19日
日曜日
シェカラーシカ
九州に住む子熊を主人公にしたロシアアニメ。
※同人誌原稿(依頼分)
夢日記。
古い日本家屋のような宿。万事心得ているような女将が女中さんたちを
仕切っている。大広間で、日本考古学会議が開かれているのである。
私もそこに混じっているのだが、私はもちろん取材で、それも、
各ベテランの先生たちに、同業者の悪口をホンネで聞き出そうという
根性の悪い企画である。ところが誘い水を向けてみるとみんな、
嬉々として先輩や同僚の悪口を言い出して、
「たまっているんだなあ」
と半ば同情し、半ば呆れる。
9時半起床、母の室で朝食。
フルーツトマト、バナナ半本、ミルクティー。
自室で日記つけなど。
利尿剤の働きめざましく、トイレ頻々。
病院での、あの目覚ましい回復と足のむくみの縮小を見ているので
水分が体から排出されるというだけで嬉しくなる。
気をつけないと利尿剤中毒になりかねない。
11月の芝居の構成を考えてメモ始める。
とはいえ、配役もまだ決まってないので五里霧中。
1時昼食、母の室で硬焼きそば。フクロタケ、豚肉、ホタテ入り。
ちょっと資料本を買いに新宿まで出かけよう、と腰を上げたところで、
立川流の同人誌に寄稿する原稿があった、と思い出し、とりあえず
書き始める。そしたらこれが案外熱入って時間かかり、夕方になって
しまい、結局出かけるのはナシになった。
6時半ころ、サントクに買い物に出る。そうしたら、天空いっぱいに
大きな虹。先ほど降ったにわか雨によって出来た虹のようだが、
ここまで大きい虹は久しぶりで、しかも夕暮れ間近の空に映えて、
まことに美し。みんな、通行人が立ち止まって写真を撮っていた。
買い物して帰宅、読書、連絡等しばし。
忙しくなる時期のために、体力を整えておかねば。
冷凍庫の整理をして、もう入れたのが何年前になるかわからない
肉とかを整理する。クジラの皮を煮たものが小鍋ごと入っていたり
して苦笑。
8時過ぎ、夜食の準備。冷凍庫の整理で出てきたカツオの叩きを
もどし、ぶつ切りにして、煮切った酒と醤油を割ったものの中に
三十分ほど漬け込む。飯を温めてすし酢を混ぜて冷ます。
そこに煎り胡麻、シソの繊切りを混ぜ、その上にカツオの漬けたのを
乗せる。つけ汁も少しかける。さらにその上から刻みノリと針生姜を
多めにワサッとかけて、飯と混ぜながら食べる。
あと、餡かけ豆腐と買ってきたうざく。
DVDで『12人の怒れる男』。廉価版も持っているのだが、
30年くらい前にテレビで放映した際の吹替えバージョンが
収録されているというので迷わず買った。
闘士を内に秘めた内田稔の8番(ヘンリー・フォンダ)、
強情傲慢な宮川洋一の3番(リー・J・コッブ)、粗暴な金井大の10番
(エド・ベグリー)、冷製沈着自信過剰な鈴木瑞穂の4番(E・G・
マーシャル)、それに何も考えていない、と言うより考えたがらない
軽佻浮薄な青野武の7番(ジャック・ウォーデン)、いずれも日本の
吹替え文化の頂点とも言うべき絶品の芝居であるが、ジョン・フィードラー
演じる気の小さい男を矢田稔がやっていたのが意外だったし、
老人の9番を浮田左武郎がやっていたのはもっと意外。
この人、晩年は『お葬式』など伊丹映画にほとんど台詞のない役で
出ていたが日本のプロレタリア演劇の草分けみたいな人で、また一方で
エノケン一座にも在籍してアチャラカも出来る人だった。
われわれの世代で一番印象に残っているのは、『ウィークエンダー』
の再現ドラマでのスケベな爺さん役だったりするが、ともかく
この人(先祖は戦国大名の浮田秀家だとか)の声を最も長く聞ける
記録であろう。
結局2回、繰り返し見てしまい、1時就寝。
夜さり、探し物あり。図らずも机の上の紙ゴミ類整理になった。