裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

18日

土曜日

それゆけ! Jマート

「ここら近所だと、買い物はあそこだね」(三鷹在住者・談)

※一日中グダグダ

朝9時起床。
寝ても寝ても眠い。
メール、昨日出したものの返答を見て、
大安心。その返答を受けてMLに書き込む。

9時半に朝食(いつもの)を摂り、自室に戻ってまた
ベッドに入る。
二日酔い気味だったこともあるが、この数日の精神的疲れが
体に出たかと思う。

昼過ぎに起き出して、大阪方面とメール。
これとは別個の用事で大阪(神戸)には来月向かうので、
そっちの方の予定も関係者にメール。

読書何冊か。
『平安時代の納豆を味わう』(松本忠久・丸善)
は著者らしいこだわりの目が楽しい。
“煮た大豆を馬に乗せて運んでいたらその体温で納豆が出来た”
説が可能かどうか実験するため、(馬では実験しにくいので)
自分の体に煮た大豆を藁苞に入れたものをくくりつけて三日間
過ごす、などというキテレツな実験部分と、古文献にある
納豆の検証、といった固い部分の調和に欠けるのが残念。
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『刺青とヌードの美術史』(宮下規久朗・NHKブックス)
は、日本における裸体芸術のユニークな受容史、ではあるが、
知識がこちらにないので、著者の説(大変オモシロイ)が正しいものか
僻論なのかはよくわからず。これが素人(作家、好事家等)の論であれば
素直にその論点の奇抜さを楽しめるのだが、仮にも美術史の専門家
だけにすぐ飛びつく、というわけにはいくまい。
やはり私のような素人にはその受容史の中のアダ花的な生人形、
そして浮世絵石版画の写真などに興味がいく。
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昼は弁当、焼肉とポテトサラダ。
青海苔のカップ味噌汁。
原稿催促メール来て、意気はあがるも筆は進まず。
またもベッドに入って一時間ほどウトウト。
心臓がバクバクして苦しい。
季節の変わり目の変調か。

夜は8時、母の室で。
魚が食べたいとリクエストしておいたので、
サンマ塩焼き、バチマグロ刺し身、タラコの温泉卵和え、
それと若布酢の物。どれも美味。
缶ビール一本と、ご飯ごくあっさり一杯。
雑談しながら、NHKの『探検ロマン世界遺産』見る。
ブラジルの金鉱街、オーロプレト。
レポーターのフリーアナウンサー、鬼頭あゆみさんが
やたら写メしまくるのに興味がいく。
一時、胸に大きなカメラを何台もぶら下げた旅行者像の
カリカチュア(主に日本人とアメリカ人)が描かれたことが
あり、その反動で写真よりも体験こそが旅の本筋、と言う論が
唱えられていた。
時代がひとめぐりしたという感じ。

自室に戻り、ホッピーでちょいと酔いを調整。
DVDで『レッドバロンとサタン博士』見る。
長いこと輸入版でしか見ることの出来なかったこのシリアルを
字幕つきで観られるとは、いい時代だ。
何度見てもヒーロー“コパーへッド(レッドバロン)”を
演ずるロバート・ウィルコックスのアクションは素晴らしい。
かなり大きな事務用デスクの向うにいる殺し屋に、
デスクを軽く飛び越して飛びかかるという業を見せる。
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サタン博士役のエドュアルド・シアンネル(DVDでの表記に従う。
シャネリ、チャネリ、あるいはチアネーリとしているところも
ある)は後にジョゼフ・サージェントの『ナポレオン・ソロ対
シカゴ・ギャング』(対、とはあるがソロとかつて暗黒街でならした
老ギャングたちが協力してスラッシュと戦う傑作エピソード)で、
イタリア系ギャングの大ボスを貫録で演じていた他、
16日の日記に書いた『マッケンナの黄金』でも、
黄金の在りかを握る地図を所持していたアパッチ族の老酋長を
演じていた。案外、日本のファンの目に触れている俳優なのだ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa