裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

13日

火曜日

ももしり博士

♪なんでもさわってなんでも撫でて、なんでもかんでもやってみよう〜。

※青野武さんインタビュー ルナコント稽古

朝9時起床。10時朝食。
母の室に行くと私宛でクール便が届いている。
母に私の名前で何か頼んだか、と訊くと怒ったように
「知らないわよ、あなた宛なんだからあなたが頼んだに決まっているでしょ」
と言い、言い終わらないうちに
「あ、そうそう、私注文したわ」
と。親子で似ているが、常に思考より口が先に言葉を発してしまう。
北海道に注文した明太子の由。
私の名前で通販サイトに登録しているので私の名前で届くわけ。

朝食、手毬筋子と味噌汁と茄子の即席漬け。
服薬のとき、あやまって錠剤を噛んでしまい、口中が苦くて苦くて。

自室に戻り入浴、メール類など。
O社から電話、打ち合わせ時間、こちらに合わせるのでということで
指示しておく。

雑用多し。
家を出るのがぎりぎりになってしまい、やむなくタクシー使うが
アタマがテンパっていたか、青山二丁目で降りるところを三丁目で
降りてしまい、歩くハメになる。おかげでちょっと遅刻。
Tくんがハラハラしていた。
青野さんに失礼なことをしてしまったが、気にされることもなく
「いいお声ですねえ」
とお世辞まで言ってくださり恐縮。

あとは順調、昔の劇団時代の話を中心にこちらが聞かないことまで
ご機嫌よく話してくださり、こちらも実に楽しい時間を過ごした。
ザラブ星人のぬいぐるみに入った話は有名だが、ウィキペディアには
「『ウルトラマン』のザラブ星人のアテレコに際して、キャラの特徴を
つかむためにわざわざ着ぐるみの中に入って実際に演技していた」
と自主的に自分からスーツを着ることを志願した風に書いてある。
実際は円谷プロから、最初に
「ぬいぐるみに入って演技しながらしゃべる役なので、芝居の出来る
奴を連れてこい」
という指示が当時所属していた会社にあったとか。
その他いろいろ、初めて聞く話もあったが、それは本になってから。

終って青二の社長としばらく話し、例の件で協力をお願いする。
出て5時ちょい過ぎ。大江戸線で中野坂上まで行き、“うまいごはん屋”
で食事して(少し食いすぎた)、丸ノ内線で荻窪。
天沼会議室にてルナのビストロコント稽古。
もやし、菊ちゃん、メナジェ、岡っち。それと藤田由美子ちゃん。
やる筈だった大ネタは諸般の事情でカット、場つなぎのショートコント
をみんなで考えるがこれがどんどん出てきて、ついに一大シリーズと
化す。由美子ちゃんのコメディエンヌぶりには毎度感心。

コントやってて思うのは、例えばモンティ・パイソンで言えば、
私はキャラはジョン・クリーズなんだが演技はどっちかというと
テリー・ジョーンズ系なんだよな。
状況にアタフタする芝居が好きなのだ。

……ところで今日青野さんから聞いたばかりの話(もうどこかで
文章になっているかもしれないが)、東京12チャンネル(現・テレビ
東京)のモンティ・パイソンは、翻訳家がまったく原語に合わせない台本を
書いてきたため、山田康雄も飯塚昭三も青野さんも仕方なくアドリブで
埋めることで尺を合わせてやっていた。
その結果があの希代の日本語版が出来たわけだが、唯一アドリブを
拒否し、ディレクターに文句を言って台本を直させていたのが
ジョン・クリーズの納谷悟朗だったという。

9時、駅前の荻窪ホルモンで岡っちたちとちょっと飲む。
いろいろデマ交換して盛り上がる。
12時、帰宅。顔だけ洗ってすぐベッドへ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa