22日
月曜日
春なのに〜、おでかけですか〜レレレのレ〜
春なのに春なのに、バカボンネタばかりです〜。朝、7時10分起床、入浴洗顔、例の如し。7時25分朝食。このところ、徐々に朝食も早くなってきている。クルミ入りのサラダ美味し。あと、スパム入りオムレツなど。外は雨で非常に寒々しい。おとついが似たような天気で、昨日が晴天、今日がまた雨と一日おき。母は、月末に親戚が上京してきて“桜が見たい”と言っているそうなので、寒くて桜の開花が遅れる のを喜んでいる。
8時20分、家を出る。昨日に続き、バスの中を読書時間に当てようと思っていたのだが、そんなに読めない。揺れる席で小さな活字を追うのは目が疲れるのと、乗り物の中から窓外の景色を眺めるのが昔から好きだったからである。街をゆく人たちの服装が少しずつ変化してきているな、とか、こないだまで工事中だったあそこに新しい店が出来たな、とか、行ったことのないあの小さな古書店の棚にはどんな本が並んでいるのかな、とか、そういうことをぼんやり考えている方が楽しい。しかし、今日は出がけにちょっと腹がシクシクと痛みだし、そっちの方に気をとられていたのが読 書どころでなかった原因か。部屋で三共胃腸薬はのんだのだが。
仕事場に入り、メールチェック。“ご送付いただいたメールにウイルスが発見されました”というタイトルのメールが来ている。“宛先の方にはメールが届いていない可能性がありますので、ウィルスを駆除後に、再度ご送付願います。なお、当メールは送信元のアドレスにお送りしております。以下のメールにご送付のお心当たりがない場合、ご自身またはアドレスをご存じの方のPCの、ウィルス感染によるアドレス盗用が懸念されます。念のためウィルスチェックの実施をお勧めいたします”と、ある。宛先は75@sompo−japan.co.jpというところで覚えがなく、件名もRE:Your musicで覚えなし。その他こまごまと返信作業などする うちに、気がついたら腹も回復していた。
世界文化社の書き下ろし評論本の章立て、三回目。冒頭で紹介する作品を選択するのに苦労する。ああだこうだと何度も書き直す。書き直しながら、次第に本のカタチがイメージできるようになっていくところが、章立て段階の醍醐味。ここらで完成型のイメージがどれだけ明確になるか、で出来が決まる。12時半、弁当を使う。昨日の掻き揚げと炊き込みご飯。掻き揚げは天つゆでさっと煮て味がついている
1時、時間割にて打ち合わせ。ワールドフォトプレス、D氏とモノマガ担当のSくん。単行本打ち合わせ。単行本と言ってもムックなのだが、モノマガの連載をまとめる話。もう少し早くまとまって欲しかった気もするが、いろいろあった末。D氏、しばらく会わないうちに顔が変わった。形式、原稿選択作業、それから印税率のことなど話し合い。雑談している最中に、この件とは別にひとつ、監修本の企画を“これ、 どうです?”とフッてみる。D氏ノッた感じだったが、さて実現するか?
打ち合わせ終えて帰宅、寒さにふるえながら(仕事場はなかなか暖まらない)、世界文化社の章立て。なんとか、カタチになるものになったような気がするが、さてどうか。メールして、家を出る。今日は吾妻橋のちゃんこ屋で快楽亭とちゃんこ鍋を食う会である。以前、快楽亭がよく連れていってくれた『ちゃんと亭』なるちゃんこ屋さんで、元・力士のご主人が、“これでもと相撲取りだったの?”というくらいソップ型、つまり痩せている。しかしちゃんこの味は抜群で、K子がもう一度行きたい、 と快楽亭にねだっていたのだ。
とはいえ、本所吾妻橋というところ、極めて行き着きにくい。新宿まで出て、そこから中央線でお茶の水まで行き、総武線に乗り換えて浅草橋まで行き、そこから都営浅草線に乗り換えて、という道順。中央線の中で、連絡取るのに人づてに頼んだり携帯の新番号教えて貰ったり大変だった声ちゃん本人から電話。ホッとひと安心。彼女と話していたら、乗り越して神田まで行ってしまい、一駅戻る。双六みたいだ、と自分で思って苦笑。浅草橋で開田さん夫婦と会う。吾妻橋駅のA1出口で待ち合わせということだったが、みぞれみたいな雨が降りしきっている。待つのは外でか、中でかと迷って、開田さんが外を一応見てきましょうと外に出たら、K子とみなみさんたちが倉庫みたいなところで雨宿りしながら待っていた。そこへ快楽亭一家も“鍋びよりなお陽気で……”とやってくる。植木不等式さんからは直接店へ行きますとの連絡。とりあえず、後陣を待つ快楽亭とK子を残し、S山さん、開田さんたちと、快楽亭のおかみさんに先導されて店へ。おかみさんもこの店は好きだったのだが、家が遠くなるとなかなか足を運ぶ機会がなく、今回強引にK子がここのツアーを行ったのがとてもうれしいとのこと。雨の暮景の中、アサヒビールの通称“うんこビル”の黄金色が ライトアップされて異様な感じ。
一年ちょっとぶりのちゃんこ亭。小体な店内の清潔な感じも変わらず。おかみさん に、“奥の座敷席へどうぞ”と勧めたら、
「イエ、私はこの端の席に、とK子さんから言われてますから」
「あ、ひょっとしてタバコ吸うから?」
「ええ」
……しかしよく、紹介してくれる人のカミさんにこういう扱いが出来るものだと、呆れるを通り越して感心。それをまた、おかみさんは面白がっている。このあいだもタカノ綾さんがK子になんか言われて大喜びしていたが、人間、ここまで根性が悪い とかえってファンがつくらしい。
ほどなく植木氏、それからさっき原稿をメールしたばかりの世界文化社Dさんが到着。すぐ後で無事、第二陣も来て、総勢十一人でちゃんこ鍋大会。こないだのと学会例会二次会を、具合悪いとのことで欠席したS井さんもやってきた。最初は牛のたたきをしゃぶしゃぶのごまだれで。それからここの名物の鶏の唐揚げ。肉へのしょうゆ味のつけ方が上品。あやさんは“秀次郎くんは前に来たとき、この唐揚げを食べ過ぎて吐いてたね”と言って嫌がられていた。植木さんに“こないだ(例会の二次会)はFKJさん、結局どうでしたか?”と訊いたら、“え、なんの話ですか”と、まったく記憶にないような反応。やはり酔っぱらいを酔っぱらいにまかせるではなかった、と思う。いろいろ訊いたら、結局、QPハニーさんが連れて帰ってくれたとのこと。つぶれた会員を、顔見知りとはいえゲストにまかせてみんな帰ってしまうとは、いささか不人情な会であったことだなあ、と、ちと反省。
それから本命のちゃんこ。ここのスープは鶏ガラと豚骨でとった特製スープで、味が単に濃いだけでなく、なんともいえない旨みがある。座敷席は二つコンロがあるので、K子注文のスペシャルと、私の注文のキムチとを並べる。豚肉、エビ、椎茸、モヤシに白菜などの他に、つくねをスプーンですくって。このつくねの甘みのあることちょっとない。聞いたら、鶏肉に鴨肉も混ぜてミンチしているとのこと。K子がこういうときは全くの善人の顔になって、“ちゃんこ亭健在!”と言う。味も、ご主人の体型も健在。まったく、本日の客のうち、痩せた開田さんはともかくも、植木さん、S山さん、みなみさん、快楽亭、ひょっとしてS井さんや私も、体重ではこの元・力 士に勝っているのではないか?
鍋の中身はあっという間にみんなの胃袋の中に消えてなくなり、野菜を追加、豆腐を追加、と繰り返し々々。われわれの他にももう一組客が入っていて、満席状態なのに、豆腐も野菜も追加々々でまったく切れないのがエラい。話題もどんどん広がり、初めて見たカラーテレビの番組、初めて家にテレビが来た日のこと、昔のリモコンの思い出、さらにDさんがこないだ見てきた篠原演芸場の大衆演劇の話など。Dさんをわが家に呼んでくる算段をK子がしていたら、もう当然の如くにS山さんが手帳を取 り出し“で、いつです?”と訊いていたのが笑える。
快楽亭とは、さらに松林宗恵監督を囲んで中野で飲む話、沼袋のうまいという寿司屋にツアーする話など、食べる企画をいくつか。最後の〆を雑炊で行くが、これがまた最高。ふう、と息をつくくらい満足。10時半、店を出たら雨は止んでいた。地下 鉄乗り継ぎ帰宅。寒い々々とベッドにもぐりこむ。