14日
月曜日
かなしばりだなお富さん
エーサオー霊現象。ちなみに二番。朝8時起き。朝食ナスとハム炒め。黄桃。牛乳切らす。昨日の雨がウソのような天気。日記入れて、薬局新聞一本アゲ。手紙数本書く。ネット散策して、知人のHPを読んでいた最中にフリーズ。一旦切ってまたつなぎ直そうとしたが、どうしてもダイヤルしない。井上デザインの平塚くんに電話したが理由わからず、地震などが連発したのでソケットとかゆるんでないか、も一度調べ て電話することにする。
K子に弁当、鶏肉とジャガイモのバタ煮。1時、時間割にて大和書房Iくん。出かけると、時間割がお盆休みで、外で出待っている。東武ホテルはランチタイムだし、パルコ2階に回る。ゲラ刷り見せてもらって、部数、印税とかの話。前作の売れ行きから考えると今回の初版部数が多少渋いのは、営業ではなく取次の締め付けによるものだとか。実際、ここばかりでなく、某社や某社でも急に取次が部数を絞れと言ってきたことに悲鳴をあげており、これが続けば出版業界、さらに厳しい状況になるという予想。私などはまだ、ある程度実績も上げているし、都市部での瞬発力(初版がハケるスピード)などがデータとして出ているからいいが、新人、及びジワジワと売れていくタイプの著者はほとんど顧みられないという。とにかく、データがなければお話にならない。現在まだ著作を一冊も出していない人は、大出版社が後押ししてくれるとか、よほどのことがない限り、今後数年、日の目は見られないと覚悟しておくことが肝要かも知れない。
打ち合わせ後、昼メシ食ってなかったことを思い出し、新宿へ出る。出るとフラフラと伊勢丹古書市に。SF・ミステリ系の古書の棚などを見る。三日目にもかかわらずかなりの濃さで、ああ、こういう類のコレクションからは足を洗っていてよかったなあ、とつくづく安堵する。エロ系医学随筆、小判カストリ(大判モノはもうわれわれ貧乏人に手をつけられる値段ではなくなっている)雑誌、戦後裏風俗関係など、手つかずの裏モノ系の棚をあさってウン万(敢えて金額は秘ス)。その荷物を両手に、伊勢丹クイーンズシェフまで行き買い物(ここはワゴンに買い物袋を乗せて店内を回れる)。タクシーで帰宅。古本に気をとられてメシを食い損ねたことに気がつき、小さなオムスビを握ってミソつけて齧る。
夕方、ネット、つなげてみたら今度はつながった。平塚くんに言ったら、先日の雷でターミナルアダプターが不安定になったのではないか、と言う。そのときは何でもなくても、徐々にオカシクなっていくということがあるそうで、平塚くんの表現によれば“だんだん剥がれていく”。ちょっとコワい語感である。場合によっては買い換えが必要か。
打ち合わせ予約数件。NHK、エンターブレイン等。気がつけば盆休みだった筈の今週一週間、全部予定が埋まっている。予定表見ただけで疲れが出て、寝転がって怪談本など罪のない本を拾い読む。化け猫ばなしとかいいなあ。どこか、化け猫小説書かせてくれないかなあ。SFマガジンの図版送ってなかったこと思い出し、あわててバイク便だす。
8時ころ、夕食の準備。神戸牛の安い切り落としがあったので私家製プルコギ、ナスの煮びたし、桜エビ豆腐。ビデオで多羅尾伴内シリーズ『戦慄の七仮面』。千恵蔵の扮装と演技は相変わらず爆笑ものだが、悪役陣が今回は薄田研二、柳永二郎、加藤嘉、十朱久雄、そして花柳小菊というクセ者揃い。花柳小菊がバンバンと派手にピストルをぶっ放すという場面のみでモトはとった気になる。千石規子、ここでも年老いた母親役だが、まだこの当時三十四才。
・今日のお料理「私家製プルコギ」 プルコギというのは韓国風スキヤキ。醤油と砂糖がコテコテに入って、胸が焼けるので、我が家では薄味にし、酒、リンゴの絞り汁などで割ったジンギスカン風のタレを用いる。これに薄切り肉とタマネギを漬けておき、ゴマ油で炒めて、皿に盛るとき、生の春菊とざっと混ぜ合わせる。臭くても平気な方は香草で。ゴマをたっぷりかけて饗す。