6日
水曜日
女史プロエンジン
往復運動機関、ってちょっとH。
※『竹中直人PS45』収録 打ち合せ チャイナハウス
6時半に目がさめてしまう。寝室窓外からじゃぶじゃぶという水の音。雨かな、と思ったらマンションの植え込みの部分の洗浄みたいなことをやっていたのだった。
入浴など済ませ、9時朝食。体重が、岡田斗司夫さんに迫られている。幸いダイエット、この数日で2キロほどの効果。朝食、スイカとヨーグルト。
食べてすぐ、身支度整えて家を出る。丸ノ内線で霞が関、乗り換えて乃木坂。黒づくめの、例によってのスタイルなので、もう今日の天候では暑くて々々。場所を間違えて、かなり歩いてしまう。
西麻布交差点でオノと番組スタッフと待合わせ。おしゃれなパブの店内で、竹中直人氏のトーク番組『竹中直人P.S.45』収録。歩いたせいで汗が吹き出て、少し髪などドライヤーかけて乾かしてもらうが、そのドライヤーのせいで店のブレイカーが落ちるアクシデントあり。
竹中氏、元ビシバシステムの緋田康人氏と朝から水割ちびちびやりつつ。私はてっきり竹中氏の番組に呼ばれたのは『虎の子』つながりだと思っていた。そしたら、控室で聞いた話では、この番組のビデオコーナーのナレーションを担当している飯塚昭三氏が
「唐沢さん呼ぼうよ」
と言ってくれたのだそうな。飯塚氏、しかも本当はこの収録に立ち会うとも言っていた由。担当している学校の講師の仕事が長引いて行けないのでよろしく、という旨の連絡がスタッフにあったそうだ。しかし律義な。
以前、『無能の人』の監督の時代に、某所で見かけて、挨拶したとき、怖い表情で、応えもせずこちらに目も向けずにふい、と行ってしまった。それがちょっと心の中でひっかかり、ずっと、実は
「コンチクショウ」
と思っていた。彼の出演ドラマや芝居はずっと見ていて、意識はしていたのだが人間、ちょっとした行き違いで、感情的なままになってしまっていることがある。
今日、そんなわけで、彼がホストのトーク番組に出るというのは、ちょっと心にわだかまりがあった。まあ、おとなだから出るけどー、みたいな。
ところが、会って、話し始めて驚いた。声が小さい。人の顔をまとんもに見て話ができない。凄まじいシャイな人だったのだ。あのとき、声をかけても目もむけなかったのは、初めての人と話すのが大の苦手だったからだったのだ。あ、と思った。十五年間、誤解していた。
前半はだから、ゲストなのにこっちがトークをふる始末だったが、夜中に、昔の記憶が明瞭に思い出されて耳をふさいでわーっとわめきたくなるということと、寝言をはっきり言う、という私の癖の話をしたら、
「ボクもそうなんですよ! よかった、ボク一人じゃないんだ」
と身を乗り出してきて、それからはすっかり意気投合。
やってやって、とせがまれてなんとプロの前で小芝居をやらされてしまったし、番組の中で、××を一緒にやりませんか、という話までもらってしまった。最初はリップサービスかと思ったら、番組後に具体的な話も。十五年の空白を取り戻す勢い、なのか?
少ししゃべり過ぎ。トークそのものの質については、竹中氏が喜んでくれたようなのでよしとするも、ライト浴びて、かなり汗をかいた。汗だくになりながら必死でしゃべっている親父、というのは番組中では変にうつったのではあるまいか。
近くの田舎居酒屋のランチタイムにオノと入り、麦とろ定食。途中Sくんから電話。対応を決めて返答。タクシーで事務所に。バーバラが昼食中で、
「この事務所はこれだけビデオがありながら、昼ご飯食べながら見られるようなものがほとんどない!」
と言って、見ていたのが『オースティン・パワーズ』。
しばらく雑用。Yさんからまたありがたい提案のメールあり。竹中氏、飯塚氏に今日のお礼の葉書を書く。字が下手なので直筆の手紙というのは書きたがらないで今まで来ていたが、やはり直筆は心が通う気がする。
背中に疲れがたまってつらいので、4時、タントンに。揉んでもらっているうち、足の先が、両足共に攣る(字までイヤだね、この“攣る”ってのは)。左右ともに、足先にらせん状のバネみたいなものが
入ってゆっくり回転しているような感じで、最初攣りはじめ、それから次第にねじれ感が強くなり、最大の痛みが過ぎると、急速に攣りがおさまり、やがてまた攣ってくる。左右ともにというのが不気味。揉まれて筋が緊張したのだろうか。
そこからタクシー。運転手さんが、以前お会いした医者のMさんに口調から声質から瓜二つ。世の中にソックリさんは三人はいるというが……。足が何かチクチクすると思ったら、さっき攣りの治療に置き針をしていたのだった。某所から電話あり、例の件。
某社会議。担当者上司の人と少し話しあう。
悪評高いある病院のことなど雑談で出たら、そこで盲腸をとったけどどうしよう、という人がいた。いや、どうしようも何も。今日は下北沢の『虎の子』が代々木上原に支店を出したのでそのお祝いに、代上に直行。店でキミさんに花のお礼を言われる。まだ客は数組。混むのは11時過ぎ、ということ。K子に今日『虎の子』に行くといったら、
「今日はバカ混みするからダメ!」
と言われた、と言ったら笑っていた。竹中さんとここで食事はどうか、と提案。ただし、テーブルも座敷も、最大数で四席。
生一杯ご馳走になっただけで辞去。サイフの中がカラなので、駅前のコンビニで金をおろしタクシーで幡ヶ谷。チャイナハウスでオノ・マド夫妻と合流。私が来るまで30分間、オアズケをくっていたようで、早速出た炙り鶏にかぶりついていた。気の毒。
その後、植木不等式氏も合流。マドとトンデモ本大賞のパンフにつき打ち合せなのだが今日は実はチャイナハウス、特別料理が出るという。黄ニラ炒めなどいつものものが出た後に、ごく普通のチンジャオロースーの皿が出たが、この肉が……今までさすがの私も食べたことのないもの。もちろん、合法的手段で手に入れたものだが、何かはまだチャイナに行っていない常連さんのために書かない。驚くほどくせのない、美味なものだった。さらに煮込みの一皿もあり。
帰宅、ネットをチェック。こちらからの回答を確認した旨の『漫棚通信』さんの書き込みあり。回答の件に関してのみは納得はしていただいた模様だが、まだ話はこれから。改めて二度とこういうことのないよう、気を引き締める必要がある。