裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

16日

木曜日

ローハイド五十三次

 ローレンローレンローレン。朝7時半起き。朝食8時。なんて健康な毎日だ。もっとモノカキらしく不健康で自堕落で愉快な毎日を送りたいのだが、そうするとテキメンに原稿執筆量が落ちて、執筆量が落ちると原稿料収入が落ちて、ビンボーになる。私は働くのが大嫌いな男なのだが、ビンボーはもっと嫌いなので、致仕方なく健康で勤勉な毎日を送っているのである。朝食、昨日食いすぎてまだ腹がくちく、スープスパカリフラワー入りを軽くカップ一杯。

 朝からシトシトと雨もよい。このごろ肩凝りはなくなったが、こういう春雨の日は気圧の関係で眠くて眠くてしょうがない。朝、週アス一本やって、それから週読書人原稿。書いているうちに気絶しそうなまでに眠くなった。

 眠気ざましにと、こないだ植木不等式氏にもらった外人デブ専ホモSMサイトの画像などを見る。超デブのハゲ老人に手錠をかけて、皮ジャン白髪デブ親父がウレシソウにいたぶっている。世をはかなみたくなった(笑)。思いついて、昔ドイツとかで買った洋ホモ雑誌などを書庫から引っ張り出して眺めてみたが、アッチのホモというのは情緒もなにもありませんな。全ページ、チンポチンポチンポの連続。そんなときウルトラマンが欲しい、てなもんであった。

 さすがに食欲なく(笑)、昼飯は茶漬けですませる。3時、時間割で海拓舎Fくん『B級学』打ち合わせ。今回はスケジュールの件。前作の『マンガ編』が論理でガッチリ固めていたため、大学関係者などコアな読者には受けたが一般読者からは重い、という声があった。今回の『都市編』は読みやすさとバラエティに留意しよう、と話しあう。来週、社長とメシ食うことにする。打ち合わせ後、大盛堂書店地下のアルバンにて、モノマガの図版用のグッズを買う。

 帰って世界文化社『ナンプレ』原稿、書きに入る。それとモノマガにグッズをバイク便で送る。雑用とスケジュール管理の係が欲しいところだが、あまりビジネスライクなモノカキになるのも考えものだしなあ。青山学院大の大学新聞からインタビュー依頼。電話口の女の子の声が、何か中学生みたいだった。大学生になったときは、自分もこれで一人前だ、などと思っていたものだったが、あの頃の私も、オトナたちからは中学生みたいだと思われていたのだろう。

 7時半ころ、ナンプレ完成。スケジュールを調整して組み直してみる。覚醒剤でもキメれば完璧にこなせるであろう。9時、K子と酒房『宇の里』。白身魚の桜蒸し、というものを頼んだ。桜餅の道明寺粉に白身魚をつつんで桜の葉でくるみ、蒸して葛あんをかけたものだが、魚が小指の先ほどしか入っていない。これで980円。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa