裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

22日

木曜日

ネーポン沈没

かつてはテレビなどでも取り上げられて人気だったんだが。

朝8時起床。ゆうべ猫が腹が減ったと鳴くので、見るとまださらにエサが少し残っている。新しいエサにその古いエサを混ぜてやったら、食べようとしない。水ばかり飲んでいる。今朝見たら、少しは食べていたようだったが。

入浴して、こっちのエサ。スイカ、キウイ。大豆のスープにミルクティー。自室で急いで日記つけ、メールやりとりなどする。今日は1時に会計事務所が来るのでここでは仕事ができなくなる。

12時、家を出て仕事場へ。連絡事項いろいろ。アマゾンから届いていたハマー映画『吸血鬼サーカス団』のパッケージを見て、オノが呆れていた。ジョン・モルダー・ブラウンの出演作なんで買ったのである。

1時、オノとTBS。9階で飯島プロデューサーに出会う。こないだの円谷プロ訪問のことなど話す。Mプロデューサーと、放送台本打ち合わせ。2時半、小西克也さんの『ストリーム』、コラムの花道に出演する。こないだのトンデモ本大賞のことを話してくれというMさんの注文なのでそれ中心に。この番組は前に本の紹介コーナーで『モンティ・パイソン正伝』を紹介したが、10分ほどのミニコーナーだった。今回は20分あるのでいろいろ話せる。

しかし久々の生放送でかなり燃えた。自分でも“ああ、俺はいま楽しそうだな”と妙に客観的に思った。『ポケット』のI垣プロデューサーが“こないだの出演のときよりずっといい”と言っていた由。リスナーもこの楽しさに巻き込むことができていたらいいのだが。つくづく、しゃべることが好きな人間なのである。20分もあっという間。最後の告知のコーナーで『コムテツ』の宣伝もできた。

終わって、ちょっと小腹が空いたので、ソバでも食おうと赤坂の商店街を歩くが、ソバ屋なるものがあまりない。韓国料理屋ばかりである。諦めかけたころ、古めの小さな店を発見、入って冷おろしソバを食べる。

事務所に帰り、NHK出版の原稿ゲラ。ライターさんがウルトラマニアで、資料系のことやエピソードのこともきちんと手を入れてくれているので、こっちは固有名詞などをちょっと手を入れるだけでいいので楽。これはNHKの方でもかなり原稿に手を入れたらしく、最初のものはマニアックすぎて、一般読者おいてきぼりのものだったようだ。
「一応教育チャンネルなんだから、マニア以外の人のことも考えて」
とNHK出版が言ったら、ライターさん
「いえ、もうウルトラにはマニア以外の人は入ってこなくていいんです!」
と開き直った由。その気持ちもわからんではない。

取りに来てくれたFさんをちょっと待たせて赤入れ完了、手渡す。こないだカメラマンのKさんのとった写真を見せてくれたが、私はなんともうれしそうな表情でウルトラマンのスーツを抱いていた。

そこからタクシーで堀之内の妙法寺。アスペクトの談笑さん本の、対談収録。まず、対談部分にいれる写真を先に撮影する。カメラマンはNさんという可愛い女性。『堀之内』と言えば落語ファンには聖地みたいなところだが、私も談笑さんも実は足を踏み入れるのは初めて。特攻隊の生き残りという変な爺さんが話しかけてきて、二人往生する。

寛成年間製の灯籠などに感心していたらお寺のお坊さんの一人が親切に祖師堂の中にいれてくれて、いろいろと解説を。大変に勉強になった。現在祖師堂に置かれている広目天と増長天像だが、ここにこの2神のみが置かれているのは、江戸城守護のためで、江戸城をはさんで反対側のどこかに多聞天と持国天の像が安置されているのではないか、と言う荒俣宏的な話も聞けた。ロケ車が山門前に停っていたが、NHK教育の番組の収録をやっているらしく、変なぬいぐるみキャラが二体、お堂の縁側で休んでいた。ちょっとシュールな光景。

そこから東高円寺に行き、そこの居酒屋で対談収録。1時間ほど、落語とその将来のことについて話す。オノとフワリさんも加わって、あと10時くらいまで雑談。酔っぱらって、前にもした話を談笑さんにしていることに自分で気がついたがまあ酔っ払いはしょうがないよな、と自分で思って最後まで話す。オノのリクエストでまた鎌田麻衣子話も。

タクシーでK田くんに送ってもらう、とは言っても東高円寺と新中野はすぐ近く。かなり酔っていたがまだ飲み足りなくて家でホッピー。いろいろ自分の拙いところとかが思い浮かんで落ち込むと共に改善策を考えたり、そのことでおお、自分はかなり真面目じゃないかとまた第三者的に感心したり。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa