25日
土曜日
百年ヤスパースに動いてた
カールお爺いちゃんの時計。朝8時起き。ほんのちょっと二日酔い気味。そういうときのこのおサツ朝食はなかなかいい。オレンジ4切れ。居間のテーブル脇にある、紙袋類を少し整理。みな、中は韓国製のオモチャとか、パーティグッズ、へんてこなフィギュア類、古道具のたぐい。週刊アスキーやモノマガジン、鳩よ! などの連載のために買い集めたブツ類である。中には買ったことも忘れていたものがある。すでにゴムが風邪ひいていたり、溶けていたりするものもあり、それらをいくつか始末したら、幾分、テーブル回りがスッキリした。
ウルトラグラフィックスの対談原稿に手を入れる。今回は起こしの出来がよく、手直しは事実誤記の一箇所のみ。誤記誤字誤認の類を、初稿の段階からないようにすると、不思議と面白さが半減する。イキオイがそがれるからだろう。最初に編集部が基本的な事実確認をしてくれて、書き手自身の最終チェックはゲラの段階でする、というのが通常の原稿作成手続きである。ところが、最近はそういうチェックをする時間もないスケジュールの雑誌が極めて多く、初稿のまま印刷されたりして、誤りがそのまま流通する。いいアンカーを、自前で雇わねばならぬ時代かもしれない。
1時過ぎまでかかって『Memo・男の部屋』書き上げ、メール。これもあと一回は磨かないといけない。レトルトのカレーで飯を食い、オタアミ用のビデオを選択。MTVのリキッドアニメーションのビデオの中に、案外面白いのがあったのでこれをダビング。あとのネタは『チャンピオン太』と『ファィティングマン』。ファイティングマンは去年、強いリクエストがあったにも関わらず持って行くのを忘れたネタな ので、最初にカバンの中に入れる。
4時55分の便に間に合うよう、家を出る。羽田でオミヤゲ店を回っているうちに搭乗時間となり、ギリギリで眠田・岡田両氏と落ち合う。岡田さん相変わらず電話があちこちからかかりまくりで多忙そう。ANAで博多まで1時間45分ほど。エロの冒険者さん、獅子児さんたちに出迎えられ、びんでんさんの運転する車でホテル(昨年と同じソラリア西鉄ホテル)まで。部屋からK子に電話。ささきはてるさんとメシを食っている。明日は開田夫妻と、だとか。飛行機に酔った眠田さんを残して、毎度博多オタアミ公演の協賛である福家書店さんに挨拶。私の本をかなり揃えてくれていて、聞くとマイナーなものまで結構売れ行きがいいらしい。こういう、マニアックな部分と一般的な部分がいい具合に混じり会っている店に私の本は合うんだろう。そのまま、眠田さん一行と再合流、歓迎会になだれこむ。鳥善という店で、水炊き。
妙な言い方だが、オタクアミーゴスの歓迎会とは思えないほど上品な店で、博多に来るときのすでに目的のひとつでもある“酢もつ”も、何かここの店のは高級料理っぽい。最近なかなか手に入らないという焼酎『魔王』を、水割りで贅沢に味わう。焼鳥はあっさりとした火の入れ方で鶏肉本来の味が舌に染みるし、対象的にナンコツの空揚げはザンギ(北海道における鳥の空揚げ。醤油と酒につけこんでから揚げる)っぽくて、ビールによくあう味。精肉と砂肝の刺身は、醤油よりも博多塩とかぼすで食べると、あっさりして至極美味。大結構。つみれ水炊きは白濁したスープで煮る。鍋奉行の岡田斗司夫が仕切ってつみれを投入。ここの店のオリジナルのぽん酢とゆず胡椒で食べるが、これが絶妙な味で、さっそく岡田さんと二人で、このぽん酢&ゆず胡 椒セットを三組ばかり、お土産用に注文。
今回は〆切に関してはとりあえず緊急のものは書き終えてきているし、まあ九州までは編集部も追いかけてくるまいという解放感からか、酒がどうしようもなく進む。体調も東京にいる時よりはるかによく、結膜炎か、と心配していた、昨日からの目の痒みまでが現金なことにピタリと止まった。毎日原稿書いているというストレスはやはり大変なものなんだな。山口県から参加しているスタッフの人妻が、酔ったんだかあるいは普段からこうなんだか、凄いことをべらべらとしゃべり出して、岡田斗司夫大喜びであったが、私はひたすら飲み手一辺倒。岡田さんは途中から仕事持ってきたから、と退出(去年の私と同じ)、眠田さんも誰やら女性と(笑)会うことになってるから、と途中で抜け、私一人が雑炊とデザートまでつきあう。