12日
土曜日
行くぞゴータマ仏滅だ
タイトルはちょっとマイナーすぎ?。朝、7時30起き。朝食、ゆうべのイカを用いたカラマリサラダ、果物。日記つけ、原稿。SFマガジンの連載原稿、前に送ったのが推敲前のであったことがわかり、あわてて再送。マンションの外壁改装で、部屋じゅうにシンナーの匂いがぷんぷん。スネークマンショーみたいにラリらないかしらん(ラリるって死語か?)。
京都で飛び降りたのが岡村でぇ、新潟で女の子を監禁してたのが佐藤か。どちらも似たような顔だし、こんがらかるぞ。朝刊に、佐藤監禁クンの中学時代の文集に描いた少女マンガ風の絵が掲載されていて、コーヒーを吹きそうになる。37歳というとまだ第一次オタク世代だが、そうそう、二十年くらい前、オトコがこういう少女マンガタッチの絵を描くのが流行りだった、というか、トレンドだったんだよ。萩尾望都あたりが導入口で、田淵由美子まで行ければ一人前とか言われていた。以前この日記に書いた、一緒にアニメ同好会作っていたヤツも、デビュー当時の井上恵美子にカブれて、そんな絵ばかり描いていたことであるよ。
SFマガジンの図版撮影用ブツを選びに近くのアメリカ雑貨屋を回る。モノカキというと、原稿を書いているだけの生活だと思うかもしれないが、私の日記をずっと読んでくれていればわかるだろうが、それに付随する雑用の方が倍くらいある。本が出ても、昔のブンゴーみたいにそっくりかえっているわけにもいかず(いや、ブンゴーだってそうそうそっくりかえってばかりはいられなかったはず)、サイン会をやり、トークライブをやり、ラジオに出んければならん。音楽ライターの能地祐子が日本のミュージシャンの雑務の多さを嘆いているが、モノカキも全く同じである。取材を受け、自分の表現しようとしているテーマを解説する。“書きたいことは全て本の中に書いた、それを読んでくれ”では、今のマスコミは満足しない。本に関係あることばかりか、好きな食べ物、恋愛ばなし、日常雑感から社会問題一般まで面白おかしく話して聞かせるサービス精神がないとやっていけない。営業まわり、打ち合わせ、会社のエラいさんとの折衝・・・・・・能地氏が“ミュージシャンだって不況下の一社会人として、ストレスがたまっているのである”と書いているのが大いにうなずける。
結局、ブツは家にあるもので間に合うことが判明、そのまま帰るのもナニなので、秋葉原までノシて、あちこち回る。さらに髪が長くなりすぎていることに気がつき、新宿で散髪。ここの親父、私がよく行くマッサージ店のことも知っており、“あそこの社長、やめさせられたって本当かねえ”などとウワサばなし。帰りに夕食の材料を買い物。帰ったら土曜というのに催促電話、いくつか。談之助師匠から、中野の会の件で打ち合わせ電話。なをきからも飲み会の問い合わせ。
週アス原稿、テーマとブツが決まったのでネットで資料あさるが、なかなか“これだ!”という材料(ネタ)にブチあたらず。また外へ出て、パルコで本を探す。
9時、夕食。冷蔵庫のあまりものの魚介類でパエリアもどき、春鱒の塩焼(むちゃくちゃ美味)、それから生麸で精進のチンジャオロースー。いずれも少量で、K子がものたりなさそうだったので、ホタテのカンヅメの小さいのをあけて、スパゲッティを小皿に一パイ、作る。カンビール小一、日本酒三合。LDで『コンドールマン』。“これがLDで見られるとは思っていなかった”と前に言ったら、プロデューサーの平山氏が“へえ、あんなの、出たの!”と驚いておられたな。