裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

13日

水曜日

イエメンで恋をして

内戦のマシンガンで敵の胸打ち抜いてよ〜(武装蜂起軍)

※『創』対談、『DVDデラックス』原稿

8時45分起床。9時45分朝食。ブロッコリスープ、リンゴ、イチゴ。日記つけ、予定いろいろ。Winny開発者に罰金刑の有罪判決。
「発明者に罪はない」
という論調がネットでは主のようだが、しかし『ゴジラ』をごらんなさい、芹沢博士はオキシジェン・デストロイヤーを発明しただけで何の罪もないはずなのに、しかもその発明品が人類の危機を救ったのにもかかわらず、大量殺人兵器に転用できるような発明をしてしまったという自責の念から自らの命を絶っているではないか。これが真の科学者のとるべき道、と特撮オタなら思わないとイカンのである。

……冗談はさておいても、
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0405/17/news052.html

↑ここですでに2年前の段階で、“未必的な認識”程度で犯罪幇助に問える前例がすでにある、と指摘されている。それをさらにこの開発者は著作権法に挑戦する、といったような挑発的な言辞を繰り返してきたわけで、未必的どころか故意犯である。ここでもう、“ダメじゃん”であることはわかりきっていた。そうなれば、Winnyを守ろうというなら、ひたすら恐縮自嘲のポーズをとるべきであったのに、あえて法律に挑むかのような態度に出たのは何の意味があったのか?この容疑者は天才なのかも知れないが、天才特有の傲慢さが墓穴を掘ったと見るべき事件でしかないだろう。

昼はキャベツカレー。だいぶ馴れたか? 3時、家を出る。事務所で連絡事項いくつか。さいとうさんからの電話受けてオノ、
「ああ、こないだのデートではウチのカラサワがベロベロで役立たずだったみたいですいません」
と。思わず爆笑してしまう。怒らねばならんのだろうが。

5時、対談@時間割、岡田さんと。二人のやってるビジネスの話いろいろ。面白いがほとんど活字に出来ぬ。岡田さん、しきりに起業をすすめてくる。
「出資者紹介しますよ」
とも。確かに私の周囲の人材見ていると、魅力的な案に思えてくる。

『オナクラ』というスパムメールが来て、おお、いよいよ杉ちゃん&鉄平もスパムのタイトルのパクられるまでになったか、と思ったら、“オナニークラブ”の略だそうな。残念。ちなみに、安達Bさんによると、小学生同士のメールで“オナ小オナクラ”と言えば“同じ小学校同じクラス”の略なのだそうな(出典・歌野晶午『女王様と私』)。

夜、家で(最近家メシ連続)。鯨テキ、母の作った牡蛎グラタン。食べながら『DVDデラックス』原稿一本アゲる。しかもテレ東『信濃のコロンボ』見ながら。で、完成した原稿読み直しても別段瑕瑾がない。もちろん、瑕瑾がないという確認もながらなので信用おけぬが。
書き上げてから、金沢のメトロンさんからお歳暮にいただいた8番ラーメンを、鯨ハリハリのダシで作って食べる。濃厚で美味。

『信濃のコロンボ』は後味悪い話で、ヒーローの責務である
「女性の危地からの救出」
の役割を果たしていない。真犯人に悪意がなかった、という設定なので、主人公が犯人をつかまえず、ヒロイン(前田愛)が何も知らずにいた方が幸せだったんじゃないかと見る方は思ってしまう。しかもコロンボとは名ばかりで、梅雀のキャラクターがなければ成り立たない、という話でもない。レインコート着てるからコロンボ、ではあまりにおそまつ。

そのあともDVDなど見散らかしてしまい、結局就寝が2時過ぎる。K子が仕事場に寝泊まりしているのは、年末の仕事がつまった中、就寝時間や食事時間を人に合わせずにすむから、ということだが、時間合わせずにすむのは楽だが、ラクは往々にしてジダラクに堕する。携帯を渋谷に忘れてきてしまったのが気になる。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa