5日
土曜日
ひでえことをシャガール
わけのわからねえ絵ばかり描きやがって。朝7時起き。朝食、マカロニサラダとバタトースト。朝刊一面に大きくアカギ君が載っている。おや、と思ったら金正男だった。昨日書きかけたWeb現代、10時までにバリバリと書き終える。それから本の 整理の続き。
12時、芝崎くん来訪。第三書庫の書棚で、収納スペースを塞いでいたものを、第一書庫の空いているところに移せ、というK子の指示で、移動させようとしたが、ほんの1センチの差で収まらない。もっとも、収まっているならとうにそこに書棚を置いているはずで、引っ越したときにこれは無理と判断したのをわれわれが忘れていたのだろう。二人でいろいろ頭を使い、じゃあこっちの棚をここに移して、その分あふれた本をこっちに入れて、と、まるでパズルのようにして、なんとか整理をつける。
昼食は外に出て、キッチンジローの日替わり定食。いかにも定食らしい定食を食わせる、ここは今日びの渋谷で貴重な店。朝はいい天気だったが、午後に至り急速に気圧が低下、体力気力がスウスウと毛穴から抜けていく。胸もバクバク、酸素が足りないキンギョみたいになってきたので、近くの薬局で救心内服液でも買おうと立ち寄るが置いてない。東急ハンズで家具の転倒防止具買って帰る。
さて、それからいよいよ仕事場の机等の位置の徹底並べ替え。昨日、頭の中で綿密な図面引きをやっていたのだが、やはり実際に置くとなると少しずつ変更が必要となる。なかんずく、エプソンのレーザープリンタの置き場所がガンで、このプリンタ、業者が設置に来たとき、コンセントを差し込んで、差し込み部分を内部でヒン曲げてしまったらしく、抜けなくなってしまい、置き場所が極めて限定されるという事態になっているのである。
それでもなんとか置き場所を設定して、あれをこちらにこれをそちらにと移動させて、どうにか形がつく。あら不思議やな、これまで足の踏み場もなかったわが仕事場に、小テーブルを置いてお茶ができるほどのスペースが忽然として現出した(実際に居間にあった小テーブルを持ってきて、そこで芝崎くんとお茶をした)。まあ、一ヶ月も立てばまたぞろ本の山に埋もれることになるのだろうが、ひさびさに“広いながらも楽しいわが家”を味わう。もっとも、そこらで気圧低下による眠気は絶頂に達しており、頭がどうにこうにも動かなくなる。
5時ころ、K子が帰宅、今度は彼女が指揮して、居間の雑物を取り片付ける。こちらは難物で、全部片付いたというわけにはいかないが、それでもかなりスッキリ。四日がかりでこの整理が出来た、というだけで、今年の連休は有意義であった。腰は痛くなったけれども。あちこちの出版社から寄贈された書籍や、映画会社から見てくれと送られたビデオ、芝居の切符などが、未開封のままゾロゾロ出てくる。忙しくてとても気が回らなかったとはいえ、悪い事をしたと反省。これからはマメに目を通そうと思う。
講談社Iくんから原稿受け取りの電話。連休もクライマックスの5日に仕事しているのか、と驚く。海拓舎のFくんもそう。Fくんには、気圧のせい(と、いうことにしておこう)で今日渡すはずの原稿、書けずに了った。どうも調子が出ないな。皮肉なことに、夕方、メシ食いにいくころから天候、回復。
6時半、東新宿までK子とタクシー。幸永で安達OBさんと待ち合わせて焼肉。満員で20分ほど待つ。焼肉というのも、人と一緒に食べないとおいしくないもの。極ホルモンを食べさせて“うまいでしょう”とわが事のように自慢する。ミステリーの話、映画の話などやたらハイになって話して、ホッピーをじゃんじゃん飲んで酔っぱらった。換気扇の具合悪く、ケムが全部私の方に漂ってくるのに閉口。帰って、酔いと疲れと気圧で、ベッドに入ってメガネをはずそう、としたその途中でグーと寝込んでしまう。夜中に目が覚めたら、顔にメガネが引っ掛かったままだったのに苦笑。