27日
水曜日
ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・中村主水
幻想の中に必殺シリーズが(中村主水は永遠に、というのも考えたが、取り合わせのアホさでこっちにしました)。朝、7時40分起床。朝食、一味唐辛子パスタとイヨカン。辻元辞職の話題、テレ朝は自民党議員のコメンテーターが、小林興起から高市早苗に変わった。高市という人も、あの森バッシングのさなかに森総理を応援して勝手補佐官と名乗るなど、実にうさん臭くて(落選運動のサイトの名簿に必ず名前があがっているところが頼もしい)テレビ向きの人材だと思うが、何か歯が汚く見えるのが気になる。朝からずっと雨。雨足は昨日よりかなり太い。
原稿をカリカリ。海拓舎H社長からメール。期待に応えなくてはならぬ。開田さんの日記を読んで、昨日が誕生日だったことを知る。K子に何かお祝いを選ばせよう。11時、エアコンを見に東芝のヒトがくるというので待つがいっかな来ない。12時間近になってやっと来る。なるほど、と見て、ベランダの室外機をのぞき例によってうわ、と驚き(ここのマンションの室外機は業務用のバカでかいものなので、たいてい、電気関係のヒトは見て驚く)、わかりました、では修理は明日ということで、と帰っていく。のんびりとしたことである。故障したのが冬のさなかでなくて本当によかった。
昼はパックのご飯を温め、明太子ごはんにして。ジャガイモのミソ汁と。テレビつけたら、昼のワイドショーが朝のコメンテーターたちのほとんどがスライドしてやっている。政治家とか弁護士、大学教授とかもいるが、こう毎日、ずっとテレビ局に拘束されて、本業はどうなるのか? 高市早苗、歯の黒さが自分でも気になったか、朝より口紅がキツい。ネットで検索したら、野田聖子に結婚を先越されて、ボロボロ泣いた、という話が出てきた。張り合っていたらしい。がんばれ。
http://www.mainichi.co.jp/eye/interview/200105/16-1.html
資料本を書庫に潜り込んで読む。資料にならない本も読む。下川耿史『殺人評論』(青弓社・1991)の中で、妊娠中の妻を殺した男が、実は以前の雇われ先(調理師としてオタワの駐カナダ日本大使館勤務)でホモの公使に犯されて、“妻”代わりに家事などをさせられ、そのため“果たして自分は本当に男なのか”とアイデンティティー不審に陥って、それが元で精神分裂病になり犯罪に至った、という記事があった。悲劇なのであるが、しかし、肉体関係ばかりでなく、完全に日常でまで妻扱いされ、家事までさせられていたという図を想像すると、何かブラックな笑いがこみあげる。極端なまでの徹底というのがギャグのひとつのカタチであるからだろう。なお、この公使は前後両刀だったようで、彼に男役をやらせようともしたが、彼はこれを最後まで拒否したという。下川氏はこれに対し、このせめてもの抵抗が“自分は女なのではないか”という不安を増幅させたとし、“男役も演じればそれなりの心理的バランスがとれただろうが”と惜しがっている。これも何か笑える。
2時半、平塚くん来。マックのメモリ増設をやってくれるのである。無事、増設はなったが、平塚くんが帰ってから画面を見てみたら、珍な現象が起こっていた。ツールバーやブックマークにあるサイト名の頭にくっついていた@の記号がとれて、ノッペラボーになってしまっている。別に支障はないのだが(これはその後も起動させるたんびに、出たり出なかったり)。
新宿に出て、雑用数件。帰りに松竹ビデオショップに行き、母に頼まれていた『安城家の舞踏会』のビデオを見つけて購入。それからアドホック内にある紀伊国屋のマンガ売場に行ったら、謝恩価格本フェアをやっていた。要するにゾッキ本コーナーである。新潮社、雄山閣、世界文化社、晶文社などの本が破格で売られている。新潮社のものなど、ロバート・ヒューズ『バルセロナ』(5500円)、『リリアン・ヘルマン戯曲集』(6500円)がいずれも300円である。他に青弓社の本のコーナーなどもあり、さっき家で読んでいた下川さんの『殺人評論』も、2000円のものが半額で売られていた。十数冊買い込む。それで一万円弱という安値であるが、古書展で買ったのと異なり、何か寂しいような気持ちがする。だいたい、一冊の本に薄汚れた値段票を何枚も何枚もベタベタと貼り散らかしているのが腹立たしい。商品価値がもうないもの、という扱いである。古本屋なら、もっと本を大事にする。古本と言えば今日、モーニングと一緒に『風とマンダラ』の4巻が送られてきたが、とうに買ってしまっているんで、これはサインでもしてもらって値を上げてから古本屋に売るとしますか。
帰宅して、また仕事。気はあせるが体はのらず。オタアミのネタのことなど考えてボーッとする。原稿依頼確認メール数通。昼間はオイルヒーターのせいで暑いくらいだったが、夕方以降いやに冷える、と思ってみたらヒーターの電源がいつの間にか切れていた。何かで動かしたときに自動装置が働いて切れたらしい。8時、神山町『華暦』。今日は美人女将は体調不良とかで休み。毎度アジ刺しを頼むが、今日のはいつもほどの味でなし。そのかわりヒラメがうまい。K子と、また須雅屋さんの話。古書業界って大変なのですねえ。