売れっ子同人作家への愛をスケブ差し出すことで……あ、でも売れっ子なら中心ではなくて壁際にいますね。朝６時５０分起床。フラつきなし、二日酔いなしの気分いい朝。入浴しながらいろいろ構想練る。７時半朝食、ソラマメ、キウリ、セロリにニンニクミソつけて囓る。あとスープとスイカ。血圧計る。小幅ではあれ確実に下がっている。タマネギ皮の煎じ汁のリヤクか？

　８時２５分バスで渋谷。雑用、メールチェック、電話など多々。おかげであっという間に時間が立ってしまい、１時からのモノマガとの打ち合わせの時間になってしまう。あわててタクシー飛び乗って新宿東口、滝沢別館。幸い道が空いていたので、それほど致命的な遅刻はせず。編集長Ｄさん、担当Ｓ谷くんとなをき。タイトルの件で 何かいいのはないかと訊かれたので、思いついたのを口にすると、なをき、
「いかにもたった今、思いついたというタイトルだ」
　と苦情を言うが、“しかしまあ、それもいいね”と。結局、その思いつきを私がさらに思いつきでヒネって、なんとかタイトルの形にする。あとはスケジュールと装丁 と紙の件。１時間ほどで終わり。

　トンボ返りという感じで帰宅、『創』対談原稿のゲラをチェックしてメールで。書き下ろし原稿を一気にやろうと思っていたがどうにも雑用多すぎである。弁当を食べるのが２時になる。ホーレン草バタ炒めと卵焼き。食べながらメモを取る。使いたい言葉、引用したい言葉がどんどん出てくる。

　山本夜羽音氏のサイトの、このあいだの私のこの日記での批判に対する回答を読むが、まるで話がカミ合ってない。“格が違うんだから”などという情けない逃げを、少なくとも山本夜羽音ともあろうものから聞き（読み）たくはなかったな。そもそも私が本当に山本氏より格が上だとして、格が上の者は下の者に対し発言の権利がないというのだろうか。まあ、周辺を少し探索してみたら、
http://meganefreaks.dyndns.info/%7Eotiak/taida/archives/000029.html
　↑ここのサイトの人がすっかり私の代弁者のように、こちらの言いたいことをほとんどツッコんでくれているので（多少の常識と読解力さえあれば、誰でもこの件については同じ意見の持ち主になるという証明のようなものだろう）、これに関しては済んだもの、に私の中ではなった。

　４時、時間割。行くがまだ誰も来ていないので、しばらくスポーツ新聞読みながら待つ。週刊実話の広告に、“訪朝で小泉大宰相への道”という凄まじい見出しがあったので驚く。マスコミというのは小泉叩き一辺倒かと思ったら、そうでもないのか。それにしても、それが『週刊実話』であるということと、ここまで身もフタもないヨ イショも珍しいということで大笑いする。

　ほどなく村崎百郎さんとアスペクトＫ田くん来て、いつもの対談開始。今回は、録音に万全を期して、ＩＣ録音機が用意される。イラク虐待、拉致家族帰国、年金問題という大ネタ揃い踏みに、犯罪・鬼畜ネタはカスみ気味。すっかり『政治派くんがいく！』になってしまった感がある。われわれが素直に鬼畜猟奇ネタばかり語れるいい 時代が早くくればいいのに。

　６時対談終わり、さすがにバテる。７時半、タクシー拾って帰宅。たまたま拾ったのがＭＫタクシーで、停めると運転手がダッ、と飛び出してドアを開けてくれる。ここのタクシーには自動ドアがないのである。しかも運転手はきちんと制服を着用し、 これは何と森英恵のデザインであるという。乗って行き先を告げてから、
「なんでＭＫさんは自動ドアつけないの？」
　と訊くと、ちゃんと教育受けていると見えて、スラスラと答えてくれる。創業者が京の都にふさわしい（ＭＫは京都の会社）サービスを考え、タクシーにハイヤーなみのもてなしの心を、と考えて、無機質な自動ドアでなく、運転手がいちいちドアを開 ける方式を採用したとか。
「でも、送り迎えならそれは嬉しいサービスだけど、流しの場合は簡便性もサービスのひとつでしょう。交通量の多い路上でいちいち運転手さんが外に出るのは、安全上も問題あるんじゃないの？」
　と言うと、うーん、そのように言われるお客様も大勢いらっしゃいますし、私どもも考えないわけではありませんが、やはり快適性ということで他社との差別化を図っておりますので、と答え、会社のパンフレットをくれた。初乗り６００円ということで、新中野のマンションまで、確かに他社のタクシーより１００円ばかり安い。

　すでに台所には７人（Ｋ子、Ｉ矢、開田夫妻、Ｓ山、破裂の人形、モモ）が集まって食事が始まっている。後からこれにＮＡＪＡさんも加わる。本日はあのつくんから届いた仙台野菜を使っての食事会なのである。もっとも、オードブルは自家製レバーペースト。それからサラダ、これは仙台のキウリとカブを用い、他にピーマンや黒豆を加えている。酒はビールとワイン、それに香港返りのＮＡＪＡさんが持ってきた紹興酒を使った梅酒、ポートワイン。もっとも、この梅酒とポートワインはどちらも甘 くてみんなには不評。

　今日のヒットは大根を干貝柱と一緒に煮たもの。極めて薄味であるが、貝柱を大量に使っているので、ダシが効いて、薄味をカバー。大根独自の甘みが引き立っている逸品。さらに、キャベツと豚肉の重ね煮。コクを出すため牛タンスープを使い、さらにトマトとドライトマトを加えている。ここらで、カボチャのポタージュ。これは前回のＮＡＪＡさんのリクエスト。本来、カボチャの季節ではないのだが。それから小松菜をたっぷり入れた焼きそば、カブのおしんこが出て、豚肉角煮の花巻バーグ。この花巻、横浜から取り寄せたのがもう切れたので、蒸しパンの素を買ってきて母が手 作りしたもの。売っているものとほとんど遜色なく、Ｋ子が
「もう少し素人っぽく作ってくれないと、わざわざ家で食べるかいがない」
　とゼイタクなことを言っていた。最後はアンミツ。大人数のときは皿洗いが面倒くさくないように、キャンプ用の紙皿で出すが、バランスが取りにくく、半分くらいを床にまかしてしまった。１１時に皆さん辞去。ベッドに潜り込んで『トンデモ本の世界Ｓ／Ｔ』をじっくり読む。