裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

8日

水曜日

有森はべりいまそかり

 亭主がホモの女性間で主に用いられる駄じゃれ。朝8時起き。8時半、朝食。ケンタ一P、豆とトマトのサラダ、イチゴ2粒。ワイドショー、デビ夫人がブッ壊れたようで、その壊れぶりが三枝さんを思わせてなかなか痛快である。

 SFマガジン原稿の資料調べ。例の太田知事の土俵にあがりたい発言について、神道系の本に目を通す。女性が神域に入れないのは女性がケガレたものとされていたためであり、これが女性差別につながっている、という論がネットでもいくつかあったようだが、調べてみるとコトはそう単純でもない。第一、神社にはちゃんと神職としての巫女がおり、その役割は昔は今よりずっと大きいものであった。柳田国男によれば古来、女性は神のヨリシロとして目に見えぬ霊の力を持ち、それゆえに男子の膂力と勇猛心をもたやすく破壊する力があると信じられていたという。相撲の土俵に女性を上げさせないのはまさにこの理由によるものであって、女性蔑視どころか、女性の霊力をオトコどもが徹底して恐れた故なのである。調べてみないとわからないものですなあ。

 K子に弁当、おかかごはんにチキンと菜の花の炒めもの。昼はパルコの上で中華粥定食。帰って原稿続き。きのう早川書房から電話があり、『とて変』単行本中の図版について、滝田ゆう未亡人に連絡したところ、なにやら要領を得ない回答であったとのこと。以前、雑誌掲載時の連絡ではちゃんと許可もらえたのだが、どうもそのことを夫人が忘れてしまっているらしい。サザエさんのときもそうだったが、遺族の版権管理は、えてしてわけのわからない理由でゴタつくときがあるもの。・・・・・・と、思っていたら今日、メディアワークスからも電話あって、トラブル一軒。大したことではないのだが、続くときは続く。

 書庫にこもって資料探し。改装工事の件もあり、乱雑を極めていて、いっかな見つからず。エエイ、と腹を立てて外出。3時に光文社から電話あるはずがスッポかしてしまった(すいません)。結局、全部の仕事がハンチクになってしまう。こういうときは“It’s not my day!”と放り出すのが一番。青山で買い物して夕食の用意をし、メシ食って酒飲んで寝ちゃう。

 夕食、ハルサメの中華風炒め、キンキ鯛の蒸しもの、キノコステーキ。LDでコロンボ。ミスタースポックと対決する回。博多焼酎『魔王』を飲む。『大魔王』というのもあるのがスゴい。

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