裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

12日

月曜日

はらたいらあとのビールは最高だな!

特に3000点かかって正解だった後はな!

※トンデモ本大賞会場下見 単行本原稿 あぁルナ打ち合わせ

朝8時起床。
寒くて目が覚める。
しかも外は雨模様。

メールやりとりし、ちょっと考えごといろいろ。
朝食抜きで、9時ジャストに出かけるつもりが
9時15分過ぎくらいになる。
バス待つがなかなか来ないのでタクシーで新宿。
雨がやんでいたのが幸い。

山手線で池袋。
トンデモ本大賞会場になる
みらい座いけぶくろ(豊島公会堂)下見。
すでにメンバー(大会番長しら〜さん、小川さん、権藤さん、
のび太くん、原田さん、ひえださん)集まっていた。
裏口から回って、中を見せてもらう。

まず、驚いたのはレトロなこと。
二十数年前に一度来たときは気がつかなかったが、
いや、全体の作り、そして裏手の設備などが、
昭和の香りというよりは昭和そのもの。
排気管とかがどう見ても今のものではない。
廊下の姿見に“寄贈”と金文字で書かれているのも、
最近みないねえ。
起工記念の文があったので読んでみたら、
なんと完成が昭和27年!

廊下の狭いこととか、椅子の小さいこととか、
控室のドアの小さいこととかに逆に感動。
このコンパクトさが日本の戦後時代のスケールだったのだ。
設計は戦前のセンスを残しているのだろう。
二階席の最前列に行ってみると、その通路の狭いことに
ちょっと怖くさえなるが、これが昭和なのだなあ、と
深くその“場”に染みた時間を味わう。

照明・音響は専門の小川さん、権藤さんにまかせ、私は
主に出演者の動線チェック。
上手・下手の移動通路が、スクリーン裏だとステージと会場の距離が
近く、裏での会話等がかなり筒抜けになり、また廊下に出ての
移動は廊下がせまいため、混雑時は混乱が起きそうである。

楽屋(控室)が三つあるのは嬉しい。
応接室風の第一控室はゲスト用、ちょっと広い第二控室は
と学会出演者の使用用にしようと話す。
地下にある第三控室は畳敷きなので、着替え&集計用に。
ただし、古い設計なので、地下と地上との上り下りの階段は
狭くて急で、非常に危険(しら〜さんが“今だとこの階段は
ちょっと許可されないですねえ”と)。
コスプレ者の上り下りの際は必ず一人、介添えをつけることを
義務づけなくては。

物販系スペースが思っていた以上に狭いのも気掛かり。
700人以上の客が物販に列を作るとかなりの混雑が予想される。
喫煙室が廊下奥にあるが、館内禁煙ということにして、
この喫煙室でも物販したらどうか、と提案。
ともかくも、今年は会場をみられたので(去年の私は骨折の
ため、当日いきなり会場入りだった)細かい演出案も
立てられ、安心。

その後、近くのベローチェでちょっと打ち合わせ。
使用マイクのことなどを話し合う。
別れて、まだ11時半。
朝兼用昼飯をどこかで、と思うがぱっとしたものなく、
結局家に帰りついてしまう。

台所にあったパスタと辛子明太で、明太スパを作って食べ、
これで今日の第一食。
それから原稿、週刊現代漫画評。
字数調整がいつもながら大変。

気圧というより気温の変調、寒くてさむくて、
ついに仕事場、暖房を入れる。
こないだは冷房だったのに。
どういう気候か。

原稿書きカリカリ。
不捗はまあ、この天気では仕方ないか。
7時過ぎ、荻窪へ。
上井草会議室で、ハッシーと打ち合わせ。
9時まで、コントライブ(19日阿佐ケ谷ロフトAにて)の
ネタ出しの様子を見学。
あと、9月公演に際しての機材の相談も受ける。

9時、終わって荻窪の『魚津』という店で
ハッシーと打ち合わせ。
途次、店を閉めたまる八の前に、とっくりやグラスなどが
「ご自由にお持ちください」
の貼り紙と共にある。何かしんみり。

ハッシー、土ワイ出演決定とのこと。
『七人の女弁護士』にも連続出演とのこと。
まずはめでたしと乾杯して、打ち合わせ。
19日のこと、長野のこと、それから9月のこと。
いい感じの話もあり、もうひとがんばり、という話もあり。
感動的な話も出た。
あぁルナの演劇塾の生徒さんが、知り合いにコントライブの
DVDを送ったそうだ。その知り合いの娘さんは不登校で
引きこもりになっていたのだが、そのDVDをみて、
「なんか、これ見ていたら、悩んでいたことがどうでもよくなった」
と言って、引きこもりをやめてまた学校に行き始めたそうである。
ぜひ、今度は舞台を観にくると言っているとやら。
笑いを鬱や引きこもりの改善に応用する治療があるが、
あぁルナのコントはその素材になることが実証されたわけか。
厚生労働省でライブの製作費出してくれないかな。

『魚津』はハッシーお奨めの店だったが、期待に
たがわず、魚がどれもうまい。
稚アユの有馬煮、クロダイの煮付け、そしてイワナの塩焼き。
地ビールに八海山と焼酎。
ハッシーは明日中にコントを完成させねばならず、私も仕事山積
なので、珍しくこの一軒のみで帰宅。
メールチェックして寝る。

※写真はレトロな排気管と狭い廊下、クラシカルな調光ボックスの公会堂。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa