8日
金曜日
イスラエル経由アフリカ
花金(死語)。朝薬局新聞一本、それから岐阜薬剤師会に送る古いコラム(薬剤師会のHPに再録するためのもの)をまとめる。
お茶漬け2ハイ、かきこんで銀座へ。ヘラルドでジョン・ウォーターズ『ILOVEペッカー』試写。あのデヴァイン映画の悪趣味監督がカップヌードルCMの美少年、エドワード・ファーロングを主演にして撮ったハッピー・ゴー・ラッキー・ムービー。平気でこういうハッピー映画を撮れてしまうところが、ウォーターズの、そこらの平凡なカルト監督(こういう言い方もヘンか)と違うところ。それでも随所にウォーターズならではの毒が顔をのぞかせていて、私のような悪趣味マニアもちゃんと満足できる出来になっているのがさすが。純真無垢で善人の主人公以外はみんなどこかヘンで、砂糖中毒の妹、腹話術でマリア様と会話しているお婆ちゃん、ホモマニアの姉さん・・・・・・。『アダムス・ファミリー』の美少女、クリスティーナ・リッチが、ウォーターズ好みのデブ女になって出てきたときにはちょっと引いた(おまけにコインランドリーでの仕事が生きがいというヘンな役)けど。そうそう、おまんこの毛をこれほどハッキリ大写しにした映画もそうないのではないか。ヘア賛成派と反対派が争って、賛成派が“まんこの毛見せろ、まんこの毛見せろ(ウィー・ウォント・ア・ブッシュ!)”とシュプレヒコールするシーンでは笑い転げる。たぶん、いまやっている大統領予備選の、共和党ブッシュ陣営に対する皮肉。ファーロングとリッチが投票所でセックスするシーンもあるし、ウォーターズの政治嫌いは徹底してますな。
見終わって三越でちょっと買い物。渋谷へ帰って学陽書房のゲラの残りをやる。今度は気絶もせず完成。またドアのところにハリつけて、新宿でK子と待ち合わせ、江古田駅まで。サラリーマン生態研究家の植木不等式さんと待ち合わせて、彼推薦の日本唯一というイスラエル料理店へ。ひき肉を丸めた肉ダンゴや野菜をゴマのペーストと一緒にパンにはさんで食べるというもので、アラブ料理と基本的に同じ。宗教的にいかに仲が悪くても、文化は似ちゃうのね。マウント・ヘルモンというイスラエルワイン、それとイスラエルビール(マカビー)でかなり酔っ払う。植木氏とのむと談論風発、いろんな話題が出てまことに有益なのだが、たいてい最後はベロベロになるから、何を話したかまったく覚えていない(笑)。
そのあと、“もう一件いきましょう”と、近くのアフリカ居酒屋なるところへ行く。アフリカ人がアフリカ人の客のためにやっている店。江古田というところもいろんな店があるとこだなあ。ここでアフリカの肉だんごとアフリカのビール(ケニア)。国際的(?)に酔っ払った。