9日
金曜日
テンタクルズ馬肥ゆる秋
※太陽の塔取材
朝6時起床。の、つもりが何故か7時。8時に朝食、急いで母に作ってもらい、食べて急いで荷造りし、家を出る。
9時半、東京駅でオノと開田夫妻と待合わせ。待合わせた改札がお互いバラバラで最初、ちょっと心配になった。駅弁を買い(柿の葉寿司とか紫蘇寿司とかの詰め合わせ)大阪まで。オノから例の件の報告を聞く。最悪の事態はまぬがれたようなのでとりあえずよしとする。
昼過ぎ、到着。地下鉄乗り継ぎ、万博公園まで。エースデュースさんから派遣のあった撮影クルーが来ていて、挨拶。丹青社のSさんは事務局側と談判中。平日の昼なので閑散であるが、それでもいろいろと
観光団体が来ている。いかにも関西のオトン、オカンという人達が、撮影クルーのカメラマンさんをつかまえて
「あんちゃん、写真撮ってえな、頼むわ」
と撮影させていた。プロに撮られているとは知るまい。
撮影に関しては、お仕事絡みになるのでしばらくは封印。詳しくは製品となってから。あやさんに万博の神様が降臨し、その導きによって
信じられないものも見られた。大感謝。もっとも、あまり
「私に神様が降りた!」
と繰り返したのでバチがあたったか、その晩、風呂場で転んで背中にミミズ腫れを作ったそうである。
開田夫妻は大阪パークアイランド取材に行く。私たちは難波の方へ行き、オノが私の日記読んで食べたがった千日前『千とせ』の肉吸いをご馳走しよう(ご馳走ってもんでもないが)と思っていたが、休みだった。
ならば、と少しまた歩いて、自由軒の名物カレー。店内の雰囲気に涙が出そう。オノは、メニューにある“合の子ランチ”に大反応していた(オムレツとカツレツの盛り合わせらしい)。カレーの感想は
「案外スパイシーな本格派なんですね!」
と。ビール一本。
店を出たら、カップルの男女(当たり前だが)が、
「あの、テレビで雑学とかやってる人ですよね!」
と声をかけてきて、握手と写真撮影。男性の方が私のファンらしく、やたらドキドキしていて、女性の方は彼氏が喜んでいてよかった、とニコニコしている、という感じ。
ホテルにチェックインし、しばらく一人で黙々と原稿書き。8時、ロビーで開田夫妻と落ちあい、心斎橋のしゃぶしゃぶ『田門』へ。お母さん、相変わらず大阪風派手セーターで
「あらカラサワさん、最近有名にならはって」
と歓迎してくれる。皆神さんも遅れて到着。お母さんの講釈をいろいろ聞きながらまずはユッケ、それからしゃぶしゃぶ。
お母さん、膝を悪くしたとかで、座り椅子を座敷にそれぞれ用意して、そこにどっかと腰を据えてサービスしてくれる。
「もう、膝に水がたまってしまってん。金もたまらんと、たまったのは膝の水とお腹の肉やがな。かなんで、ほんま」
と。いかにも大阪に来ているという感じで結構。肉の柔らかさにみんな満足。とはいえ、皆神さんやオノが最感動していたのは最後のムギトロご飯。
腹はくちくなって表に出たが、まだアルコールが足りない感じなので、目についた『サンボア』の看板に入る。みなそれぞれにカクテルを頼んでいたが、私はタンカレのストレート。いろいろと雑談はずみ、12時近くに帰宿。明日の新幹線は早立ちで、しかも昼夜二回公演、そのあとオールナイトという地獄のロードなのだが。