裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

7日

日曜日

大政奥さん会

 神国日本の子を守るためゲームを追放しましょう! 朝5時半に目が覚め、ネットなど回る。いくつか入れなくなっているサイトがある。7時本格的起床。朝食、ソフトフランスパンサンドにブラッドオレンジ。実録猟奇モノ原稿一本(毎月原作三本とエッセイ一本)。

 書庫片付けしながら探していた図版用の本の最後の一冊、どうしても見つからず、あぐねた末にひょっとして、と仕事場の本棚をもう一度探してみたらアッサリ見つかる。チルチルミチルだ。ともかく、これで気分がぐんと楽になる。K子に弁当(シソしらすご飯に豚肉の空揚げ)。原稿書き出す。官能倶楽部パティオの開田あやさんの書き込み読んで、今日の晩、フィギュア王のイベントがあったことを思い出した。あ わてて準備する。主婦刺殺の17歳、アダ名が“議長”だったそうな。苦笑。

 竹久夢二『夢二日記』をパラパラ。私がモデルにしている『夢声戦争日記』『戦中派不戦日記』『古川ロッパ昭和日記』などとはまるで方向性の異なった、叙情日記。なにか、リリカル少女の日記を読んでいるようだ。
「おなかがすいたんだ」
「さう」
「おなかがすくと世の中がつまらなく淋しくなるんだ」
「あたしもつまらなくなつたわ」
 さう言つて笑つた。
(大正6年6月13日)
 夢二が書くとこういう愚にもつかぬ会話も意味ありげ。我には似合わず。

 昼は冷蔵庫の中を引っ掻き回し、ゆうべの鶏肉の残りとネギ、マイタケで親子丼。2時に芝崎くん来る。書庫整理、最後の仕上げ。段ボール箱につまった書籍類の整理をする。我が家の三つの書庫のうち、最も広い部屋に積まれていた箱を五つ、バラして、棚の上にあげたりなんだり。床のじゅうたんの上についた跡を見て、こんなに広くなったか、ということを実感。どこにまぎれこんだか、と探していた本も数冊、見つかる。まだ行方不明なのが何冊もあるが。

 6時にアガって、近くのアサヒビヤバーで芝崎くんとイッパイ。モノカキの心得などをえらそうに話す。向こうがあまりにこっちをソンケイするので、少しはソンケイに価するようなことも話さねばならず。話していて自分で自分がバカに思える。

 二人で新宿へ出て、7時ロフトプラスワン。楽屋入りしたらいきなり、デラショッカーの地獄女子が挨拶してくる。誰かと思えば痩せた中野貴雄だった。もっとも、今日は腹にアンコを入れてふくらませている。太っていた時期に作った衣装なので、アンコ入れねば着られないとか。バイタリティーは変わらず。他にメンバー、眠田直、岡田斗司夫、元山掌、せぇらぁ屋血祭氏。後から大畑監督、河崎監督。客の入り7分というところ。連休では仕方なし。

 中野監督のネタ、北朝鮮のアニメというのがモノ凄い。これでは後上がりのは食われると思ったので、後半とっぱなに上がって、黒人差別ネタトークで大ハイテンションで飛ばす。ヤバ発言満載で、ヒキツケ起こすかと思えるほど笑っているのがいた。ブツは黒人バッシングカードと『ちびっこギャング』の差別ネタビデオ。二十分ほどトバして、さっさと降りる。司会のNくんには、次のトークのときも残ってくれと言われていたが、K子にメシも食わせねばならず、すぐ渋谷へ。待ち合わせて、時間も時間(10時15分ほど過ぎ)なのでどこか居酒屋で、と、こないだ開店したアジアン・スークという無国籍居酒屋に飛び込んでみたが、ここが近来まれに見る大ハズレで、大根モチはベチャベチャ、淡雪はショッパく、ナシゴレンは冷凍のピラフ味。呆れて出る。口なおし、と言ってももうどこも開いてないので、駅前のラーメン屋で冷やし中華とギョーザ食って、老酒飲んで帰る。ビデオをロフトに忘れてきたので、斎藤さんに電話して送ってもらうよう頼む。

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