29日
水曜日
九時から悶々
こうな、一人で火サスを見ているうちにな、下半身が次第に火照ってきてな。朝、7時15分、きわめてぐっすり眠った感あって起床。もっとも、ぐっすり眠ったという感覚がある、ということはあまり深くは眠ってないということか? ぐっすり眠った夢を見ているだけ、ということなのだろうか? 朝食、大豆とコーン。少し彩りを添えよう、と、ニンジンとシシトウを加えてみる。果物はオレンジ。母にアイパスコネクトをダウンロードしたCD−ROMを送ったよと電話しようと思うが、長電話な のかはずれているんだか、通じず。
開田あやさんから情報、快楽亭の一番弟子、ブラ房がこんど(5月)に二つ目になるとのこと。もちろん、“(大師匠である)家元の気分次第でどうなるか、先行きはまったく不透明”であることは立川の一門である以上、どうしようもないけれど。しかし、順当に行けば、志加吾とキウイはじめとする本家の前座たちのラストチャンス試験が6月なのだから、それに先駆けて二つ目になってしまうわけである。快楽亭も今、急にこれを言い出すのは、こないだのトンデモでのあの二人の態度の煮え切らなさに業を煮やして、自分の弟子に追い越させてやろう、という魂胆ではないか。まあ確かにこないだのにぎわい座の高座などを聴いても、新鮮味や毒には欠けるが、安定感はすでに前座の域を超えている。順当というか、妥当な昇進だろう。
快楽亭のHP(休眠状態だが)に行って確認してみたら、ブラ房はブラ談次より年下だったのであった。これには驚いた。で、弟子たちの中で唯一、“尊敬する噺家”の項目に談志を入れてないのに苦笑。“圓生、志ん朝、先代馬生”などとある。芸風を見ても、確かに立川の芸じゃない。三段跳び、八艘跳びを得意とするのが談志の系列にある芸風だろうが、これはコケるのも大きい危険性がある。地道を選ぶのも人生の選択のうちである。しかし、なんで彼、快楽亭の元へ入ったのか。サイトには“夏暑くて精神に異常を”とか書いてあったが。
海拓舎にメール、進行が止まったまんまの本について問い合わせ。その前に出す本で手一杯の状態で、3月刊行になるとのこと。予定が狂うことである。午前中、ずっと原稿。長いこと放ってあった扶桑社のトンデモ本評論の残り原稿。ここも、割込みで入ったオタク大賞の本の進行がつかえており、本来先に出るはずであったと学会本が延び延びになっている。本末転倒という気がするのだがな。しかし、これだから出版予定というのは、数冊同時進行でないと危険でやっていけない。
つっかかるところもあればスムーズに動くところもあり、別件は今朝まで全然連絡取れずの状態だったものが、やっと取れて、複数の案件がいっぺんに片付く。河出のSくんからも、執筆予定者への以来も順調との報告。連絡取れていない人の別の連絡先などを伝える。2時ころ外出、東武地下でアジの寿司を買って、帰ってそれで昼食代わり。
フィギュア王の新連載の企画を編集部に送る。面白そうだという反応。“カラサワワールド全開でいきましょう”とのこと。2年で単行本にまとめるつもりで計画を立ててやりたい。西手新九郎か、トンデモ関係原稿をやっていたら、もうひとつのトンデモ系の企画進行のメディア・ファクトリーのTくんからも電話、スケジュール進行についてしばし。
6時半、仕事場から帰宅したK子と一緒に家を出る。猫は昨日から食欲が回復したが、今度はがっつきすぎたらしく、食ったもの全部吐いた。やはりうちの猫というのは頭があまりよろしくない。足のこともそうだが、どうも、身体と頭が密接な関係をとれていないような感じだ。半蔵門線にて、7時に岩波ホール前で談之助、開田夫妻と待ち合わせ。ちょいとカスミ書房さんに立ち寄る。昨日までの東急古書市でだいぶ疲れている模様。こっちは東急は金欠でパスだった。
風がとにかく冷たい。神保町の裏にぽつんぽつんと残っている、水木しげるのマンガに出てくるような古いビルが寒空の下で見るとなかなか不気味である。夜咄乃むらで酒。この時間でも客がひっきりなし。情報交換いろいろ。談之助さんからここではとても書けない話題もいろいろ。芝居の世界も(彼はいま、古川登志夫さんの劇団公演に参加して練習の最中)大変である。前から考えている戯曲のアイデアを形にしてみようかという気になる。ソバガキ、地鶏焼き、ソバミソ、鴨小鍋など。それと田舎蕎麦。いい具合の酔い方をしたのは、会話がはずんだせいでもあろう。都営線で新宿まで、南口ルミネから出て、そこからタクシー。