裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

18日

日曜日

インディーズ・ジョーンズ

シリーズ最新作、製作費1300ドルで!

※トンデモ本大賞準備 ヘアカット

恒例の夢は“中尾ミエ・ショー”。
舞台の上でブロードウェイのショーのように
中尾ミエのこれまでの人生と、そのときどきの時代が
歌と寸劇で語られる。
なかなかしゃれたショーで(中尾ミエ本人が最初に家で
テレビを見ようとすると、舞台がテレビ画面の中に早変わり
して中尾ミエ・ショーという番組が始まる、という演出)
音楽も印象に残るが、肝心の中尾ミエが中尾ミエでなく、
伊東ゆかりだったのは何故?

朝8時起床。
トンデモ本大賞進行用台本、最終的チェックをして
MLにアップ。時間がどうしてもこぼれる。
まあ、今回は記念大会的性格なのでこれはしょうがない。
来年はずっとシンプルになる予定。

9時10分、朝食。
ゆずみつヨーグルト、タンカン半顆。
母の丹精で庭に素晴らしい薔薇が咲いている。
一方で私の仕事室の庭は、K子が雑草を抜くと
怒るので(雑草が好きらしい)草茫々。
廃庭という感じである。

入浴した際、髪が肩までのびているのに
気がつく。結婚しようよ、という相手もいないので
ヘアカット予約。

大賞関係の事務連絡事項。
私は主に舞台上及びゲスト関係のことだけ担当しているが
それでも連絡・確認しなければいけないことが
山のようにある。
ギャラの支払い形態、衣装調達のこと、
さらには上映するスライド(ビデオとはまた別)作成。
スライド部分の台本を植木不等式氏にお願いしていたが、
お身内に不幸があったというのにも関わらず、
さすが、というウィットに富んだ(これ、死語化しているな)
ものが上がってくる。スライド用に構成して、マドに投げる。

それから、場内アナウンスに予定していた女性会員が
都合で不参加になったので、その代替のために他の人を
回すようお願いしたら、今度はその人がやるはずだった入場時
特典配布の役が空いてしまい、そこに招待で来ることに
なっている女優さんをお願いしてはどうか、という提案があり
それも打診しなくてはならず。
……しかし、これだって物販関係や機材関係、マイク算段や警備、
当日の弁当手配から豊島区のゴミ出し手順問い合わせまでを
他の担当が引き受けてくれてやっとこれだけに収まっているのである。

昼は弁当、たらこと鶏肉の甘辛味。半焼きのたらこが最近、
弁当の菜としてお気に入り。
食後、まだ大会関係雑事。
ビデオの方に、古いと学会関係の写真を使いたいと山口さんから
希望があったので、古参会員たちに“あったら”と
お願いしていたら、すぐ、二人ほど提供してくれた会員の方がいた。

13年前のものと、4年くらい前のもの。
13年前のものはさすが、懐かしとも懐かし。
S井さん、藤倉さんなどはまだ学生と言っても通りそうだし
嬉しそうに壇上で発表している伊藤剛くんの姿もあれば
まだ髭の黒々とした皆神龍太郎さん、太っている岡田斗司夫さんの
姿も。私はもう、実にダメオタクな感じの兄ちゃんである。
一番変わってないのが山本会長ではないか?

4年前のものは、すでにトンデモ本大賞を自主開催してから
のもので、さすがにそんなに今と変化はないが、
その中でちょっと珍しい写真があった。
確かこの当時は田町のギョーザ屋さんの二階を二次会場にしていた
のだが、そこにカラオケ設備があり、ゲストで来ていたさいばら
りえこと、シャレで銀恋を歌っている私。
このとき、この場でさいばらが振ってきて二人で盛り上がった話が、
実はその後の私の人生に大きく関わっているのだが、それは内緒。

おかげで他の原稿、不捗。
メディアファクトリーは書き出しにつまづき、K文社に
持って行く企画書は半分書いただけ。
いけませんな、本業の方をおろそかにしちゃ。

夕方、ちょっと気圧崩れたか、急激な無常観に襲われたりなんだり。
5時15分、家を出て、丸ノ内線〜山手線〜京王線と乗り継いで
代官山、エドエド。
S先生に“四ヶ月ぶりくらいじゃないですか”と言われる。
時間のたつのは早い。
こないだ深夜にカラサワさんのテレビ見ました、という。
クレしん特番らしい。

夏向きにかなりカットしてもらおうかと思ったがまあ、普通に。
情緒不安定だったのは、カットされているうち回復。
「一日幸せでいたかったら床屋へ行け」
はけだし名言。
終わったあと、ピーコックで買い物。
これも実に心楽しい。

京王線で渋谷、そこからバスで新中野。
車中、ちょっとした思いつきを妄想的に発展させて
一人ニヤニヤ。帰宅後、メールと電話のやりとりそれぞれ一件。
嬉しいこと(別に得にもならない、単に嬉しいことだが)二ツ。
夜食、ちょっと気張って新しいもの二品つくるが、
どちらもイマイチの出来。残念。

原稿の中の、ある部分の描写の資料にとDVDで『刑事コロンボ・
溶ける糸』を見る。つい、最後まで見てしまうのはいつものこと。
レナード・ニモイに犯人にしたてあげられる元・麻薬常用者が
ジャレッド・マーティンだったのに気づいてビックリ。
この頃はまだチョイ役だったが、その後出世して、88年の
テレビシリーズ『新・宇宙戦争 エイリアン・ウォーズ』
(1953年のジョージ・パルの映画『宇宙戦争』の続編)では
堂々主役を務めていた。『スター・トレック』と『新・宇宙戦争』
のレギュラー同士が顔を合わせていたのか。

ところで、DVDでこの『溶ける糸』とカップリングされている
『断たれた音』で、犯人(ローレンス・ハーヴェイ)に殺される
チェス名人を演じていたジャック・クルッシェンは、本家の方の
映画『宇宙戦争』で、隕石から出現したウォーマシンに白旗を
かかげて近づいていき、最初の犠牲者となる三人の農民のうち一人を
演じている。
こういう小さな、しかし意外なつながりを発見するのが実に楽しい。
ホッピー2ハイ、蕎麦湯氷ロック3ハイ。
ちょっと飲みすぎか。
1時就寝。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa