裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

28日

水曜日

風呂入りんぐ捜査官

犯人はここで入浴したに違いない。

朝8時起床、入浴等如例。歯医者にも長く行っていない。忙しいとそういうことから後回しにする。余裕を持たねばと思うのだが、プライベートな時間がどんどんと無くなっていく。私はいつ歯医者に行けるか。

9時15分朝食。青豆のスープ、スイカ。『特ダネ!』で談笑がブラインドサッカーの話題を出していた。視覚障害者のための、音を頼りにボールを追いかける(ボールの中に音を出すものが入っている)この競技、声援がかけられないというのがネックだな。しかし、若い選手たち(当然、全員視覚障害者)がみな美少年なのに驚いた。

ひっかけメール、毎日来るが今日のは“レンラク ホシイネ”というもの。
「ワタシ チュウゴクジン オンナ ワカイネ
 ニホンジンノ オトコ ナカヨシナリタイ
 ニホンジンノ オトコ ミンナヤサシイネ
 ニホンジンノ オトコ ミンナスケベネ
 ナカヨシ ナッタラ スケベシテイイネ
 セクスシテイイネ
 コワイノ コワイカラ ヤサシクシテアルヨ
 会員?15142」
”アルヨ”が笑える。しゃべるときは中国訛りになっても書くときまでカタカナにしなくていい。

午前中、日記つけ、原稿書き。いい天気だが湿気と暑さがひどい。NHK出版のゲラ見る。私の写真が死んだ親父にそっくり。昼は弁当。シャケと昨日のげらっちさんのハム入りの卵焼き。またもや味噌汁で汗。体力の低下は何が原因か。

同人誌原稿、今度書き下ろしで出す本のメモ代わりでもある。これがつい時間を忘れるくらい書いていて面白い。ふと気がつくと『社会派くん』対談の時間にギリギリ。あわてて家を出てタクシーで事務所。本当にあわてていたのか、乗って行き先を“青梅街道で新中野まで”と乗ったところを行って、運転手さんと共にアレ? となり、大笑い。

中野車庫あたりのところで、光化学スモッグ注意報が出る。久しぶりだねえ、というような話。運転手さんによると、現在の東京の空気というのは明治だか大正だか以来のきれいさに戻っているという。ディーゼル車の規制と、工場群が土地の高騰で地方の方へと移転しているからだ、とのこと。ホンマかいな、という感じ。

事務所着が2時45分。すぐ時間割へ行こうとしたら、対談は3時半からとのこと。3時だと思っていた。円谷のゲラも、今日戻しだと思ったら明日とのこと。ナンダ、である。しかし、じゃあ今日は暇になるか、というと全然ならない。

雑用して、3時半時間割。村崎さんと社会派くん対談。最初は眠くて仕方なく欠伸連発だったが、途中から調子出てきて快調に論理飛ばす。自分でしゃべりながら論理を組み立てて“法則”を見つけるのは快感である。今回は“アトピーと痴漢事件続出の関係の法則”。

しゃべりをトバしすぎて、5時半を過ぎてしまう。今日はこれから講談社モウラも上げねばならぬ。コムテツ稽古、休まざるを得ず、残念。オノとスケジュールばなし、8月に原発関係の団体から講演が入っているという。いろいろ“唐沢先生は原発に対しどうお考えで”などと聞いてきているそうな。

仕事かなりばりばりとやるが急速に鬱になり、なにもかも投げ出したくなる。チャイナハウスで憂さ晴らしでも、と出かけたら植木不等式さんとQPさんがいた。植木さんは外部ライターのKさんという方と打ち合わせ中。お邪魔して、テーブル囲ませていただく。植木さんはもうかなりアルコール回っていた。私とQPさんが加わってさらに話が八方に飛び、Kさん呆れたような顔。一般人にはキツいか。みみんあいさんが恒例のミニコンサートをやってくれて、その後話もした。ラジオ(ブジオ)に出てくれたとき、いつもこの見せで飲んだくれている姿しかみていないので、スッキリとしていたのに驚いた、とか。チャイナはなんと植木さんおごってくれた。まあ、8月の読書欄の打ち合わせもちょっとしたし、仕事と言えなくもない。帰宅、ベッドの中で『四つの署名』読了。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa