裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

11日

火曜日

タイにチャイヨーがある限り

円谷プロ関係のお仕事を貰っている関係上、受けは省略させていただきます。朝7時半目覚め、8時起床。今日は午後から大雨とか。そのせいもあるがこのところずっとやや鬱の状態。気をふるい立たせるような景気のいい話がふってこないものか、と思う。
9時朝食、トマトのスープ、タンカン半顆、キウイ1顆。青汁、漢方薬数種。血圧のこと考えて麻黄附子細辛湯はこのところ控えている。鬱っ気はそのせいもあるか。

日記つけ、メール連絡いくつか。アサ芸最終回のネタを考えて書き出すがなかなか進まず。弁当、ハンバーグとハリハリ漬け。X51.ORGによると例の宇宙人解剖ビデオの作り主がカミングアウトしたとか。『チャーリーとチョコレート工場』の造形マンだそうで、そりゃうまく作ってあったのも当然か。

2時に如水会館で新刊ニュース対談だが原稿ギリギリまでかかったのでタクシー急いで飛ばす。乗り込んだとたんに「雑学の先生に道聞いたら悪いかな」と言われる。おしゃべりな運転手で、いろいろとテレビ関係の人を乗せた話を聞く。「私もそれはプロとしての倫理で、そういう人乗せたこととかは他の人には話しませんがネ」って、話しているじゃないか。

2時ちょうどに如水会館着。酒井順子さんと対談。酒井さん、思った通り地味な、昔クラスの中に必ずいた頭のいい、ちょっと趣味が普通の子と違っていて一目おかれてはいるが敬遠されてもいる子、という感じ(実は昔はそんな子とばかり友達になっていた)。

しかし話はカミ合わない。カミ合わないことが面白いという点ではよかったかも。向こうは小声で話し下手、私は大声でおしゃべりなのでほっておくと私の独演会になってしまう。

テーマの『観察の快楽』から離れはじめたので、“悪口の快楽、陰口の復権”というあたりに強引にもっていくと、向こうもノってきた。まあ、なんとか無事に1時間半、話がとぎれずに保ってよかった。

最中にやたら携帯が鳴る。日テレ『世界一受けたい授業』から、講演依頼の問い合わせが来ているとのこと、それから編集部から二本、あと阿部能丸くん。

終わってタクシーで事務所。オノといろいろと今後のスケジュールなど。講演依頼はまだ未定だが、行くとすると青森。青森には実はまだ足を踏み入れていない。実現すれば初青森である。ちょっと滞在してあちこち見て歩きたい。某人の話で
「あいつはただ突っ立っていただけで」
と言うたびにオノから
「先生、突っ立ってはいません。ふんぞりかえっていたんですよ!」
と訂正が入り(3回も)大笑い。

『幽』編集N氏と電話。次の号で『猫三味線』特集してくれるので、その打ち合せ。このあいだ、資料としてネットで見つけて使った北海道語事典がマイミクのkippleさんのものだと後で知って世間の狭いのに驚く。kippleさんというのも何で、北小の同級生のOなのだが彼が書いてくれている紹介文、改めて読んで非常に懐かしい。あの頃から文章と落語(トーク)で覚えられていたんだなあ。思えば人間というのは進歩も変化もしない。いや、Oが詩を書いたり作曲をしたりするとは思ってもいなかったから私が変わらないだけか。

原稿書きに入るがさっぱり気分ノラず、進まず。変なメール来てちょっと小腹がたったこともあり。途中で逃避して『トンデモ本大賞』のMLなどに没頭。6月の大賞、今回は私はナレーションだけだと思ったらコーナー司会もやることになっていた。

雨、なおも降り、とうとうアサ芸書き終わらず。と、いうか三分の二まで書いてまったく面白くならず、廃棄。明日の朝だ、と思い直し、9時帰宅。母の室で、マーボ豆腐と煮付けでホッピー。マーボ豆腐が食べたいというのは私のリクエストだが、母は作ったことがないという。何とかこれまで食べた記憶で作ったという代物だが美味。薬剤師の文章のつまらなさについて、いろいろ話す。

10時過ぎ、自室に戻りウイスキー水割りと共にコロンボのDVD『5時30分の目撃者』。犯人役ジョージ・ハミルトンの声は佐々木功だったとずっと間違って記憶していた(小林勝彦だった)。殺されるハミルトンの浮気相手、レスリー・アン・ウォーレン今でも映画に出ているが、若い頃と現在で別人のように顔が変わってしまった俳優さんの一人だなあ。
http://www.fmstar.com/movie/l/l0070.html

(写真右が若い頃、左が現在。この作品出演時はその中間くらいの顔。嗚呼無情)。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa