12日
金曜日
白濁した液体
朝から雨もよい。雨の日というのは頭も体も働かず。バルゴン男である。モノマガのブツを荷造りしてバイク便で送る。あとM社ダザンカイ原稿のゲラチェック。一次チェックはもう済ましてあるはずなのに、“食物湯”(植物油)とか“堀ちえみの公園”(講演)とか言うポカがいくつもある。もともとはテープ起こし係のポカだが。
K子に弁当作り。チキンカツを揚げる。自分もそれをオカズに昼飯。オジー・オズボーン、エルトン・ジョン、DEVOなど参加の『サウス・パーク』サントラを聞きながら食べる。
加古郡稲美町、とかいうどこだかわからない土地にある古書店から届いた目録の注文をFAXする。私の家に目録届けてくれる古書店さんは、店名からして変奇洞とか蝙蝠堂とか藝古堂とかいうヒネてるのが多い。
K舎経由で届けられた、『第15回名古屋文化振興賞作品集』というのを読む。評論部門の佳作に入選した人が、オタク文化に関する評論中に、私の本を取り上げてくれているので送ってくれたもの。この評論部門の審査員の一人に森卓也氏がいる。アニドウ時代、よく森氏にはからんだりしたものだったが、私の名前を見てどう感じたかねえ。
気力ふりしぼり、E社原稿をやる。しかし、短い文章がいくつもあるものというのは、まとめた分量をイッキ書きするよりはるかに時間がかかる。一編々々に、新たな資料を探して情報を入れなければならないし。6時に取りにきてくれることになっているが、予定の1/5も完成せず。出来た分だけプリントアウトして玄関のドアに貼りつけ、買い物に逃げる。
一旦帰って荷物を置き、トンボ返りで(と、いう書き方でいいのか)新宿へ。鳥料理屋『鳥源』でミニ飲み会。A新聞社のK氏、それと官能倶楽部の面々。駄ジャレ連発。大麻トンネルだとかリストラセブンだとかサイコの名産地だとか。私は脳が働かないので今日はロクなのが出ず。
ウズラ、野鴨など野趣横溢。堪能するが、やはりここは水炊きがメイン。トロリと白濁したスープは、疲れたときのザーメンくらいはある濃さで(やな形容だね)、美味このうえなし。安達Oさんが作り方を店の人に訊いたところ、驚くほど大量の鶏ガラを煮込むんだそうで、まさに家庭では出せない味。ここの店主さん、私の顔を見るとやたら愛想をふりまくが、そんなお得意さんだったか?
ここで雑炊まで食い、エクスタシーに達してしまったので、二次会なしで10時半、帰宅。ベッドでSFマガジン原稿の資料用に泉鏡花を読むが、2行で寝る。