裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

4日

土曜日

余は漢族じゃ

これ、ウイグル族どもめら、何をする。こ、これ、これ!

※札幌から帰京

朝、ホテルで7時起き。
旅の空では何か健康。昨日、ハッシーが北海道は空気の匂いが
違う、と言うので“空の匂いじゃないかねえ”と答えて詩的だと
笑われたが、何か健康には絶対東京よりいいような。
ゆうべ酔って帰って病院の薬も飲み忘れたのだが、
別段心臓まわりも苦しくなし。

入浴し、9時ちょっと過ぎにチェックアウトして札幌東急インの
朝食バイキングに9時半。ここのバイキングは10時までなので
ハッシーが寝過ごしたら困るなと思ったのだが、10分遅れで到着。
私は納豆、梅干し、味噌汁などであっさりと。
ハッシーは塩辛が旨い、と激賞していた。

昨日、あれからでんたるさんと話したことなどを打ち合わせる。
時期と規模と予算の問題。
それで11時くらい。
でんたるさんが2時くらいで今日は仕事終るというので
じゃあ2時まで観光して時間を潰そう、と、ハッシー伴って
大通、狸小路をまず回る。
狸小路は寂れに寂れた7丁目が2人とも一番気に入った。

それからテレビ塔の足下でおっさん2人、ソフトクリームを舐め、
そこから道庁まで歩き、からさわ薬局(豪貴が中国へ行っているので
休み)を見て、それから時計台を回る。
住んでいたときはこんな札幌観光をしたことがなかった。
観光より、札幌でなじみのビル(巨大温度計のあった安田生命ビルとか)
が廃ビルになっているのが目について、ちと寂しい。

時計台近辺で、観光馬車を眺めるが、何と信号待ちのときに、
馬車を引いている馬(銀太二世)がオシッコをはじめた。
文字通り太いホースみたいなアレから、滝のようにオシッコが
いつ果てるともなく流れる。
「さアことだ 馬の小便 渡し舟」
という川柳が思い浮かぶが、見ていると御者がポリバケツを出して
それを受けていた。
ハッシー、いいものを見たと大喜び。

ところが、その後時計台前のカフェに入ろうとしたら、
その御者さんが声をかけてきて、
「Tくんのお友達の唐沢さんですよね?」
という。Tとは私の高校時代の友達であり、マイミクの
てつヲヤヂさんのこと。ちょっと驚いてそうです、と
答えると、記念写真を撮っていいですか、というので一緒に
写真を撮った。この幌馬車の御者さんは札幌名物で、よく
観光客と一緒に記念写真を撮られているが、彼に記念写真を
撮られたというのもなかなか珍しい体験だった。

それからでんたるさんに連絡とり、また道庁の方へ戻り、
そこ(まだあった喫茶オリンピアの前)で車に乗せてもらって
羊ヶ丘まで。観光の〆にクラーク像まで見てしまおうというわけ。
30分ほど走って羊ヶ丘。かの有名なクラーク像を見る。
近くのチャペルで結婚式を挙げたカップルが記念写真を撮って
いたが、花嫁は純白のウェディングドレスだったが、花婿は
何か普通の格好。

このクラーク像は本来のクラーク博士を記念した胸像(北大構内にある)
とは異り、純粋に観光のために建てられたものだが、最近はこっちの
方が有名になってしまった。

で、ジンギスカンを食べながら、三人でいろいろな話。
札幌公演の時期とか、内容とか。
そのあと、じゃもう一回ブロック行ってみようということになり、
昨日の札幌ファクトリー裏へ。ちょうどでんたるさんの家族から、
同じビルにあるスイーツショップでお菓子を買ってきてと
連絡があったところだった。

だるま食堂ライブの昼夜の間。昨日のTシャツ姿とは打って変わった
Mちゃんに再開の挨拶。昨日、ハッシーが舞台と客席をひと目見て、
ちょっと驚く奇抜なアイデアを出したので、Mちゃんも非常に
面白がってくれた。でんたるさんが前に会ったときは、ここの
責任者ということで、ちょっと厳しい目をして怖かったということだが
今日は終始ニコニコ。ただし、年内はちょうどいい日が空いておらず、
来年の初めに、ということにする。それまでに少人数でミニライブ
とかをやってつなげたら、とでんたるさん。

私は所期の目的を達したので、駅まで送っていってもらい、
別れて千歳まで。飛行機を2便ほど早められた。
おみやげを買い、機内で日記メモをつけているうちに東京。
羽田から、夜景見たくてタクシー奮発。
9時、帰宅。すぐ母の室で夕食。おみやげのタラバガニの押し寿司、
それとミニステーキ、モズク酢など。

テレビで石原裕次郎製作・監督・主演の『富士山頂』(1970)
をやっているのに間に合う。
ストーリィは骨太と言えば骨太、単純と言えば単純。
ドキュメント調の工事シーンとドラマ部分の大芝居が
噛み合ってない気がするが、しかし映像の壮大さと、当時まだあった
五社協定を堂々と無視した、豪華極まる共演キャストがため息をつかせる。
勝新太郎と佐藤充のかけあいなど、もっと他の映画でも観たかった。
映画会社に限らず新劇陣も総出演の感あり、東野英治郎、神山繁、
宇野重吉から、『日本のいちばん長い日』の小瀬格まで。
冒頭のシーン、主計官の神山繁に予算見積が甘いと一喝されて、
台詞もなく追い返されるだけの男の役で信欣三を使っている
ほどの贅沢さである。渡哲也が若いとmixiでみんな驚いていたが
私はもっと若い頃の主演映画を見ているから驚かず。それより
宇野重吉が若くてスラリとしているし、古谷一行や露口茂は
若過ぎてよく見ないとわからないし、神山繁が老け作りのために
髪を白く染めていたのにはひっくり返った。
見ながら、これはでんたるさんが『いつも心に怪獣を』を観に
来てくれたときに差し入れてもらった森以蔵をロックで飲む。

*銀太二世の“さアことだ”。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa