裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

15日

水曜日

編集部Want You

 タイトルに意味はない。朝8時起き。朝食、バゲットにソーセージはさんで。リンゴ、コーヒー。ワイドショーで美輪明宏、デヴィ夫人騒動に“ドビンみたいに横から口は出したくない”発言。横から口が出てるのはドビンではなく、キュウスです。K子に実録怪奇ものの原作一本。

 弁当もちゃんと作り(豚肉のジンギスカン風)風呂入り、また原稿。土曜の沖縄行き控えて仕事つまるつまる。中笈氏がハリキッて歓迎コースを計画しているらしい。金沢に対抗意識を燃やしているな(笑)。鶴岡から電話。なんと、×××から仕事が来たそうである。ネット仕事だそうだからどれだけ金になるかわからないが、×××と言えば×××に金を出しているところではないか。内部事情をいろいろ聞いておくように厳命。2時に六本木に出て買い物。トツゲキラーメンで遅い昼食。親父、“再開発で人がいなくなってまいるよ”とコボしていた。“六本木ってのはゴチャゴチャしているから面白い街だったのになあ”。同感。

 帰ったら電話。光文社Oくんから。三○分以上待たせてしまった。あわてて『時間割』へ。光文社文庫の『カルトホラー漫画秘宝館(みみず、かえる)』を8月、9月に連続刊行の話。8月には幻冬舎文庫から『古本マニア雑学ノート』、10月に『ギロチン女』も出る。経済的予定が立つので、夏から秋はこれで少々時間的に余裕が持てそうである。

 打ち合わせ、タッグマッチのごとく入れ替わりでイーストプレスFくん。例のアラジン社長と快楽亭との大人のオモチャ本、私の日記からプリントアウトしたものを持参して、面白そうだと言ってくれる。企画書を急いで作らねば。あと、私個人の次の本をナニにするか、いろいろ案を出す。結局、怪獣映画論の本になりそう。これは一度しっかり語っておきたかったので、うれしい。

 後は業界人の悪口ばなし。×××××の××って、やっぱり××だよねえ、というような話。そもそも、自分のことを×××だなんて、恥ずかしくてフツー言えねえってばよ。
「あの人の××した×って、××が××にくくて、『×××××』なんて映画ではあんなに××い××なのに、さっぱり××××ないんですよ」
「××コンプレックスがあるからでしょ。×××・××××××のエッセイだって、その前の××××さんの××したやつはむちゃくちゃ××いのに、××が×したやつは××××・・・・・・」(以下自粛)

 イーストと言えばここの電子書斎『パピレス』、私と女房の「椅子女」など出しているが、この作品の売り上げ、漫画ではなんと松本零士先生の『キャプテンハーロック』に次いで堂々二位である。その報告を前に聞いて、これはいくらくらい金が入るかと期待していたら・・・・・・(笑)。電子出版というのはまだまだ情けないもの。

 気がついたら2時間近く話し込んでいた。悪口はとまらないね(笑)。あわてて出て、幡ヶ谷の『チャイナハウス』へ。北海道からのネールモデル、Sちゃんを囲んで食事会。加藤礼次朗とその婚約者、立川談之助とその婚約者と、二タ組もカップルが揃った。そのうえ井上デザイン事務所の三人、睦月さん、開田夫妻、われわれと大人数の上に、電話でわれわれが来ていることを聞いて朝日新聞社のK氏まで駆けつけてきた。紹興酒ガバガバ。料理では鹿肉のカシューナッツ揚げと、エビ掻き揚げのモズク(?)ソースが絶にして妙。Sちゃんがつらいとき、くるしいときにこれを思ってガンバってきたリーメン、みんな腹いっぱいなのにそのうえに詰め込み、おかわりまでする。魔味というやつですな。

 K氏から、そろそろ懸案の手塚治虫本、リミットだと言われる。制作費の口座が閉じられかけているとのこと。夏に時間空くので、そこで完成させて秋口出版、でOKを取る。・・・・・・やっぱり時間の余裕は持てそうにない。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa