裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

26日

火曜日

宇宙からのマッサージ

 ひさしぶりの按摩よの、小気味よい。朝、7時起き。地方のデパートを舞台にした夢(何故かこの田舎のデパートというのはよく夢に見る)。アフリカに私が行かねばならぬ次第になるのだが、ガナガンガという国とガンガナガという二つの国があり、さあ、どっちだったかと途方にくれるという馬鹿々々しいもの。朝食、サツマイモと葱花湯。もっともネギを切らしていたのでニラとマッシュルーム。

 朝、薬局新聞今年最後のを一本。福音館Tくんから困りきった声で電話。なをきとのコンビで決っていた連載マンガ、時間的スケジュールがどうしても合わず、なをきの方でとてもムリと言ってきたとか。これから他の作家さん探す時間もなく、K子ではどうだ、と言うと、では打ち合わせを、ということになる。1時から時間割で、ということになる。ギリギリになって、ややこしいことになるものである。

 12時、どどいつ文庫伊藤氏来。今年最後の本買い。クリスマスプレゼントです、と言って別にくれた本は、古今の名画に“何故か”サンタクロースが必ずコラージュされているという画集。この画集の作者は、これだけで悠々生活しているという。アメリカという国の酔狂者の多さに感心する。まあ、酔狂率はアメリカも他の国も大して変わりはないのだろうが、なにしろ広大な国で人口も多いから、酔狂でちゃんと商売が成り立つ。そこが凄い。伊藤氏の知人が佐川一政氏の絵を酔狂で買って、後でソンしたと言っていたという話。アメリカの通販会社のカタログを見たら、他の殺人者グッズが、もっと安く手に入ることがわかり、そっちにすればよかったと悔やんでいるとか(笑)。二人で、佐川氏もアメリカのプロダクションに所属するなりして、あちらで講演旅行をして回り、グッズなど売れば確実に儲かるのに、という話で盛り上がる。伊藤氏が前にブラリとロフトプラスワンに入ったらたまたま佐川氏が壇上にあがっていて、根本敬氏の悪口を言っていたとか。

 1時、時間割。行く前に大至急で風呂に入り、冷凍うどんを温めてカレーうどんにして食べる。かけつけると、K子と福音館Tくん、打ち合わせ中。絵の見本を見せている。一応、夕方までに上司に裁可を仰いで連絡する、という。それで最終ギリギリ〆切が5日朝イチというのだから、なるほどこれはなをきのスケジュールでは無理である。K子のでも、先方希望の28日はキツいので、30日にTくんに手渡しということにする。今日、伊勢丹古書市の初日。行った知り合いの古書店主などから、アレがあったコレがあったと電話入る。いくつかは押さえておいてもらうよう、依頼。こちらは足を向ける暇もなく、仕事。

 平塚くんからメール。一行知識掲示板の過去ログ整理がやっと出来たが、総容量 を確認したら8MBもあったという。掲示板以外の容量が全部あわせて5MB。掲示板の過去ログすべてを置くと現在サイトを置いているメンバーズホームページの容量 にまるで足りない(容量10MB)。大容量のアットホームページ(最大30MB)に移行することもテだが、アドレスが変わってしまう。とりあえず、平塚くんの個人のページ内に過去ログを置き、後のことは新年のリニューアルの際にまた考えることにする。

 対談本原稿ナオシ、一応サクサクとは進むのだが、バテのせいか、ペースが通 常時の半分以下である。3時、エンターブレインNくん来。一応、出来たところの一部のみ、フロッピー渡す。どうやらこの仕事も世紀をまたぐ模様。なかなかキリよくは出来ない。少し昼寝するが、目が覚めたら頭痛。知り合いの編集者からメールで、なをきさんに仕事を頼みたいのですが、アドレスを教えてくださいと言ってきたので、返事。今朝のことがあるので苦笑するが、とりあえず、余計なことは言わずに教える。

 7時、パルコ7階のタイレストラン。啓乕くんと食事。K子がキャラデザインの一部を担当するゲームの打ち合わせをしてきたところ。例によってゴジメガ、ミカヅキの話など。池袋新文芸座の大槻ケンヂプロデュース、樋口真嗣監督らとの壇上トークがまるで盛り上がらず、観客が受付に“あんなつまらん話をさせてないで、早く映画を上映しろ!”と詰め寄っていたそうだ。内容はよかったらしいのだが、ロフトプラスワンのように最初からトークを聞きにくる客と違い、映画を観にきた客の前でのトークというのは、テンションを通常時の三倍くらいに上げないとダメ。タイスキに青島ビール、あとを冷酒にしたが、まだ9時前というのに妙に眠くなって弱った。年末 もここに来て体力、そろそろ限界か。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa