裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

12日

火曜日

ミキハウス・クラブ

「♪アパレル事業のリーダーは、ミッキハウス、ミッキハウス、ミッキミッキハウス」

※新企画打ち合わせ トツゲキ稽古@池袋

朝9時半起床。
昨日から寝巻の上着なしで、シャツのみで寝ている。
ポカポカ陽気なれど湿気多し。一雨くるか。

朝食、ジュース、トマトスープ、ミルクティー。
咳が以前のようなゴボゴボした湿性でなくコンコン、という
乾性のものになってきたので、麦門冬湯にちょっとしてみる。

ゆうべやるつもりで出来なかった『社会派くん』のチェックを
始めるが、あっという間に時間が経ってしまい、出かけなくては
いけなくなる。仕方なく、一回の手入れで編集部に戻す。
本当は毎回、二回から三回は読み直して構成するのだが、
このところの時間のなさでは如何ともしがたし。

2時、タクシーで富久町某社。某企画打ち合わせ。
10分ほど遅れる。
Tくんすでに来て、向うの担当M氏、S氏と挨拶。
それまでどういう風に話が進んでいたかもまるでわからぬまま、
こっちの思惑を勝手に話し始めるが、M、Sのお二人に
やたらウケるのにちょっと驚く。

企画自体は大変に今後の業界自体の方向性まで含めて気に入って
もらえたが、それをどうファン層に徹底させていくか、が
やはり問題。それを次回打ち合わせの懸案として今回は顔合わせ
ということで。あとでTくんの話では、以前からの企画の流れで
Tくんが提案したものより、私の話へのクイツキ方の方が
大変によかったということで、これをどう形にするか、8月くらい
までに決定しましょう、とのこと。

そこでTくんと別れ、近くのステーキハウスで鉄板ステーキランチ。
夕方からの稽古に備えスタミナをつけようとしたのだが、
少し腹にもたれてしまった。もっとも、肉はやはり旨し。

池袋まで出て、キンカ堂地下の100円ショップで稽古用の
サンダルを買い、シアターグリーンへ。
今回の公演の劇場であるBOXinBOXはまだ別の劇団が今日
まで公演中だが、6階の事務所のあるフロアの脇の広間が稽古場
として借りられるのである。

私の二階堂教授の出のところをざっとやり、それからおかおゆき
さんとのカラミのところをやる。私の役というのが、妻にある
秘密を持っている男で……いや、これ以上は言えないが、
なかなか笑いはとれるシーンになった。

食事は近くのコンビニでハンバーガー買ってきてすます。
夕方、久保くんが入って、通しを始めるが、何か調子悪く、こないだ
まですらすら言えたセリフの途中で息が切れたり、セリフがモニョ
ついたり。私ばかりでなく、中野さんのようなベテランや、
松ちゃんもそうだったが、ふと窓外を見ると、雨がポツポツ降り出して
いる。このせいか、と思う。高見こころちゃんが、相手役の松ちゃんの
顔を直視するたびに吹いてしまい、何度か芝居が中断。みんな大喜び。

じっとりと額に汗がにじみ、腹具合が不快になってくる。
体調がここまで変になるというのも、やっかいなものだと思う。
何とか最後のシーンは無難につとめたが、明日以降、もうちょい
キャラを作り直さないと。

ところで、今回は作・演出の横森さんのイメージの中でふくらませた
カイジュウものである。なるほど、こういう見方でカイジュウエイガを
観ているのか、という新鮮な面白さがある。もちろん、私の頭の中には、
もしカイジュウを舞台化すると、全く別個の切り口になるものが
あるわけで……ひとつ、この視線で一本書いてみるかな、とも思う。

下の劇場がバラしなので、エレベーターをあまり頻繁に使わぬよう、
出演者全員まとめて階下に下りる。小雨の中、ダメ出しあり。
急いで帰宅して閉店まぎわのサントクで買い物。白夜の原稿あるも
体調不良で今夜は無理。時代劇の古いDVDなど見ながら、
豆腐とミョウガで酒。1時半、就寝。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa