裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

28日

土曜日

美人オキアミのいる宿

小柄だけどあのピンク色の殻がなんともいえないんだよねえ。

朝8時起床、入浴して9時、朝食。コーンスープ、黄リンゴ、巨峰。食べながら『ぶらり途中下車の旅』を見ていたら舞の海が新宿のドイツ料理『カイテル』のマスターが出ていた。また行きたいが、ここはお高くつくのでねえ。

雑用いろいろ。新しく買った『トムとジェリー』のDVDボックス(LDボックスを買ったのに……)を見たら、収録作品を記した印刷物が全く入っていない。いちいち、DVDを見てメニュー画面で探さねばならない。不便極まる。いくら廉価版といってもこれはあまりに不親切だろう。

2時に事務所に出る。モバイルパソコン、てっきり事務所にあると思っていたがない。あ、と思い出した。自宅で充電してそのままにしてあった。時間をにらんで、なんとか間に合いそうだという見極めをつけ、大急ぎでダッシュ、タクシー、運のいいことに低料金のものがつかまり、途中アクシデント(近道を通ったら前を走っていたタクシーの客がそこで降り、しかも老人で時間がかかるのなんの)あったにも関わらず予想通りの時間に到着。

で、予想していた場所に行くがモバイル、影もなし。一瞬青くなるが、その一瞬後、そうだ、別のカバンの中だ、と思いだし、そこを見たら無事あった。それにしても脳が働かない。劣化している。

再びとってかえし青山。10分遅刻。イメージフォーラムで武智鉄二トーク、快楽亭ブラックと。近くの喫茶店で打ち合わせ、元・中野武蔵野ホール支配人のIさん。彩プロの人たち(みんな女性)多く、名刺を使い果たしてしまう。日刊スポーツの女性記者来ていて、取材受ける。芸能部の人なのかと思っていたら、文化社会部で、数日後には南極まで行くとか。時間が来てイメージフォーラム地下の上映館でブラックとトーク。IPPANさんが来ていた。

その後シネマアルゴHさんとかと路上立ち話。ギャランティ、トッパライでくれるかと思っていたら振り込みだそうで、ちょっとがっかり。そこからタクシーで東京駅なのだが、その前にちょっと事務所に寄ってもらい、名刺を補充する。道はちょっと混むが時間に余裕あったので悠々。マックスときで新潟。なにやら怪獣のような外観である。

グリーン車なので乗り心地は快適だが、上越線は長いトンネルが多く、その間モバイルのエアHがが使えなくなるのがイラつく。新幹線のキャッチフレーズの一つが走る仕事場、なのに何とかならないか。09年からは車内で無線LANが使えるようになるそうだが。

7時半、新潟着。Yくん、奥さんのY子さん、出迎えてくれる。駅近くの居酒屋『網本』に。以前、Y子さんが佳江さん(佳声先生の娘さん)と来た店だそうで、御主人と奥さんの二人でやっている小さなお店。主人はメタルロックをやっている人だとか。

ハチメ刺身、幻魚(ゲンゲ)干物、など、日本海の魚料理。Y子さんのおすすめはえびしんじょ揚げ。彼女曰く、
「ぬいぐるみの熊さんみたいに可愛い」
味がする、のだそうだ。確かにそんな味だった。おかみさんに聞いたら、卵白でなく卵黄をつなぎに使うのが秘訣だそうな。いろいろ話がはずみ、実に楽しい。酒はビール、にごり酒、それから芋焼酎。この店、洋食もやっているとのことで、それも(フライドエッグのドミグラスソースがけ)など美味し。ホットワインと一緒に、サービスのエビとカニの自家製ペーストをクラッカーに乗せたものなどいただき、ごきげん。しかし食い物に弱い男だ。

十一時ころ、Yくんの車で(こういうとき、飲まない人は使われる)ホテルへチェックイン。ホテル日光新潟で、なかなか高級な宿の28階。窓からの眺めがよさそうだが、どういうわけかモバイル使えず。本を持ってこなかったのでそうなると無聊。ベッドに横になってすぐ寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa