裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

13日

水曜日

通信不調

 朝からニフティサーブの接続が不調。メンテの後で不具合になったらしいのだが、インターネット経由ならつなげるとはいえ、原稿書き用に手になじんでいるモバイル書院が、まるでダメ。そこに入っている原稿もメールできず、これで午前中ずっとイラつき、その他いくつか細かいことがうまくいかないのもみんなニフティが悪いんだ、と疑心暗鬼になってユーウツに過ごす。
 こういうときは、他人の不幸が一番のクスリなので(笑)、誰か俺より不幸なヤツはいないか、と思っていたらいましたいました。快楽亭ブラック師匠骨折の報。それを聞いたときのうれしさといったら・・・・・・って、まるで先代馬風の『入院日記』。
 ・・・・・・立川談之助から“談志居眠り裁判の地、長野で鯉の塩焼を食べるツアー”の電話があって、それの打ち合わせして、そのあと付け足しのように“・・・・・・ところで、いまちょっと取り込みの現場におりまして。イエ、本人が出ますから”と電話をかわったところで“怪我人でございますぅ、これから入院いたしますぅ”という泣き笑いの声。びっくりして聞いたら、大蔵映画に出演し、ストーカーに追いかけられて走るシーンで転び、肩の骨を折ったとか。談之助師匠の方はそれで駆り出されていたらしいが、その骨折の当人脇において旅行の打ち合わせ電話かけるとは、ここらへん、いかにも噺家のシャレで結構。とにかく、これから家の近くでベッドの空いている病院を探すという騒ぎ。だれかに話したくてたまらなくなり、立川志加吾さんのHPに書き込む。とりあえず見舞い団組織にかかる。
 それやこれやで午前中まったく仕事がすすまず(マックでやりゃいいのに)、気ばらしに新宿へ出て、ねぎしの牛たんからしみそ定食でランチ。紀伊国屋など冷やかして帰る。帰ってから馬力かけてSFマガジン11枚イッキ書き。資料山のように読んでも、使うのはそのホンの一部分。とはいえ、それだけ読み込んで頭の中を飽和状態にしておかないと書き出すテンションが生まれない。
 地方の業界紙に連載しているコラム、その出版社がまとめて本にしたいと言ってくる。こういう短いコラムは大手ではなかなかまとめてくれないので、歓迎。そのあと、文庫にも落とせるし。
 夕食、作っている時間もないので、K子に電話してパルコの上のしゃぶしゃぶ屋。フェア中らしく、しゃぶしゃぶは二人で3000円引き、ワインは半額。二人でキャンティのフルボトル一本。

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