8日
木曜日
秋の日のびろーんの溜息の
なんだ、“びろーん”って佐藤有文の作った妖怪だったのか、溜息。妖怪つながりというわけではないが、夢で“のっぺらぼうと目をみつめあう”という、ちょっと出来ない経験をする。青いシャツで長い髪の毛、幼稚園帽みたいな帽子をかぶった女の子と出会うが、その子がニコッと笑った口だけしかないのっぺらぼうで、何故かそののっぺらぼうと“目が合い”、可愛くてうるうるしてしまう、という変な夢。で、そののっぺらぼうの子と、居酒屋でただえんえんと飲み会みたいなことをやっていた。
http://home4.highway.ne.jp/deadsoul/ha/biroon.html
↑“びろーん”というのはこういうの。
7時25分朝食。カブとカボチャとレタスのサラダ、カボチャのポタージュ。8時25分のバス。待っている間も汗が噴き出、乗ってすぐ冷房の送風口を浴びてなんとか息をつく。周囲を見渡すと、座席でコックリコックリと船を漕いでいる人ばかり。 ゆうべ暑くてよく寝られなかったのだろうな、と納得。
メールチェック、来年のと学界東京大会、会場使用了承の許可が出たとIPPANさんから。今年より幾分早まって、6月4日(土)、場所は今年と同じ千代田区公会堂。あと、神戸の開田さんのゴジラ展について、現地の月城飛鳥さんにちょっと問い合わせ。11時半、早めに弁当使う。さんなみのイカ丸干し(母はゴロまで入っているこういうのは苦手らしい)、鶏の塩焼。食べて外出、『平成極楽オタク談義』収録のためいつものJ−POP CAFEへ。入り口で佐藤WAYAさんに出会う。
この店のガラス張り天井のドームはもう温室状態。撮影に使う店内奥の方に避難して、WAYAさんといろいろ話す。スカイバナナの例の企画の件、それから個人的にちょっと頼んでいるライブイベント関係のツナギの件など。このごろ、人にお願いすることばかりで、どんどん腰が低くなっているような気がする。ハタから見ればずいぶん威張りながら人にものを頼むヤツだと思われるかも知れないが。いいマネージメ ントスタッフが欲しいところ。
眠田さん、岡田さんも暑い々々と言いながら到着、まず一本目は眠田さんゲストで『海外テレビまんが』。カートゥーンという言葉はカートゥーンチャンネルとの兼ね合いで、あまり表に大きく出せない。これはオタクアミーゴスのノリでさっさとすすむが、ちょっと話のとぎれるところ、数カ所あり。それから続いてWAYAさんをさらに交えて『パソコン通信』。インターネット前史としても、デンパ人間前史としても貴重な話をいろいろ聞けて、いや、WAYAさん呼ぼうと提案したのは私なのだが 面目をほどこす濃い回になった。
終わって、いろいろヤバ話などもしながら解散。すぐ、東武ホテルに行き、製作会社アマゾンのスタッフの人たちと合流、時間割でNHK『アニメ夜話(仮題)』打ち合わせ。岡田さん司会(とはいえまだ岡田さんは彼らと会っていない)で、マンガ夜話式にさまざまなアニメを論ずるという番組らしい。基本的には9月、10月、来年3月に、マンガ夜話方式で数回固めて放送するとのこと。本日は第一回なので、出演予定の回の作品、他の回の作品、及び当時と現在のアニメ状況などについてざっとこ ちらの見解を述べるに留まる。
帰宅、原稿書こうとしたが仕事場の冷房を切って出てしまったので(貧乏性)、熱気が部屋に籠もってどうにもならない。9時、帰宅。ピータン豆腐、ナス生姜焼き、ラムチョップ香草焼き。ラムの脇の自家製マッシュポテトが素晴らしく美味しい。ご 飯はまた金成さんから貰ったタコ干物を使っての桜飯。
食べながらDVD『みんなのうた』第4集を聞くというか観るというか。この4集は1969年から73年ころに放映されたものを集めていて、このあたりから私はこの番組を意識して見るようになったので、懐かしい歌が前集までに比べ格段に多い。『44匹のねこ』『トレロカモミロ』『わが名はカウボーイ』『今でも船長と呼ばれている船長の夜』など、今でも全部ソラで歌える。……とはいえ、このDVDボックス、決定版とか評判で、168曲もおさめているというので買った当初はこれで安心と保険にでも入った気分でいたが、よく収録曲リストを見ていると、かなり好きな曲が漏れている。個人的に『みんなのうた』最高傑作曲と思っている渡辺えり子/サイモン・ジェフスの『父さんのつくった歌』が落ちているのをはじめとして、別役実のシュールな歌詞が楽しい『まるで世界』も、まだ密室芸人時代のタモリを抜擢して歌わせるという大胆なことをやった『ミスター・シンセサイザー』も、細野晴臣編曲で友人が“テクノ阿波踊り”と評した『テクテクマミー』も、吉良敬三のアニメが楽しい大騒ぎソング『おにいちゃんになっちゃった』も、なぜか谷啓が歌う『シャーロック・ホームズとワトソン博士』も、ニューオリンズ・レトロポップの傑作『バナナ・スピリット』も、今や小朝夫人の海老名泰葉が歌い“『みんなのうた』についに大人の恋の歌が!”と騒がれた『水色のワンピース』も、それから『世にも怪奇な物語』のフェリーニの映像をモチーフにしていた大井文雄の絵が怖かった町田義人の『白い少女』も入っていない! まあ、『みんなのうた』は全部で1000曲以上あるのだから、どんなにきちんと選んだところでこういうことになるのは当然だし、『メトロポリタン・ミュージアム』や『南の島の花よめさん』や『サラマンドラ』や『キャッツ・アイ・ラブ』や『勇気ひとつを友にして』や『せんせほんまにほんま』等という名曲はちゃんと入っていてまた聞けるというだけで、文句をつけてはバチがあたるのだが、しかし欲求不満はどうしても残る。是非とも第二第三のボックスを出していただきたいと切に願う。
http://www.musicsea.net/minnanouta/
焼酎は“川辺”を炭酸割で。12時半頃、ベッドに入るが暑苦しくて寝付けず。ウトウトして3時ころ目を覚まし、ネットなど少しのぞいてまた寝る。K子がクーラー嫌いなので仕方ないが、これは盛夏になるまでに体力を消耗しないか、少し心配。