8日
木曜日
ジェミニに水
なに、ジェミニロケットが着水したって? 朝7時半起き。朝食、キャベツ・スープとスイカ。プラセンタの効能か、朝起ちがギンギンだが、こういうところに効いても仕方ないのだよな。
朝、薬局新聞一本。鶴岡から電話。今朝はめずらしく真面目に、日本における評論はドコカラ出てドコヘ向かうべきか、というシリアスな話。“村祭のような原風景から離れると、やっぱり評論の足が地につかないんだよねえ”・・・・・・森発言などとは全く違った意味の次元で、日本は神の国、アニミズムの国なのだ。つまりは、和辻哲郎の『風土』、アレである。日本の風土の中でで醸し出される日本人固有の発想を作品から汲み取り、分析することで、マンガの評論であっても、最後にはそれを享受するわれわれの、いまここにある存在につながる。最近のマンガがスタイルをアメコミから借りていようと、ユーロアート系の影響下にあろうと、消し去ることのできない、原アイデンティティを掘り下げていくことが評論というものの究極のつとめなのではないだろうか。
ゆうべ遅く、阿部能丸くんからの電話でちょっと聞いた話なのだが、例の太田出版が復刻した『ドリーム仮面』、作者の中本繁氏がみつかったそうである。なんでも、みつはしちかこの『小さな恋人』シリーズの中でイラストを募集したことがあり、その中で大賞に選ばれた作品の作者が中本繁という名前だったそうだ。で、そこには受賞者のプロフィール、ということで中本氏の住所も載っており、それをたまたま知っていた阿部くんが太田に知らせて、出版社の方でその住所に連絡をとってみたら、本人がいたそうである。横浜の方だったそうだが、本人は、自分が探されていることも本が出たことも、まったく知らなかったという。
昼は昨日買ったエビフライとミョウガの味噌汁で。食後、胃に血がいくともう、全身倦怠感で何もする気がなくなる。エイと気力をふりしぼって外へ出ると、いくぶん体調回復。やはり運動不足で血行が滞るのがバテの原因か。室内自転車でも買おうか なあ。3時、東武ホテルロビーにて光文社打ち合わせ。新担当のYさん面通し。これ で『少年探偵の逆襲』、担当三代目。全員女性で、全員美人なのだが、私は美人担当だと仕事が進まないのだろうか。
帰って仕事始める。やはり歩くと神経が賦活されるらしい。ナンプレファン原稿、ワシワシ書く。ただし賦活されすぎて枚数オーバーし、縮める時間がないのでメールは明日。6時からの『FLASH』インタビューへ出向く。時間割で、日本の映画・マンガにおけるサラリーマンの描かれ方の変遷について一席ぶつ。インタビュアーはいつもはこういう文化部的な記事でなく、事件担当らしいので、陳腐な説もやたら新鮮らしく、“なるほどなるほどなるほど”と連発。ソンナに感心されても困る。
8時まで話して、タクシーで参宮橋。くりくりで、加藤礼次朗結婚式のドレス貸してくれたお礼に開田あやさんにK子がご馳走。ルンピア、羊のロースト、フォンデュなど。ワイン2本あける。飲み足りないので雨の中、渋谷まで帰って花菜でソバ。日本酒かなり。ちと飲みすぎ。