裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

18日

水曜日

エビフライ・カーン

 日本を侵略するでよお。朝8時45分起き。最近にない寝坊。冷房の用い方が上手くなった、その効果が出過ぎた。朝食、昨日下北で買ったソーセージパイ。塩気がきつくてまいる。少々しぶり腹気味なのは、水分の取り過ぎが原因。わかっちゃいるのであるが。芝崎くんから電話、印刷所関係のスケジュール調べてくれた。まだ少々は余裕あるらしく、ひと安心。井上デザインから電話、トラッシュフェスティバルのポスター、後楽園サイドがK子の絵を使えと指示してきたそうである。

 午前中、夏コミに眠田さんが出す『トゥーン大好き』本の、対談(以前ロフトプラスワンでやった奴のテープ起こし)に手を加える。自分で言ったことを読み返していうのもナンだが、なかなか面白い。11時半、K子が桜井さんの冷やし中華が食べたいというので作ってやる。

 12時、有楽町へ出る。『猿の惑星』の1時からの試写に行くため。案内状に『有楽町駅前ビックカメラ7F』などと書いてあって、ハテどこだったか、と少し混乱する。そうか、そごうはビックカメラになったんだったな。で、やっとたどりついて、上がってみると誰もいない。よく考えてみると、今日はまだ水曜。試写は木曜で、日を間違えていた。自分に呆れて、しばらく苦笑とまらず。地下鉄で六本木まで行き、本屋と明治屋で少し買い物して帰る。昼は食欲あまりないが、六本木で買ったミニうな重ですます。原稿カリカリ書く。

 4時、と学会の夏コミ用会誌の図版を打ち出してもらいに、曙橋の井上デザインに出向く。後楽園がK子の絵を指定してきたので井上くん、
「いいんですね、このヒト、一旦頼んだらもうNG出せませんよ、怖いですから、私からはNGと言えませんよ、それでいいんですね」
 と再々、確認したという話で笑う。ちょうど別件で青林工藝舎の手塚さんも来たので、本の進行も含め、しばらく仕事の話、ただし半分以上雑談。今年は工藝舎、花輪さんの単行本などで黒を出してしまい、税金に頭を悩ましているとのこと。ベストセラー倒産というものまであるのが、出版業界の不条理。そういう不条理な世界だからか、非常識なライターどもが闊歩しているのは驚くばかり。いろいろエピソードを聞いてうひゃあ、と驚く。

 トラッシュフェスティバルの宣伝、アックスに載せてくれるとのこと。有り難し。井上くんと、打ち合わせのだんどりをいろいろつける。5時、辞去。乗ったタクシーの女性運転手が話好きで、いろいろと政治がらみの客を乗せた内輪話してくれる。外務省の職員の汚職問題で、ヘエ、という人の名前まで出ているそうな。もっとも、さすがの田中真紀子も、そこまでは追求できまいと思われる。帰宅、ハローミュージックA氏に電話、明日の打ち合わせ会に井上くんも出席の確認をとり井上くんに折り返しその件を電話。いろいろと忙しい。

 8時、K子と一緒に参宮橋まで行き、クリクリで、サンマーク出版T氏と会食。T氏、K子のマンガ原稿を絶賛。こちらの方が意外に思うほど。今日は珍しく空いているので、絵里さんも交えていろいろと話す。T氏は先日のこの日記の“比丘尼スタイルのお嬢さん”がツボにはまりまくりだったそうな。ワイン三人で二本あけ、遅くまでいい気分で話し続ける。夏野菜のオーブン焼きが美味。ここの家庭菜園で作るルッコラは、ルッコラ本来の辛味があり、スーパーで買うのとは別種の如し。帰ったときにはもうヘロヘロになっていて、そのままぶっ倒れて寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa