30日
木曜日
たまたま
朝8時起き。朝食、イワナスモークサラダ。薬局新聞一本、週アスとフィギュア王のイラストの指示をK子に与え、それから荷作り、仕事場の整理。モノマガのグッズ買い物に出なくてはならないかと思っていたが、アリモノに案外いいものがあったので出なくてもよくなる。ビデオのプリントをやろうと思ってプリンターを引っ張り出し、苦労してセットして、さて、と思ったらなんと、本体の電源コードがない。呆れてイヤんなり、放棄。
冷蔵庫を整理してしまったので、昼、メシにするものが何にもなくなる。打ち合わせの前後に何か外で食べようと思っていたが、荷作りのドタバタでとうとう食い損ねになった。3時、東武ホテルでモノマガにグッズ渡す。あとは札幌からのメールと郵送。かかるドタバタの年末を送るも2000年故。
官能倶楽部のパティオをのぞく。風邪でトンデモ落語会欠席の睦月さん、実はその晩、人妻とよろしくやっていたらしいということがわかり、K子が、何か懲罰を与えなくちゃダメよ!というので、チャイナハウスの上海蟹に誘ってやんない、と意地悪を言ったんだが、官能倶楽部のメンバーてのはイイ人ばかりで、
「許してあげてください」
とか
「まあ、そう言わず」
などとスグとりなす。意地悪が成り立たない。イイ人たちの集団というのも緊張感がなくて困ったもんである。
4時、タクシーで羽田空港まで。高速、かなりの混み様。いつもより十五分ほど時間がかかる。それを見越して早めに出たんだが、それでも早めにつきすぎ、喫茶店で時間つぶす。和食が出る店だったので、ネギとろ丼を食べて空き腹をおさえる。もっとも、そううまくもなかったので少々残した。赤だし味噌汁つき。
全日空は満席状況。機内で、今年最後の読書に選んだ三遊亭円朝『英国女王イリザベス伝』を読む。イギリスのお家騒動ものだが、英国貴族たちが江戸なまりで会話をし、とらわれの姫を救い出すために主人公が小間物売りに変装し、「三味線を」ひきながらハウス内に入ってきて、
「色は離れて墨絵でさえも、濃いと薄いがあるわいな」
などとオツな喉を聞かせる、という珍奇なものである。
機内も乾燥していて、やたらのどが渇く。機内ショッピングカタログを見ていたら完熟キンカン『たまたま』という商品があった。どういうつもりで命名したのか。
8時着。37分のスカイライナーで札幌まで。実家到着は9時15分ころ。親父はもう寝ていたが、結婚式のときより頬に肉がついて調子よさそうだった。なをき夫婦は昨日到着済み。ビールでとりあえず乾杯。サカナはてんぷら、珍味かまぼこ、ツブ貝の缶詰。ソバ茹でてトロロで食べる。疲れていたせいか、実家に帰りついた開放感からか、非常に気持ちよく酔って、十二時就寝。