裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

24日

金曜日

リベルテ、エガリテ、ジャジャジャジャーン

 フランス革命の三大理念(声・大平透)。朝8時起床。朝食、ベーグルサンドとイチゴ。こないだから新しいのに変えたコーヒーがうまくない。自衛官のファンの人からもらった“海軍さんのコーヒー”はうまかったなあ。

 朝、週アス原稿書くために、ボンデージの資料あさる。朝っぱらからSMのことにたいぶ詳しくなる。拘束は肉体的な自由を奪うことによる精神の拘束からの解放である、という心理学の解説にナルホドとうなずく。ボンデージプレイの一般化とオタクの増加には時期的にパラレル性が認められないか、とちょっと思い付く(調べないで言ってるが)。あれも、人間イケてなくてはいけない、という社会的拘束からの解放なのだ。カッコよくなきゃいけない、とツッぱっている連中の表情って、ホント固いもんなあ。11時前にアゲ、イラストと撮影用ブツと共にK子に渡す。

 風呂入る。天候、朝は一時晴れていたがまたグズグズ。体調不調。ザ・ベスト原稿チェックして戻す。メシはパックのご飯を温め、ワカメ豆腐と大根の味噌汁。麻原逮捕あたりのオウム真理教特集の雑誌を読み返す。今はもう忘れられてしまったが、当時話題だったオウムの裏にある闇の組織、の話で田原総一朗と下里正樹がまったくカミあわない対談をしている。この時点で、下里が自衛隊の一部とオウムの裏での結びつきを示唆しているのが興味深い。後に、自衛隊のパソコンをオウム関連業者が入れていた、という事実発覚のとき、下里サンが騒がなかったのが不思議ですな。

 3時、時間割で青学新聞のインタビュー。現在第一線で活躍している先輩から新入生へ何かメッセージを、と言われるが、苦笑する。ほとんどガッコなんか行かずに好きな映画と芝居と寄席と古本屋に通いまくれ、とも言えない。フリーの仕事なんて、運が8割以上、とも言えない。ただ、学生時代に周囲を見渡せば、自分の能力のレベルというのは客観的に見えてくる。世の中に出たとき、そこをきちんと認識している奴とカン違いしている奴の差は大きいよ。

 4時半、家に戻って仕事続き。ゲラチェックなど数件。6時半、家を出て新宿紀伊国屋前。談之助、ひえだオンまゆら両氏と27日の打ち合わせ。K子も交えて鳥料理『鳥源』。焼酎“小鶴”飲みながら、鳥鍋。薄めのザーメンほど(笑)トロリとした鶏ガラスープが美味すぎ。K子と談之助、郵貯や保健の話で盛り上がっている。私はそっちの方はまるでダメ。10時半まで飲んで帰るが、小鶴の酔いが妙に回って、ちとグラグラする。米麹を使った甘めの酒だったからかも。Dちゃんから画集のことで 電話。

・今日のお料理
「ワカメ豆腐」水で戻した乾燥ワカメと、ネギのみじん切り、しらす干しひとつかみをゴマ油で炒める。ワカメが透き通ってきたら奴に切った豆腐の上に乗せ、ゴマを散らす。醤油か、好みでポン酢をかけて食べる。

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