裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

17日

土曜日

グレイをおびたその瞳

あれ、コンタクトレンズ入ってるんだよね(解剖ビデオ肯定派)

夢で大阪旅行に行くのだが宿はゲームセンターが併設されているみたいな変なところであった。めったにゲームセンターなど行かないのに、なぜか夢にはしょっちゅう、ゲームセンターが出てくる。おまけに、うらぶれたレトロな感じのところばかり。レトロは好きなのでいいのだが。

朝起きてもうダルである。雨は降っていないのだが、気圧はどろどろと不安定。風呂使い、朝食はクロワッサンにブルーベリージャム、コーヒー。

昨日の芝居の感想を書く。それくらいしか脳が動かない感じ。DVDでこのあいだ出た『シネマの扉』を見たり。首に肉がついているなあ、この頃と思い嫌になる。まあ外見はともかく、しゃべりはまずまず。特撮を私に好きに語らせれば、面白くなるのは当然だが。45分番組で私の担当は20分くらい。でも収録では1時間半以上は回していたから、切られている発言の方が多いわけである。とは言い条、ちゃんと言うべきことは言っているように編集してくれていて、半田健人とも会話していて結構。

笑ったのは自分でしゃべって“これはカットだな”と思った発言が生かされていたことで、監督のロン・アンダーウッドがテレビの子供番組出身でしかし実は怪獣映画の大ファン、ということを説明し
「こういう人はNHKにいっぱいいると思いますが……」
と、つい、口走ってしまった。なにせ、その日、スタジオ入りしたとき、入り口近くに大きく『生物彗星 WoO』のポスターが貼ってあったものだから。これがそのまま残っていた。たぶんディレクターがこのセリフを聞いたときに、
「あ、アイツとアイツとアイツと……」
と、思い当たる顔がだだだーっ、と頭の中に浮かんだんではあるまいか。

やらねばならぬことがどんどんたまる。今日の『ポケット』用のブログ挨拶文だけ書いてあげておく。3時、エイと渋谷に出る。フォルクスでランチステーキ。力をつけようとして肉にしたが、食べたら眠くなり、事務所で仮眠。ダメだこりゃ。

コムテツ稽古に出かける。しまった、今日は稽古場が西荻だった。新中野から出れば近かったのに、と臍を噛む。食い違う日はいつもコレ、である。駅での乗り継ぎに失敗、時間かかったので中野からタクシー使う。NHKラジオでドイツ在住の主婦に電話取材。
「ドイツでの日本チームの評判はどうですか?」
「ええ、ドイツでもまさか日本が負けるとは、楽勝だと思っていたのに意外だという意見が多くて、それほど話題になっているわけではないですが、日本が弱かったというよりはオーストラリアが強くなった、という見方の方が主のようです」
「そうですよねえ! 僕たちもそう思いたいです」
という会話に笑う。

タクシー間違えて変なところで下ろされ、桃井までしばらく歩く。結局30分の遅刻になってが、まだ始まってなかった。稽古場、今日はいつもの半分の広さしかない。残り半分はダンスの練習に使われているのである。今日は床屋いってサッパリした橋沢座長から、私の役である刑事の設定が大きく変わったことを告げらる。当然、セリフもかなり変更になる。まだあまり入ってなかったのが幸いした。

乾ちゃん相変わらず稽古場での一番人気。ボケにつぐボケで笑いをとっている。やっと、私との間に会話が成立する。セリフを口だてで入れ、またアドリブを入れていくうち、あ、と見えてきて、どんどんセリフが口をついて出てくるようになる。そのまま採用になるセリフもあり、稽古に入って数週間目で、やっと役がつかめた感じ。つかめたあたりで時間切れになったが、しかし初めて
「うん、この役は面白い!」
と思って入れ込んで演じることができた。何か、詰まっていた栓がとれたというような気分であった。これはうれしい。ひょっとして、この数日の鬱は、この役がつかめないせいではなかったか、とも思ったことであった。

バスで荻窪、車中橋沢さんと話す。
「明日はまた日本戦か、稽古早めに終わらせてやらないと」
と。そこから地下鉄で新中野。サントクで買い物して、シャワー浴び、11時夜食。和牛の切り落としを刺身風にして生で食う。セイつけのため。タレはいつもはめんつゆにウズラ卵だが卵を切らしていたので、めんつゆにしゃぶしゃぶ用のゴマだれを少し落とす。これが見事に卵のかわりになる。ギネスビールとホッピー。古いプロレスのビデオなど見つつ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa