13日
水曜日
二またのおろち
「スサノオさま、私の他にも女が!」(クシナダヒメ・談)
※白夜書房原稿 トツゲキ最終稽古
朝8時半起床。
今日の午前中にどうしても完成させねばならない
白夜の原稿を書き始める。
途中で朝食。
今日は空が何となくどんより。
バナナリンゴニンジンジュース、トマトスープ。
原稿ガシガシと書いて、10時半には何とか入稿。
ホッと一息ついて、急いで入浴等済ます。
飯を温め、茶漬けにして掻き込んで、家を出て池袋。
シアターグリーン6階の稽古場。
小腹をもたせようと団子を買っていったのだが、
ちょうど稽古場入りが一緒になった北村さんが、クリスピークリーム
の詰め合わせをおみやげにして持ってきていて、それを
いただく。と、思ったらこころちゃんの事務所の社長さんが
マックのハッピーセットを差し入れしてくださり、それもいただき、
さらに仕事で途中抜けした中野順次さんからハーゲンダッツの
アイスクリームの差し入れがあり、それも……という、
差し入れ大会のような様相を呈する。
明日はもう劇場での場当たり、明後日から初日。
疲れがたまりきっているという感じで、もう百回も稽古している
ような部分でのミスがみな、目立つ。
私も同様で、あせらなくていいところであせってワヤワヤになる。
ただ、体調は昨日のようなひどい状態ではなし。
北村さんに背中を少し揉んでもらう(彼の副業はマッサージ師)。
高見こころちゃん、芝居にハマってしまったらしくて、
次回の公演にも出たいと言い出している。
そう、芝居というのは稽古場の雰囲気とかに一旦なれると
麻薬のようにハマりこむ。私もそれで、これはビョーキである。
あまり経済状態とかということを考えるとお勧めは出来ないが、
同病者として大いに理解は出来るのである。
まあ、私の場合、転んでも……という感じでモトはとる
参段はつけているが。
6時45分から通しを開始。
自信を持って演じられるところと、そうでない部分あり。
全部終って、ダメ出しかなり。“全くダメ”と指摘された人あり、
ずっと稽古の初期のころから、この役は難しいなあと思っていた
役なので、ちょっと可哀想に思うが、つかめない演技のスパイラル
に入ったときの苦しさは、それこそ役者をやった人間でないと
わからない。私も以前、某所でそのスパイラルにハマり、
どうにも身動きがとれなくなったことがあったものだ。
あのときの焦燥はいまだに思い出しては寒気がする。
5階のBOXinBOXに荷物類を運ぶ。
ここのこけら落しに出演したのももう4年以上前か。
「ここの舞台は驚くほど声を吸収してしまうから、気をつけないと」
と言われたが、4年前のことを思い出して、それほどでもなかった
気がするが……。
帰り、渡辺一哉アニキ、松ちゃん、それに友情出演で歌手の
森友美子さんと4人でミニ飲み。いろいろと演劇関係者の
うわさ話。森さんは酒豪で、家飲みのときは一人でワイン二本、
焼酎なら一瓶はあけるそうだ。しかも、その間つまみ一切摂らず。
私のことをよく人は酒飲みというが、私の場合は肴食い、が
主で、酒はそのアテに過ぎない。
12時過ぎ、タクシーで帰宅。
怪獣映画の舞台なので、少し参考に、と思い『キンゴジ』など
久しぶりに見て、1時半に就寝。