裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

16日

火曜日

アイコラ、アイコラ、もひとつアイコラ〜

あ痛々々あ痛、あ痛々々あ痛 さあ職人を極めよう〜

※新連載打ち合わせ 朝日新聞原稿 マンガ原作原稿

朝、すさまじい二日酔い(主に胃)と、寝不足で起き上がれず。
母に電話して、11時まで寝かせてもらう。
夢も何もあったものでなし。

11時15分、朝食というか早めの朝食というか。
柿と林檎数切れずつ。柿は本日で食い終わる。
トマトのスープ。トマトは親戚の豪ちゃんが北海道の農園で
作ったもの。

NHK関係、日テレ関係の諸連絡。
面倒な決定事項いくつかあったが、ほぼ、いいスケジュールで
決まったわい、という感じ。
文藝春秋から原稿ゲラチェックのお願い。
マドからは同人誌編集完了の報せ。ご苦労さん!

胃の調子おぼつかなく、昼飯は4時近くになる。
シャケフライ弁当。
今日は家で大人しく原稿書きばかりにしておこう、と思って
いたら半過ぎに電話、打ち合わせ待ってますとのこと。
うわ、すっかり失念していた。

あわててタクシーで新宿東口に飛んで行き、
珈琲西武でT社Oくんと打ち合わせ。
来年2月からの新連載の件。
文字数、〆切、イラスト、原稿料など基本的なこと。
内容はおまかせという感じなので気が楽。

打ち合わせ終り、買い物もせずにトンボ返りで
自宅、朝日新聞“今年の3冊”原稿。
さらにD社マンガ原作一本。
ようやく本全体の形が見えてきた。
しかし、実在の人物を自作のキャラクターにして、
自分の言わせたい台詞を言わせるというのは快感だとしみじみ。
何だろう、自分が歴史のワンシーンを演出しているかのような
気分になる。

8時半、完成させてメール。
コミケ後の打ち上げ店の予約。
急いで買い物し、夕食の用意。
腹具合まだ不安定なので、まず胃に何か入れよう、と
冷凍の長崎チャンポンを。
それから酒。

LDで『事件記者コルチャック』。
『悪夢が生んだ植物魔人』と、『よみがえる地底の怪神』。
どちらもお気に入りの話。
『よみがえる……』は全身マヒの少女が被害者になったり、
コルチャックに協力する女性も怪神マッチモニイドの
犠牲になって殺されたりと、案外シビアなシーンが多かった。
『悪夢が……』の方は夢で見た怪物の実体化がテーマだが
その怪物を生み出す本体の男が最初から最後まで眠りっぱなしというのが
ユニーク。普通は、その男が怪物を出現させるに至った心理などが
描写されると思うが、コルチャックのユニークさは、ほぼ全ての事件を
記者であるコルチャックの視点で描いているので、事象の奥にあるものは
ほとんどが取材の聞き取りなどで説明されて終り、なのだ。

ところで、コルチャックのデータを調べるのに重宝しているのは
http://www.kolchak.sakura.ne.jp/list.html
↑『「事件記者コルチャック」の事件簿』サイトで、非常に
詳細な解説や役者のデータがありがたいが、『悪夢が……』の解説で
イドの怪物のことに触れ、
「ちなみに“イドの怪物”と云えば、昭和ウルトラマンの怪獣ネロンガ
のエピソードなどでもおなじみ」
というギャグ(?)には笑った。確かにあれは“井戸の怪物”である。

結局、ホッピー3杯も飲んでしまった。
かくして二日酔いは無限循環す。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa