裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

11日

木曜日

メモ

朝7時半起床、今日も二日酔い気味で寝坊。朝食、半熟卵小一ヶ、野菜類。風呂入り撮影用の泡盛持って8時半、タクシーで仕事場。急いでフィギュア王原稿11枚を書き上げ、さらにFRIDAYの四コマネタを作る。二週休みだったので、週刊でネタを作るテンポがなんかおかしくなってしまっている。昼はオニギリに黒豆納豆なるものを。カラシでなくワサビをまぜこむ。甘味が強くて、案外おいしい。それにアサリの味噌汁。2時、時間割でFRIDAYのTくん。単行本の話をする。業界情報で、×誌、リニューアル号が返本の山でちとヤバい状況かも、と。あそこは社長が自分のシュミで雑誌を全部お上品にしようとするからいけない。ああいう雑誌は下品でナンボである。とはいえ、×誌がなくなると雑誌全体が広告とりにくくなるという。景気の悪い話だ。領収書等、渡す。3時郵便局へ行き、京都の冠太で酒を差し入れてくれた弁護士の卵さんに新刊(廣済堂文庫)送る。それから東急本店。今日は日テレ『サンクチュアリ』出演だが、このあいだ出た『世界一受けたい授業』が黒づくめの服でという向こうの希望で、そうしてから、面倒なのでずっとそのままの格好で仕事場に行っていた。同じ黒じゃあまりに芸がない、ちょっとは変えよう、と思い、東急本店にシャツ買いに。濃い色(単色)のカラーシャツが好みなのだが、そういうのは最近はやりじゃないと見え、あまりいいのがない。女性店員の見立てに従いワインレッドとモスグリーンのシャツを買ったのだが、包んだ商品を持ってきたその女性店員、私の姿(黒シャツ)を上から下まで改めて眺めて曰く「……いっつも黒を着てらっしゃるんですか」「まあ」「お似合いですねえ。色違いを売っておいて言うのもなんですが、黒が一番お客様にはいいですよ。黒着るために生まれてきたみたい」……喪黒福造か、私は。帰宅、原稿催促メール3本。鬱。6時半、タクシーで汐留。汐留という場所を地理的に全くとらえ損ねていたことを知る。新日本テレビビル、なんと7時半になると表玄関を全部閉じて裏口からの出入りになる。デパートだって9時まで開いているご時世に。ホテルの部屋のような控室で待たされ、ホテルの部屋のようなスタジオで収録。吉田栄作、うわさ通り顔が小さい。予想通りシャツボタン上から3つくらい外していた。酒の話、料理の話、B級ものの話などするが、どうもハズしたんではないかという気が。チャイナの料理も、ゲテみたいな紹介のされ方。あとでディレクターに釘はさしておいたが。カイコのサナギの煎ったものを、同じく司会の三村マサカズが、「オレらばかり食べるのは不公平だ!」と、現場のスタッフ全員に一個づつ配り、一、二の三で口に放り込ませた。録音のお姉ちゃんが“ウエーッ”とわめいて一時収録中断の一幕も。終わって、タクシーで新中野。母とシャケ、豚肉などで飯 食って寝る。K子は今日も午前様。

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