10日
金曜日
浅田真央雲の上に出し
安藤美姫を下に聞く。明け方3時頃目が覚める。ゆうべさんざ飲んでしゃべったせいか、あるいは風邪か、喉が腫れて、息をするだけでも痛い。台所に行ってクスリの棚を見るが、消炎トローチが見当たらない。消炎剤や風邪薬をこの時間にのむと、寝過ごしてしまう危険性がある。やむなくそのまままた寝るが、イメージでずっと
「消炎剤のトローチを舐めている」
と念じながら寝た。8時近く、本式に目が覚めるが、不思議や、喉の腫れもすっきりと治り、息も食事もまったく問題なし。イメージ治療というのはこれか、と感嘆する。
もっとも、3時にはかなり寝ぼけていたしアルコールもまだ残っていたので、喉が腫れて痛い、ということ自体、夢だったのかもしれない。
『ブジオ!』のブログ、まだ更新されていない。ここまで長引くメンテトラブルも珍しいのではないか。今日も更新できないのではないか、と心配になる。9時、朝食。青汁、どろりとしたスープ、伊予柑、リンゴ。
日記つけ、原稿書き。『Memo・男の部屋』原稿書き上げる。相変わらず、書き出すと早い男である。なかなか書き出せないのである。あっという間に1時になって、弁当(タラコとシャケ)、長ねぎのカップみそ汁と使って(たまたま、朝の番組で家庭でみそ汁を作らないところが急増、その代わりにシェアを延ばしているのがカップみそ汁で、またみそ汁専門店が出来るなど、空前の“外食でみそ汁”ブーム、と報じていた)出る。
外は朝から雨がショボ降るさえない天気。2時に時間割、三才ブックスSさんとYさん、バーバラと『魂食(ソウルフード)』販促会議。23日のロフトと26日のサイン会、トークの件。三才ブックスみたいな著名出版社にして意外だったのは
「著者サイン会をするのが今回が初めて」
だと編集のSさんも営業のYさんも興奮がちなこと。なるほど、これまではマニアックすぎて、とても一般客集めて話せるような出版物がなかったかも。『デッドリーダイエット』に『アリエナイ理科ノ教科書』ですからねえ。バーバラに『笑門』のこと頼み、有隣堂さんのサイン会は私の方でいろいろやるということに。渋谷のブックファーストさんは80冊もとってくれたとか。
1時間、みっちり打ち合せして充実感感じつつ事務所へ。今日、番組でネタに使うためのCDを探すがどこへ行ったか見つからず。探し物の常で、“あ、こんなものがあった”というのがいろいろ見つかりはするが。
4時ころ、やっとブログ更新。ホッとする。これでココログをやめる人は多いだろうな。FRIDAY、ネタ出しと原稿。エロネタと結びつけるのに苦労。なんだかんだ言って大衆誌でエロネタは絶体大事なのだ。アンケートに如実に反映してくる。
雨、そぼふり続き。6時にオノと家を出て、NHK西門前の蕎麦屋『おくむら』に行こうとするが休みなのか灯り消えている。並びの中華で坦々麺。可もなく不可もなし。タクシーでTBS。雨のせいか金曜のせいか混むこと。6時50分ころやっと赤坂。
ロビーにすでに来てくれているみみんあいさんに挨拶、9階スタジオへ。今日のゲストは純粋に私が昔ファンで、しかもいま、近しいところにいる、というだけの人。一応、理屈として眼鏡っ娘の元祖という位置づけをする。後は完璧に趣味の世界。『ハチのムサシは死んだのさ』はいまだにわが心の歌なのだがそれを歌っていた人とこうやって話が出来る。人ようらやめ、である。
打ち合わせ中にポンポンいい話が出て、あせる。ラジオ慣れとかしている人なら、同じ話を本番でもしてくれるが、そうでないと
「あ、これはさっき話したから」
と、そこをトバしてしまったりするのである。最初は人工衛星にちなんで“テルスターズ”だったのがセルスターズになったのは、バンメシ(バンマスのこと)がそろそろ頭が薄くなってきて、
「テルよりセルがいいだろ」
と言った、という話など爆笑。で、本番、まず今日のゲストは……とみみんさんの名前を出したら、調整室にいたあいさんの携帯に電話、
「がんばれよ」
と。平田隆夫さんだった。個人的にはここが今日の放送のクライマックスだったような気が。
『ハチのムサシは〜』を冒頭にフルでかける。やはりそのポップなメロディやテンポと、歌詞の暗さの対比に、若いリスナーたちも改めて驚いたよう。あと、みみんさんの芸名の由来が本名(旧姓)の“二瓶”が“ニビン”になり、やがてみみんになったというのは、身近に結婚してニヘイ姓になった牧沙織がいるので、これも面白かった。牧沙織はみみんさおりと名乗ればどうか。
続いておぐりのソウルフード、今回は3月10日で“ミントの日”というのでミントを選んだが、今年はまったくミントの日が報道されてない、ということの取材と説明が非常におもしろい。要するにカネボウフーズが制定して、要潤などに“ミントな人”の称号を与えていたが、去年で廃止されたという。タイミングが外れてうまく取材できないという、その世間とのチグハグ感がおぐりのキャラにぴたりである。
放送終え、これからチャイナハウスに(この放送を聞いている筈)バンド仲間と集まる予定というみみんさん送り出す。I垣Pも、『天才バカボン』(元祖でない、初代のアニメ)にみみんさんとセルスターズが出てきた回を覚えているとか。
小林麻耶とポッドキャスティングを録音したあと、スタジオでイニャハラさん、I井D、I垣P、オノと5人で打ち合せ。これはまだこの時点ではオフレコであるが、4月以降、土曜深夜(26時)から30分番組として、『わた鬼』のスタッフキャストそのままで継続させる。TBSオンリーの放送で収録番組にはなるが。その内容、タイトル、収録日時などを決める会議。タイトルが一番難航するが、いろいろと出した末、単純に『唐沢俊一の“ポケット”』になる。私がいろいろとポケットから話のタネを取り出して解説する、という趣向……になるのか?
1時間、これもみっちりと話し、ナアナアでなく“こうしたい”“それは意味があるのか”などと意見をぶつかり合わせる。一番問題になったのは、なんとかおぐりも引き続き番組に出したいという私の意向に、それはまだ時期尚早、との反対意見がその場の全員から出たこと。30分番組でコーナーは無理、という意見もわかるが、一応、そこをなんとか、と押して、月イチでポッドキャスティングに、というところでこちらも妥協する。メインパーソナリティである私の意志が尊重された結果になったのは嬉しいが、そこでコケることは出来ないよな、という気にもなり、今から頭が痛い。
10時、今度は場所を『ごげんとん』に移して、打ち上げ。おぐり、イニャハラ、I井、オノ。おぐりと、サイン会とトークの打ち合せ。いろいろと細かいことも、告知用に詰める。この店は以前、談之助さんゲストのときに入った店だが、その後ずっと満員続きで入れなかった。おぐりは初めてで、コラーゲンしゃぶしゃぶを「チョーおいしいです!」と絶賛していた。それはいいが、彼女、今日劇団の公演ポスターをTBSに持ってきて、構内に貼って欲しい、とI井くんに(私に相談しなかったのは言うとダメと言われると思ってのことだろう)言って、断られて(そりゃそうで、構内に貼ってあるポスターはみなTBS協賛や提供のものばかりである)ぶーぶー文句を言っていた。劇団にしろおぐり自身にしろ、この常識のなさにはほとほと頭を抱える。ものを知らないところが可愛い、という面もあるが、これではやはり……。
12時におぐりが帰ったあと、またさっきの話になって、なんやかや。結局2時まで。オノとタクシー相乗りで帰り、ベッドにもぐりこんだのが3時。大丈夫か。