裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

3日

水曜日

親指痛い

 朝から原稿書き。まず日経DIコラム6枚。ここのは薬局・薬剤師に関するコラムなのだが、他にも専門家によるそのテのコラムが連載されている。それで、こっちは出来るだけこっちの縄張うちのネタで勝負しようとしているのだが、そういう“面白い”ネタは評判が悪いらしい。で、薬局と薬剤師業界の現在の問題点、などという私にとってつまらない(私意外にも書き手はいくらもいる)コラムを書くと、何故かそれが他の人のコラムより評判がいい。要するに薬剤師というのは、文章の良し悪しがわかる程度の読解力はあっても、自分と直接関係ない記事にはシンパシー感じられない連中が多いらしい。それじゃダメだとずっと言っているのに。
 それからE社の前書き・後書き。合わせて7枚程度。これ書いて送ったあたり(11時ころ)で平塚くん来て、K子にHPの不具合の直し方をレクチャーはじめるが、なかなかうまくいかず、K子の機嫌だんだん悪くなり、しまいに悪鬼のごとくなる。
「なんでそんな教え方しか出来ないの、あなた?」
 ものを教わる立場でこれだけいばれるのは一種の才能と言えると思うが、その口調のコワいことに、脇で仕事しているこっちまでセンリツする。2時間かかってやっと回復。心からホッとした。三人で昼飯食いに出るが、渋谷はどこも休日で満員。東武ホテルのテンプラ屋で定食を食うが、油が悪くて胸が焼けた。
 メシ食いながら平塚くんに、このHPのリニューアル案をいろいろ話す。も少し読むところを増やし、忙しくてめったに更新できない新刊案内や連載案内はやめることにする。あと、これまで遠慮してあまり書かなかった悪口なども幾らかは(笑)日記に載せるようにしよう。
 二人と別れ、帰ってずっとG社の文庫、自作解説。短編集なので、一本の解説は短いのだが、やたら時間かかり、5時にやっと送れる。手首がちょっと痛くなる。
 少し家を出て買い物。帰ったら留守電。G書房、ゆうべあとがき解説ちゃんと送ったにも関わらず、まだでしょうかなどと言ってくる。確認してみたが、まだメール開いてもいねえ。ガリガリ頭を引っ掻く。E社も、まだつかないと電話。これはこっちが間違えて、休日なのに会社に送ってしまったとわかる。イラついて、もう一度送りなおす。そしたらこっちがカン違いで字数と内容間違えていたことがわかり、今日の午前中の仕事の半分は無駄になったことが判明。生きているのがイヤになる。
 ストレスで死にそうになり、逃避して夕食作る。ラムの和風ソテー、柳カレイの幽庵焼き。それと湯葉の酢もつ風。恐竜関係のビデオなど見る。
(訂正など)
 1日の記述に「校中」とあるけど「校注」の間違い。あと、10月6日の記述で、
『怪談累が淵』の宅悦、とあったがこれは宗悦。宅悦は『四谷怪談』の方だよな。人がやれば“もの知らず、馬鹿”と口を極めてののしるところだが、自分のカン違いは笑ってごまかす。はははは。

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