裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

8日

木曜日

三千院牧場

♪京都大原サンシャイン アプリに憑かれた女がひとり

※気圧でダメダメ(後半ハイ)

朝、もう台風去ったかと思える好天。
とはいえ風強く、気圧上昇。
普通の人は気圧が上がればハイになるが、
私の場合、低気圧から高気圧への移行時も体調がオカしくなる
因果な身体なので、今日一日は部屋で恐縮していよう、と。
ちょうどベランダがひどい状態になっていてこれを
なんとかせねばならぬ状況でもあり、
さらには交通機関シャレにならぬ惨状の模様。
2時池袋の打ち合わせはキャンセルさせていただく。
向うも校了で忙しい時期だったそうでよかった。
逆に言うとそんな時期に打ち合わせ時間とって
くれていたわけであるが。

ゆっくりと起きだし、マンションの回りぶらりと
歩いて11時に昼食。
ご飯小茶碗二杯、塩辛、ホウレンソウおひたし、塩ジャケ。
素朴なおかずがしみじみ胃の腑に染みる。

それから原稿、そろそろ台本完成させねば、
と思いつつパソコン前に陣取ってなんやかやするが不捗。
昨日のメールのO社Kさんに電話、詳細を聞く。
やはり昨日添付されていた企画書は最初のもので、
電話があったのはもうちょっと地に足のついたものらしい。
やや安心。

とりあえず打ち合わせ日取りを調整。
打ち合わせばかりがどんどん増える。
打ち合わせも大事な仕事のうちだが、いくら打ち合わせが順調でも
仕事をしたことにはならないわけで、あくまでも実質的打ち合わせの
前段階に過ぎず。とはいえ、世の中の
「モー、イソガシクッテシャーネーヤー」
と吹聴する人間のほとんどはこの前段階で忙しいだけの話。
その中から本当の仕事になるのが何%あるか?
もっとも、打ち合わせがないと実質的仕事もないわけで、
1000回そういう打ち合わせがあって3つ実現すればオンの字と
いうのが通り相場の、まことに能率の悪い業界なのである。

そうこうしているうちにもう長いことペンディングになってる
某件で催促。あああ、時間が足りない。
Iさんから飲みのお誘いあり、ちょうど話したいこともあったので
受けることにし、猛烈に仕事、ちょっとクタビレてベッドに資料本
を持って横になったら、1ページも読まないうちにグー。
これだから時間が足りなくなる。
フと目が覚めたらもう6時半。あわてて飛び起き、書きかけの
原稿、何とかひとまとまりになるところまで。

タクシー飛び乗って幡ヶ谷。
Iさんと、モンゴル居酒屋『青空』。
以前はカウンターのみの店だったが、繁盛で同じビル内に
大きくなって新開店したという店。

ちゃんと茹で羊があるのに感動。ナイフで削って辛味ダレ
をつけて食べる。美味々々。
もちろん、本格さでは『ノタガ』に1歩も2歩も譲るだろうが
気軽に茹で羊をひょいと食べられるというのが嬉しい。
ちゃんと骨を割って随まで食べさせてくれる。
ブランチと打って変わった肉また肉。

I氏、気圧が好転したのでやたらとハイ。
例の話について、
「いやー、これはいい、これはやるべきだ、絶対いける」
と興奮気味にて、背中をドンと押される。
まだ何のトッカカリもない件で雲どころかカスミをつかむような
話だが、気分だけはもう成功したような気分になってきた。
まあ、こういうときが一番楽しいのですがね。
あと、別件でのプロデュースばなし。
I氏も“あれがいいと思うのだが”と私のいう人選に大賛成、
S氏なども同じく目をつけていたという情報が興味深かった。
衆目の合致するところは同じか。

話、それからそれへで、何と12時近くまで4時間半、
ノンストップで雑談していた。
明日のこともあってビールのみ。

タクシーで帰宅。
メール確認したら、明日の二件の打ち合わせ中、一件日を変える
ことに。朝の件の日取りもあり、調整に苦心す。
しかし、これが9月でなくて本当によかった。
最後の注文が9時ころで、それ以降ものを食べず、ことに
デンプン質のもの入れなかったので腹が減るが、時間が時間なので
ガマンして目をつぶる。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa