大道舞踏がうまくなりますように。

7時半起床。天気昨日ほどでないがまだよし。入浴洗顔のあと朝食。ホワイトアスパラガスのスープ美味也。それとスイカ。夏はずっとスイカでいいのに、明日からまた他のものに変えると母言う。

トンデモ本大賞に折り込むチラシその他の件、それから招待の件などで電話、メール等頻繁。それをやって日記をつけていたら、午前中があっと言う間。弁当を使う。黒豆納豆も食べる。『幽』、特集原稿と対談原稿アゲてホッとしていたら、Sくん（特集原稿はNくん）から電話あり、連載原稿もやってくれと。明日じゅうにやる、と返事出す。

12時、事務所へ。車中植木不等式さんの同人誌『さあ、場ちがいになりなさい』を読む。ネットなど最新の手段を用いて集めた情報をネタに、驚異的な教養をバックにして考察を加え、江戸随筆の筆法で文章をモノせばこうなるか、という内容。読んでとまらなくなる。多くの原稿が発表を考慮せずに書きためていたもの、というのが凄い。ただし、この知性と教養と、たぶん育ちのよさからくる徹底した韜晦的文人趣味からなる高レベルの原稿の受け皿となる媒体が、いまの出版界に存在するかと考えると暗澹となる。私が編集長だったら、徹底して通俗に書き直しを命じるかも。まあ、それだから私などがモノカキとして食っていけてるわけだが。

編プロエム・クルーズのMさん、昨日メールに返事を出さなかったら心配して事務所に電話あった由。携帯で連絡をとったらホッとした声を出した。某社某君から電話、長らく地方勤めだったがやっと東京に戻れるかもとのこと。それはありがたい。とはいえ、彼には地方での仕事もひとつ貰っている。ギャラ聞いたらやけに安いが、それは向こうから言ってきている額で、あとは彼が“頑張ってなんとかする”とのこと。

2時、講談社モウラNさんと打ち合せ於時間割。図版資料渡し、今後の内容等、話しあう。プロレス雑誌をネタにしていたのでプロレスの話題も。Nさんは小中学生の頃から、国際プロレスの、あのひなびたような、ショボい感じが好きだったそうだ。

事務所に帰り、エム・クルーズのネットコラム原稿2回目。もっと楽に出来ると思ったら、案外時間かかり、4時半くらいまでかかる。書き上げたらマッサージにでも、と思っていたのだが『幽』Sくんから、どうしても今日中に原稿欲しいとの電話。諦めて、ネットコラム書き上げてすぐ、そっちの方にかかる。幸い、ネタはいいのが仕入れてある。

書庫に行きネタ本を段ボール箱の中からひっぱり出し、エム・クルーズにはイラスト候補者の作品見本をコピーしてFAXする……というような雑用を経て、5時半には書き出す。サクサクと進みはするが8枚（400字詰め換算）もあるのでなかなか書き上がらず。

中途でSくんから図版受け渡しの電話、そっちも指示。オノにコピーとってもらう。声ちゃんから電話、明後日のトンデモ本大賞の打ち合せ、ネットコラム原稿のイラストOKでたのでイラストレーターに電話、それからオノの友達の帽子職人さんに作ってもらった“マッドハッターのシルクハット”が完成、その出来に喜んで、かぶってみる。トンデモ本大賞でかぶってみるか？　……しかし、昔からこういうドタバタの中で仕事することに慣れているからなんとも思わないが、人によっては“よくそんな中で原稿が書けるな”かもしれない。

今夜はオノ・バーバラ引き連れて、クリクリで『猟奇の社怪史』打ち上げだが、この集合時間が7時半。原稿8枚アゲて、編集部にメールしたのが7時25分。急いでタクシー拾って参宮橋へ。絵里さんにお父上（沼田曜一氏）のお悔やみを。

参集したメンバー、井上デザイン事務所から二名、私のところから三名、それに担当Yくん、イラストのベギラマ。出版界の裏話や新しい仕事の話、私のバクロばなしなどいろいろ出て、盛り上がる。ワイン、ジゴンタスはじめ赤ばかり3本あける。料理はルンピア、野菜のオーブン焼き、スズキのオーブン焼き、タルタルステーキ、ホタテとキノコのスープ（これが絶品）、それにクスクス。

かなりノってきたところでおひらきになった。ベギちゃんとは久しぶりなのでまだ話したりず、参宮橋の居酒屋（ごくごくフツーのところ）で二人でまた飲み。以前なら全身の血が逆流するようなエピソードを聞くがやっと冷静に聞けるようになった。笑いながら悩みを語ったり聞いたり。そこをカンバンで追い出されたのでもう一軒、とカウンター式の店に入る。そしたら“オイ、カラサワ！”と声がするので、見たらカウンターに虎の子のH夫妻がいた。今日は本来は虎の子に行くはずが、休みだったのでクリクリになったのである。偶然に驚く。

少しH夫妻と話して、彼ら帰ったあと、まだベギといろいろぐだぐだ。いいグアイに二人とも酔っぱらった。ふと時間を見るともう3時過ぎ。よほど盛り上がったんだなと驚く。こういうノリは二人とも久しぶりだったんでアハアハ笑いながらタクシー。彼女を家の近くまでエスコートして、帰宅。4時になっていた。午前様にも限度があろう。明日は（いや、今日か）12時打ち合せなのに。