裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

17日

日曜日

かわいいあなごは誰のもの

 いえあなごは僕のもの(寿司屋にて)。朝5時半に起きて、日記だけつけてまた寝る。7時半起床、入浴。朝からもわー、な天気。母の部屋で朝食。スイカ二切れ、半熟卵、紅茶。半熟卵はスープ代わり、紅茶はコーヒー代わり。まだ母が帰ったばかり なのでストックがない。

 原稿、今日はとにかく身を削って書かねばならん。マゾヒスティックな快感もまたあり。10時15分に原稿一本アゲ、11時35分に二本目アゲ。そこで出勤。仕事場についてすぐ弁当。家で食べてきた方が早くはないか、という考えも頭をよぎるが まあ、弁当は外で使うもの。

 幻冬舎から『大猟奇』重版通知。新刊出すための宣伝用重版ではあろうがちゃんと“実”のある宣伝であり、こういうのは嬉しい。最近はさすがに部数水増し宣伝なんてのはやらないだろうが、花火あげるにしろ何にしろ、宣伝というものはきちんと金 を使って実を伴ってやらないといけません。

 昨日から電話が一回鳴ってすぐファックスの方に切り替わるということが数回あった。おかしいと思いファックスをいろいろいじったが治らず。こりゃヘンだとモデムの方を調べたら、電話とファックスのジャックが入れ替わっていた模様。どうして? 金政権のスパイが侵入していた?

 二見原稿、もう一本。4時にアゲ。それから開田さんから電話催促があったローレライ同人誌原稿、ガリガリと。7枚くらいと思っていたら10枚近くなる。まともな 論評をこういうところで私がやってもイミがない。一見、まともに見えていかにもそ の実、カラサワシュンイチらしい人を食った論説になるようなものを書く。これは一種のフェイクであり、パロディであり、かつ、正面からしか映画を観られない人への イヤミでもある。

 7時完成してメール。ちょっと外に出て買い物。渋谷の街の人ごみ人いきれ、田舎からポッと出の人だったらアテられてぶっ倒れそう。帰宅して二見原稿、さらにもう一本。ここらで限界。開田さんから原稿受取のメール。気に入ってくれたよう。

 10時半、帰宅。タクシーで通る西参道、青梅街道ガラガラで、改めて
「あ、そういえば三連休の中日か」
 と思う。オレは海の日なんて認めねえぞ、と毒づく。母の室でメシ。春風亭昇輔から貰ったカツオたたき、それと焼きそば。札幌の話少し。

 自室に戻って資料にと『キングコング対ゴジラ』DVD見始めたらずーっと見入ってしまい、最後の決戦のところまで来てあわてて明日のためにと寝る。なぜか日本映 画なのに字幕がつくが、“酋長”というセリフが“族長”になっていた。呵々。

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