17日
土曜日
おらはシンドバッドだ〜
天国(イスラムの)に言っただ〜。
※検診 『変な特撮』
朝4時半に目が覚め、それからウトウトしたり本を読んだり。
ウトウト時に見た夢。
子供たちの国が、悪いソ連と戦う(笑)。
国境に立てられたソ連軍の本部ビルを爆破して、子供軍大勝利。
そのビルの中のオモチャ売り場を占拠して、オモチャ取り放題。
童話みたいな夢だな。
で、取ったオモチャの中には、パソコンのレースゲームの
コントローラーがあって、パソコン画面の中の自動車レースに
飽きると、そのコントローラー自体に車輪がついていて、
コントローラーそのものでレースが出来る、みたいなものがある。
7時起床。シャワー浴びて、45分に家を出、病院へ。
受付時間が早かったおかげで、イの一番に検診。
昨日の血液検査から出た数値、みな非常によく、BNPも血糖値も
尿酸値も“健康体“のうちの数値になっている、と褒められる。
最近また調子がよくない、という自覚は(モーニング・サージはじめ)
あるのだが、健康と言われるのはちょっと奇妙な気分。
あれは単なる疲れからきたものか。
ただ、ちょっとγGTPの数値が高めであるのみ。
受付窓口で、70代くらいのお爺さんがいい感じの江戸弁で
「これァ僕のミステークだな。……僕ァ、どうしてこう頭が悪くなっち
まッたのかねェ」
と受付のお姉さんと会話していた。江戸前のイントネーションと
”僕“という一人称、“ミステーク”などという単語がミスマッチ。
しかし、小説に現代の江戸っ子を描くとき、そういうことに気をつけないと
落語の中の江戸っ子を現代にタイムスリップさせてしまうことになる。
薬を処方してもらい、処方箋薬局に行く。
いつもの美男美女の薬剤師が揃った薬局に行こうと思ったらシャッター
が降りたまま。仕方なく隣の薬局で(またアレルギーチェックなど
書き込まされて)処方してもらうが、はて、どうしたのか。
この不景気で店を閉じたか?
自宅に帰り、院内のローソンで買ったエッグマフィンで朝食。
日記つけ、メール連絡など。
書き下ろし原稿進捗状況問合せなどあり。
加藤和彦死去のニュースmixiにあり。
しかも自殺か、という。
自殺とイメージが結びつく人ではないので大いに驚く。
天国で神様に
「出ていけー」
と言われて帰ってくるんじゃないか?
思えばシャイな子供だった私が人前で歌を歌った経験は、最初が
幼稚園にも入る前の植木等の『スーダラ節』であり、次が
ちょっと飛んで小学3年生のときの『帰ってきたヨッパライ』
だった。どっちも飲ん兵衛の歌であるところ、後の私を彷彿と
させる(笑)。
『スーダラ節』にはまだオトナの世代の、それでもがんばらなくちゃ
という自戒や自虐が底に見えていたが、同じ飲ん兵衛でも
『帰ってきた……』の主人公は、地上に戻ってもまた翌日から
何を改めるでも反省するでもなく酒を飲み始めるだろうな、
という感じがして、そこが非常に“新しかった“。
戦後を引きずっていた60年代から、ナンセンスとパロディの
70年代へと軽やかに飛翔する、その先駆け(67年12月発売)
をまさに務めた曲だった。
今でもカラオケは70年代フォーク主体の私にとり、加藤和彦の
『悲しくてやりきれない』『あの素晴らしい愛をもう一度』は
血となり肉となり声となっている。今回の彼の死は何か、血や肉
や声をいきなり奪われたような思いだ。
そして、フォークからロックの時代になると、今度は
『サディスティック・ミカ・バンド』。……そう、このバンドの
代表曲『タイムマシンにお願い』も私のカラオケでの定番ナンバー
であった。やはり、若い時代に洗礼を受けた人の曲というのは
身体から離れないのだな。
多才な人というのは愛情もまた、その向うところを多岐に
わたらせる。『サディスティック・ミカ・バンド』のボーカル、
福井ミカと75年に離婚。77年に安井かずみと再婚するが、
94年に死別。97年にオペラ歌手中丸三千絵と入籍したが、
00年2月に離婚。いずれも飛んでる女性ばかりで、
プロデューサー気質の人間は女性を、その女性性より才能の面に
おいて認め、惚れ込むのではないかと思う。
晩年は木村カエラを売りだすためにミカバンドを再結成するなど、
かなり頑張っていたようだ。あ、惚れたな、と聞いていてもわかった。
……それが自殺に結びついた原因でなければいいが、と思ってしまう。
後続のニュース、殊に遺書の内容がわからなければ何も言えないが、
冥福を祈るとかいう言葉も出ないほど。
12時、母の室で昼食。黄身明太、漬物、モズクの味噌汁。
服薬。血糖の薬は一種類外してくれた。
今日上映の映像をもう一度部屋で確認。
馬鹿馬鹿しくて笑えるが、あの会場でどうか?
メールいくつか。暮から(?)の仕事に対しNDAを結ぶ件など。
4時45分、中野。立ち食い蕎麦屋で腹に重みをつけ、
会場へ。入り口で受付役のSさんに会う。中野監督夫妻がすでに来ていた。
それからTくん、啓乕くん。
例によって楽屋などでのトークでネタがどんどん出てきてしまう。
6時半開場、7時開演。
10年前に富久町ロフトでやっていた頃のノリを取り戻すのに
ちょっと時間がかかる。
私がやろうと思っていて持ってき忘れたネタを啓乕くんが持ってきて
くれていたのは有難し。
YouTubeから引っ張ってきたネタは画質がイマイチだが。
やはり客席が遠いと、ネタと受けのタイミングがイマイチ。
この企画はもう少し狭い会場でやった方がいいような気がする。
大いにウケはしたのだが、演者も観客もこれ以上は疲れる、と
判断して2時間で切り上げ。
終って、とらじで打ち上げ。主催者のTくんは帰ったが、
アオキング、しら〜、アルゴのHさん、渡辺シヴヲさん、K田くん
などと、ワイワイ。やはり今回も打ち上げの席での話が最も
面白し。シヴさんとはコレクション本の話をする。
12時近くまで盛り上がって、中野監督夫妻とタクシー乗り合わせて
帰宅。メールのみチェック。
『B級雑誌がいく!』、comicZIN通販で週刊ランキング5位、
すでに売り切れ状態。増刷を勧められるが、ちょっとまだ様子見。