裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

9日

月曜日

転売屋ストライクス・バック

♪帝国はとてもセコい〜。ヤフオクはとても高い〜。朝7時起床。入浴、朝食とりに母の室までいくついでに毎朝、新聞受けに新聞を取りにいく。連休中は閑散としていたロビーに、集団で登校する小学生たち(交替で親が一人、つく)がまた集まっている。女の子はみんな可愛く、男の子は全員蹴飛ばしたくなるようなやんちゃなガキ。

 朝食、ポタージュとバナナ、小粒イチゴ。JR西日本の事故当日の飲み会に民主党議員も参加、というニュース。つくづく民主党というところは“運”がない。民主党議員だけが軽率だったわけではない。たぶん、そういう席に当日出ていた国会議員としては自民党でもどこでもあり得たと思う。しかし、よりによってまた民主党。マと いうか運というかがつくづく悪い。

 国民の大多数は政権党など、入れ替わっても大事ないと思っている。政策のちょっとした違いや党首の能力のささいな差など大した問題ではない。だが、上に立つものの資質で最も大事なのは“運”なのである。“運のいい”男(あるいは女)をトップ に立たせないと全ての組織は機能しない。

 小泉という人物には多くの資質が欠けているが、唯一、運がいい、という、一国の統治者として最大の能力が備わっている。岡田党首に最も欠けているのがこの“運” なのである。

 ミクシィメールなどいくつか取り交わし、10時半出勤。と学会東京大会招待状を作成。手作業であるが何か楽しい。刷り終わって、さて仕事、と机に向かうが鶴岡から電話、
「連休終わって〆切攻勢が凄いですよ」
 と、ならなんで電話しているヒマがある、という感じの電話。これで午前中の予定が狂う。迷惑な話だが、つい長話するこっちも悪い。

 黒豆納豆で昼食とり、さて仕切り直し。ガス・エポック原稿4枚を。季刊雑誌の仕事というのはもっとゆったりしたものと思っていたが、案外ちょきちょきと〆切が来る。2時半、書き終えてメール、続いてアサヒ芸能『こんニュー』6枚半に入る。こないだ調べたら尼崎という地名ネタで使えるのがあったのでそれで書き出すが、後半でバランス崩れ、ちょっとダメ。すでに4時過ぎて、週プレ対談が迫っている。まま よと全部放棄して、4時半、とりあえず時間割行く。

 みずしなさん、おぐり、Mくん。Mくんは連休中残業しすぎて強制的に健康診断受けさせられたという。気の毒ではあるが、それでテレコ忘れたというのでライターのNくんが来るまでは筆記で(!)対談記録をとる。おぐり発言で面白いところのみ、拾ってもらうようにする。しかし、どうしてもそうなると単なる雑談になりがちで、面白い発言は拾えたが、内容と関係ないことの方が多かったり。後半はNくんがICレコーダー(テレコみたいに略称できないものだろうか。アイコ、では不敬にあたるか?)持って来てくれたので通常の対談。ククリ決めて、大体の流れをつかむ。

 6時、別れてまっすぐ帰宅、アサ芸に再チャレンジ。今日は快楽亭の撮った『四谷怪談』見るのに8時自宅なので、1時間半で6枚半を書き上げねばならない。なんとかかんとか、前のよりはバランスいい原稿が書けた。これをメールして、さてと思ったところでガス・エポックから電話。送ったメールを開けようとしたらパソコンがフリーズしてしまうという。仕方なく、もう一度送って結果を待つが、またフリーズしたとのこと。仕方ないからプリントアウトしてFAXしてくれというが、やってみる と今度は相手側のFAXがまるで応答しない。

 すでに時間は8時を過ぎている。イラつくといったらない。ともあれ、自宅からでもFAXはできるから、と思い、とってかえして食事会兼試写会。快楽亭、しら〜、I矢、K川、IPPANのメンツ。四谷怪談を十五分にまとめて、セットは栃木のかぶき村という安っぽさであるが、役者は野上正義、山本竜二、林由美香と微妙な豪華 さ。おまけに冒頭で落語をやるのが立川左談次役の市川左團次というのが。

 食事はタイのカルパッチョ、マイタケの天ぷら、鰆のムニエル、しじみご飯など。酒はビールと焼酎ホッピー割り、ロック。宮本武蔵話、恐竜展の話などで11時までガヤガヤ。上野の博物館で恐竜博担当しているK川さん、先日の『ただいま!』を観 にきてくれたのだが、おぐりゆか演じるあずさの、
「恐竜になりたい。で、百万年後くらいに化石になって発見されたい。“この化石がこのような状態で発見されるとは”とか話題になりたい。それで博覧会に展示されたい。小学生とか中学生とかが何時間も並んでそれ見て、“なんだ、こんなものか”と言われたい。展示した人も見た人も、悪いことしていないのに誰も幸せな気分にならない」
 というギャグ聞いて、
「自分のことか」
 とドキッとしたという話に笑う。

 ガス・エポックから食事の最中に携帯に電話。ちょうどパソコンの件で長電話していたので応答しなかったそうだ。食卓の脇のFAXでもう一度送信。今度はうまくいく。やれ、イラついたことであった。さらに自室で水割りなど飲みつつ明日の予定などをチェックして、1時就寝。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa