裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

3日

火曜日

骨の髄までシャブロル

 奥さん女優だからねえ。朝7時半起き。昨夜は涼しくて寝やすかったが、首のあたりを寝違えたか、痛くていけない。朝食、スモークト・サーモン一切れ、モモ、ヨーグルト。高気圧的な天気で、調子もよろし。9時までに日記と『男の部屋』原稿を片づけた。その勢いで午までにに新連載の『トンデモ職業大発見』原稿チェックと、週 刊ポスト映画評の原稿一本、やってしまう。午前中をかなり効率的に使った。

 K子に弁当、ホタテ(冷凍)とタマネギの煮物。自分は外出して、次の日曜のと学会運営委員会の場所(会議室)予約し、ついでに足を延ばして渋谷古書センター前の小諸そばで冷やしタヌキ。ここの冷やしタヌキは具が揚げ玉とワカメのみ、というシンプルなものである。温泉卵をひとつトッピングしたが、冷やしタヌキにのっけた温泉卵は食べにくいものであるということを発見。箸にかからない。

 ついでに古書センターに寄り、数冊買い物、5000円。帰って資料本読みながら寝る。ウトウトしながら見た夢。どこかの地下にカジノから闘牛場まで備えた一大娯楽施設があり、そこのグッズ販売コーナーの主任を私がつとめている。ところがここの主任の座を闘牛士の男がねらっており、こいつは女性に大変な人気だが、ロクに歩けもしないような上げ底のスカした靴を履いている馬鹿な気障野郎で、こんなヤツに売り場主任がつとまるものか、と私は秘かに馬鹿にする、というもの。そう言えば、モノカキとしての自分が夢に出てきたことは滅多にない。

 起き出して原稿。首筋の凝り、どうにも治らない。6時半、芝崎くん来。エロ本コピーの仕事続ける。神田エロ本博物館の話など。と学会のこと、ポップカルチャー展のこと連絡。原稿、半分までなんとか書き上げる。結末が見えてきたから、後は楽。それにしても暑い。お中元できたジュースガブガブ飲む。

 9時、家を出てタクシーで四谷駅前まで向かう。K子と9時20分に待ち合わせ、いつもなら十分間に合う筈のところ、四丁目のサンミュージック前に出る通りのところでこの時間に大渋滞あり、十分ほど遅れる。四丁目交差点のところで小さな電気工事をやっているだけだったが、あそこはほとんどの車両が新宿方面に左折するので、そっちの角でやっている工事が大渋滞の原因になるのである。

 四谷のおでん屋『den』にてK子と夕食。法事のこと、トラッシュポップフェスティバルのポスターのことなどいろいろ話す。おでん、氷下魚一夜干し、自家製豆腐など。生二杯といいちこ梅干し入り。いい具合に酔う。K子曰く“幸せな酔い方をし た”と。

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