27日
水曜日
アダルト評判の占い師
「すげえ色っぽい女占い師らしいぜ」
※雑用ばかり
朝9時起床。
なんやかや仕事絡み雑用多く、日常の雑用が
いつまでたっても終らない。
アボカド半個、朝食に。それとヨーグルト。
某所から近影を送れと言ってきたので、某君撮影のを
送る。旧事務所のものだが、バックを見ただけでいかに
乱雑な状態かわかる。ここに人を呼んでいたのかと
思うとちょっと。
某テレビ局から取材の電話。
今の仮事務所に来るという。まあ、いいでしょうと応諾
したが、そうすると今度は今の仮事務所は絵にならんなあ、
とこれまた悩む。なかなか両方いいというわけにはいかん。
12時、昼食。
ドライカレー、中のカリカリをタケノコと書いたが、
前回と今回のはレンコンであったと訂正が入る。
それとキュウリの田舎漬け。これをほうじ茶の茶請けにして
いただくと、いきなり田舎家の縁側が眼前に彷彿となる。
果物、ミカン小1ヶ、イチゴ大3粒。
夏夕介氏・胃ガンで死去。59歳。
こないだ『突撃! ヒューマン』(72)のことが話題になった
ばかりというのに。
公開番組という特異な性格の番組だった故に、フィルムの中でだけ
ヒーローでいればいい、というわけにはいかなかった。
終演後、ちびっ子ファンたちのサイン攻めに応じながら、
「来週も応援してね!」
と叫び続けていた姿が印象に残っている。
後には東映で『宇宙鉄人キョーダイン』の主役・スカイゼルこと
葉山譲治を演じており、ヒーロー役者として記憶されるべき、
なのではあるが、藤岡弘、佐々木剛、誠直也、宮内洋といった
昭和東映ヒーローの“濃さ”の中では、イマイチ線が細い
ように感じた。初主演でヒットを飛ばした上記のヒーロー役者たちに
比べ、やはり初主演番組が二ヶ月でコケた、ということがトラウマと
して出ていたのだろうか。後に『特捜最前線』で藤岡弘と共演した
とき、夏は藤岡に
「裏でしたが、負けました」
と話したそうだ(『ヒューマン』は『仮面ライダー』の裏番組)。
わざわざそんなこと持ち出すというのは、やはり気になっていたのだろう。
実は私が夏夕介で強烈に印象に残っているのが、『純愛大河・愛と誠』
(74)で主役を張った直後に彼が出演した、あのカルト監督・
石井輝男が全くのルーティンで撮った(のであろうと思われる)
暴走族映画、『爆発! 暴走族』(75)。
確か星正人主演の『男組』の併映だった。岩城滉一主演の作品で、
『メカゴジラの逆襲』の藍とも子も出ている。
当時の実在の暴走族をゾロゾロ登場させるというキワモノぶりが
いかにも石井らしいのだが、そこで夏は、藍をチキンレース勝負で
一匹狼ライダーの岩城と取り合う暴走族のリーダー役をやっていた。
金持ちのぼんぼんで二枚目で、暴走族のリーダーとしてバイク技術でも
それなりの尊敬を受けていたのだが、チキンレースで敗北したことで
一切の地位も恋人も失い(ここらが70年代的単純さ)、最大の勢力を
誇っていた暴走族のリーダーに岩城の悪口を吹き込んでやっつけ
させようとする、という絵に描いたようなコソクな手段をとる
チンピラ役だった。仮にもヒーローを演じていた役者がこういう役を
引き受けるということに当時高校生だった私は愕然とした(いや、
もっといろんな例がある、ということは大学に入って名画座めぐりを
するようになってからわかったのだが)。
代表作でも主役でもないこんな役がなんで印象に残っていたか
というと、その役が実に似合っていたからである。
つまりはこういうヒネクレた役も楽々出来てしまう人だったと
いうことだ。本人自身は極めて明るく、ノリのいい人だったと
いうことだから、全くその本質と異る役を演じていたわけで、
演技派だったのだろう。平成の今なら、影のあるヒーローや
美形の悪役を演じて、若い女性(ママさん)たちに取り巻かれて
いたのではあるまいか。残念ながら、昭和のヒーローにはそのような
影は必要とされなかった。
役者として致命傷である、顔面マヒで表情が出せないという
ハント症候群に長くなやまされ、そのキャリアに影を落として
いたのも残念だ。やっと回復し、これからというところでの死。
無念だったとは思うが、今は安らかな眠りを祈りたい。
黙祷。
新宿に出ようと思ったが出がけにいろいろアクシデントあって
イヤになり断念。サントクに8時半に行き買い物。
『赤かぶ検事京都篇』などを見る。
古手川祐子、北原佐和子、小林綾子など往年のアイドル(小林綾子は
ちょっと違うか)総出、という感じ。一番美人なのは北原佐和子。
アイドル時代よりきれいなんじゃないか?
中村梅雀、声質が親父の梅之助にときどきそっくりになる。
気になって見終わったあと、梅之助の出ている『花神』の
ビデオを見てしまう。
焼魚(照焼き)、ギョーザ5ヶ、タラコで酒。
ご飯・麺類系のものは食べず。