裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

21日

金曜日

腐女子久美子

『花まるマーケット』でボーイズラブ同人誌を紹介!
朝8時起床。先に目が覚めて読書とかして、ではなく8時まで夢も見ず熟睡。牛乳酒は安眠作用があると昨日ノタガで聞いたが偽りに非ず。佐藤祐一さんからも7時半にメールが来ていて、あれだけ飲んだにもかかわらず気分爽快とのこと。来られなかったショーゴさん(と、いうか最初は彼のリクエストでチャイナハウスに蟻酒飲みに行く予定で、仕事の予定で来られなくなったというので彼抜きで蟻酒もなあ、と思いノタガに変更したのだが)が気の毒である。

朝食9時、セロリスープ、セミノール半顆、ブドー、イチゴ数粒。日記つけ、例の破棄プロジェクトの相手から
「唐沢さんの叱責はこちらのテンションを下げる」
などとメールあり、そっちが一度でも私のテンションを上げるような気配りをしたことがあるか、と呆れる。どこまで自分勝手な思考でいるのか。感情的な返信メール送り、少し落ち込むが、皮肉なことに怒りはテンション回復の良薬でもある。今後の残務処理がやや、やっかいなことになると思うがとにかくがんばろう、と自分をはげます。

三遊亭円丈の『御乱心』に、師・圓生の協会脱退宣言の前に弟子一同が喫茶店に集まって相談するが、結局なにもいい方法が見つからず、結論が
「とにかくがんばろう!」
だった、というくだりがある。
「実に立派な結論だ。これ以上高度にして汎用性に優れ、何にでも応用出来る結論はない。俺達は賢い」
とあって笑ったが、まさにそんな感じ。

弁当(焼肉)使って、2時渋谷。時間割にて編プロエム・クルーズMさん。以前、週プレのライターのねがっちさんと一緒に取材を受けた人。その縁で、ヤフーが今度立ち上げる健康サイトに連載をする。雑学エッセイを週一更新で。そう言えばこないだ“そろそろ打ち合せを”と連絡あった講談社モウラ(web現代)も週一更新。週刊誌仕事を減らしはしたが、やはりなんだかんだでまた入ってくるもの。

事務所戻り、ノタガのこと、メールのこと、いろいろ雑談しながらオノと二人で、バーバラにおみやげに買ってきた温泉まんじゅうをあらかた食ってしまった。昨日は橋沢・佐藤の二人とタクシー相乗り(全員中央線沿線住まい)だったが、降りるとき運転手さんに
「こんな面白いお客さんたちはじめて」
と言われるほどの盛り上がりだったそうな。

原稿書きモードに。本日はTBSラジオ収録日だが、その前にトテカワのYさんにノルマの小説原稿20枚を手渡さねばならぬ。この小説、構想のみは何年も前からあったものだが、なかなか筆をおろせないままできた。第一回の原稿二十枚を私からとって社に帰ったYさんは現在、幻冬舎内で英雄あつかいだそうである。

結局、7時半の打ち合せより大分早く4時間ほどで20枚書き上げ。一時間5枚はかなりのペースである(普通の私は一時間3枚半が基本)。別に担当が可愛いからとかでなく、書いていて楽しい。作中の登場人物の運命を自分でどうとでもできる小説の魔力であろう。

7時、家を出て赤坂へ。駅前のコージーコーナーでYさんと待ち合わせ。放送前の腹ごしらえに茄子カレーなど食べてしまう。原稿中、自分でちょっと冗長かなと思えたところがあったのだが、やはりYさんもそこを
「もう少し短くてもいい」
と言っていた。すぐ直さず、ともあれ最後まで書ききってそれから修正をいれていこうと思う。

Yさん連れてTBS。一階の喫茶部で関係企業担当者の親睦会(?)みたいなことをやっており、かなり酒くさい匂いがただよう。そのせいか、入館チェックがかなり厳しくYさん、取り調べられていた。

初回を録音した第4スタジオで第三回の録り。お題は筆記具だが、その前に“次回、何にします?”という打ち合せの雑談がやたら長かった。今日はまぎわまでの原稿書きで、何も題材が頭にない。ないからといってオタツクほどではないが、話題がどんどん筆記具から離れる。どうやってもどそうかな、と考えていたら(これが楽しいんだが)、そろそろ筆記具に戻すようにと指示が出たので、唐突に戻してしまう。反省。
そして、これまでは30分という時間が過不足なく感じたが初めて“短いな”と思った。しゃべるスピードがどんどんゆっくりになってきているせいかもしれない。最終回には熊倉さんなみになるか?

今日の一曲『THE PURPLE PEOPLEEATER』(シェブ・ウーリー)。『ちびまるこちゃん』のエンディングテーマの『針切じいさんのロケン・ロール』の元歌、である。ラストコントはお絵書き歌、イニャハラ/I井コンビの好み。海保アナの即興演技みごと。ラストをこういうナンセンスコントで〆る番組もラジオにしては異色なんではないか。

終わったあと、イニャハラさん、Yさん、オノと『麦屋』へ。番組構成についての改正案が話の中で出る。もっとラジオらしさをそぎ落とし、雑談番組としてのパッケージングが必要ではないかという話。次回、提案してみよう。

Yさん、“上司からいいつかってますので”と支払ってくれる。かたじけなし。その代わり、来週からは小説と平行して新書原稿も20枚くらいづつ渡さねばならない。11時半、タクシーで帰宅。飲み足りなかったのでウイスキー水割り2杯。古いプロレスのビデオなど見つつ。酒量増えるのはいかんがここ数日は仕方なし。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa