裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

23日

金曜日

ピーターも老いては駄 馬にオトゥール

 ロレンスの頃が懐かしいねえ。朝、断続的に目が覚めて、起床7時半。シャワー浴び(このホテルには風呂場に別のシャワールームがついている)、K子と下の食堂に朝食食べに行く。バイキングで、並んでいるものは特に他のホテルと変わりないが、ディスプレイの仕方がしゃれている。外人の顔が多い。

 部屋でしばらく仕事とワープロ通信。10時にテリー&ドリーの映画ガチンコ兄弟に会うため、9時半にチェックアウト。料金は支払い済みであり、通信代と、冷蔵庫のエビアン水中びん一本分の代金を支払うが、これでなんと四五○○エン取られた。エビアン一本八七二エンである。以前、富士登山者の掲示板で、ポカリスエット一本が山小屋で五○○円して、しかも水道の水が詰めてあった、という書き込みがあったが、まさか水道の水ではないにせよ、別に山の上まで輸送費がかかるわけでもあるま いに、何ゆえに水が一本八七二円?

 梅田紀伊国屋で二人と待ち合わせ、喫茶店で一時間程語る。彼らの上京計画と出版計画。どこまでお世話できるかわからないが、とにかくいくつかアドバイスをする。ドリー尾崎氏は、スピルバーグ本を出す企画があるそうだ。抹茶ジュースという気味の悪いものを飲む。ハナミズが出て困る。

 別れて、阪神電鉄で神戸へ。せっかく関西へ来たのだから、またあら皮でランチ食べて帰ろう、というつもり。北野の道を歩いていたら、海拓舎Fくんから電話。昨日メールしようと思ったのだが、しなくてよかった、一回二千円くらい取られたかも知れない。あら皮でコースランチ。K子はサーロインを食べるが、かなり大きい。残すかと思ったが、“長期戦だあ!”と叫んで、意地で食べきった。食への執念の強きにカンシンする。私はイチボ。やはり風邪で、へばっている胃の腑が大量の肉に悲鳴を挙げているのがわかる。

 ちょっと北野の街をぶらつき、三宮の高架下(震災以来キレイになった!)で中国製のオモチャを買う。タクシーで新神戸。新幹線車中の人に。胃がムカムカするが、あら皮の肉でムカついていると思うと、なかなかぜいたくなムカつきである。岩波書店近代日本文化論5『都市文化』を読む。玉石混交の評論集という感じ。車内で数回眠るが、自分でも力ない眠りということがわかる。

 6時、東京着。小雨である。今回の旅行での関西は気味の悪いほど生暖かい気候であったが、急に気圧下がり、体力も連れてガックリ下がる。やはり気圧。アクビをひとつしたら、下アゴがつった。かなり全身に風邪が回っているのか、ノビをするとアバラがつり、階段をあがると股の上側がつる。家に帰って、日記などつけて時間つぶし、8時、花菜でソバ。風邪と気圧で食欲まるでなく、K子もサーロイン食い過ぎで食欲なく、ビール一杯とタヌキソバ一杯、食べただけで帰り、風邪関係のクスリだけガバガバと大量に飲み、倒れ込むようにして寝る。

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